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神ゲームの最古参 ~私の師匠は猫さんです~  作者: ma-no
一章 猫に弟子入り

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019 剣の授業


 猫さんのスクショは隠密アイテムのせいで近距離からの撮影は不可能。モフモフぐらいしかわからないからガッカリだ。

 私が項垂(うなだ)れていると、猫さんに訓練を(うなが)されてまずはMP消費の錬金。素振りの前に薬草採集。素振りを見てもらっていたら、猫さんは大きく頷いた。


「うんにゃ。にゃかにゃか筋がいいにゃ~」

「そ、そうですか?」

「陸上やってたからかにゃ? 体幹がいいんにゃ。姿勢ってのは、にゃかにゃかよくならないからにゃ~」

「ああ~。先生にもよく言われてました。胸を張って走るようにと」

「にゃはは。いい先生だったんだにゃ~。それじゃあちょっと早いけど打ち込みやってみようにゃ」

「はいっ!」


 褒められて気を良くした私は、木剣を頭の前で片手で構える猫さんに打ち込む。両手で力いっぱい振り下ろすと、木と木がぶつかる大きな音。それと同時に私は剣を離してしまった。


「いった~~~い!」


 だって、大きな岩でも殴ったんじゃないかってぐらい硬かったんだもん! 痺れた~~~!!


「にゃはは。リアルと同じで、剣を使うってことはこういうダメージがあるのは忘れちゃダメだからにゃ~?」

「うう~。意地悪~」


 笑われた私は恨めしそうに猫さんを見る。


「ちなみにスキルは何個付けてるのですか?」

「錬金の1個だけにゃ」

「それだけでこんなに力の差があるのですか!?」

「半分はレベル差で、もう半分はプレイヤースキルってヤツにゃ~」


 パンゲアヒストリーオンラインのシステムは、レベル1の剣スキルをセットすると、力や器用さの数値が0,2%から0,1%、基準ステータスに加算される。

 レベルが10区切りで0,数%上がり、その他スキルをセットすれば力に特化したり速さに特化したりできるのだ。


 つまり猫さんの錬金スキルは99だから、剣スキル一桁の私と大きな差がある。でも、錬金はそこまで力が上がらないって、ワケがわからないよ。


「プレイヤースキルってなんですか?」

「さっき言ったにゃろ? 筋がいいってにゃ。陸上やってたら足が速くて、剣道やってたら剣が上手いんにゃ」

「なるほど! リアルで得意なら、ここでも活かせるんですね!!」


 当たり前のことだけど、まったく考えてなかったから大きく納得だ。


「ということは、猫さんは剣道やってるのですか?」

「いんにゃ。吾輩(わがはい)の場合は戦いの経験値にゃ……」

「イジメられてたアレですか……」


 ちょっと気落ちした猫さんは気を取り直して、岩みたいに硬くなっていた理由を教えてくれる。


「剛体術と言ってにゃ~。関節を固定するから硬く感じるんにゃ」

「……はい??」

「ほら? 格闘漫画とかに出てくるにゃろ??」

「知りません……」


 猫さん、その常識は戦闘狂の人にしか通じないと思います。あとは、男子だけ……


「まぁぶっちゃけ、バグに近い技にゃ。手をグルグル(ねじ)るようにゃ」

「ああ~」


 私、またまた納得。猫さんはここを夢の中と言っていたのだから、思い込みでなんだってできるのだ。


「そういえば、思い込みで空も飛べるのですか?」

「いんにゃ。そこまではできないにゃ。システムが通用できる範囲だにゃ」

「そりゃそうですよね。そんなことできたらチートすぎますね」

「ま、空気を踏むぐらいはできるから、近いことはできるけどにゃ。こんにゃふうに」

「飛んでるじゃないですか!!」


 猫さん、空中でピョンピョンしてる。それを空を飛ぶと言うのですよ。


 私がツッコムと猫さんはちょっと照れながら教えてくれる。スキルの中に跳躍スキルというのがあって、レベルを上げるとマックス3回まで空を駆けられるらしいけど、3回なんてとっくの昔に終わってる。

 もっと詳しく聞くと、スピード系スキルをマックスにしてふたつセットすると思い込みが上手くできるらしいけど、スピード系スキルをふたつもセットしたりレベル上げするバカは滅多にいないらしい……


「ま、疑似空中跳躍ってことだにゃ」

「疑似のほうが凄いんですけど……」

「疑似の利点は、戦技に使うSPの消費を抑えられて、使用後の硬直時間がゼロなんにゃ。もうVスラッシュを覚えてるにゃろ? 吾輩に使ってみろにゃ~」

「ツッコミは無視なんですね……」


 無視されては仕方がねぇ。私は怒りのVスラッシュだ!


 私の体はシステムに導かれて自動で動き、猫さんの左肩辺りから剣は振り下ろされ、腰辺りまで下がると右肩まで跳ね上がった。


「という感じに、隙が生まれるんにゃ」

「ホッペつつかにゃいでくにゃさい」


 でも、猫さんは私の剣を剣で受けて、同じ軌道をなぞるように受け流し、固まって動けない私の頬をプニプニつつく。モフった仕返しか?


「ちにゃみに言うと、前衛の戦技はやろうと思えばにゃんだってマネできるにゃ。こんにゃふうににゃ。Vスラッシュにゃ~。からのWスラッシュにゃ~。Vの3乗スラッシュにゃ~」


 猫さんは「にゃ~にゃ~」言うからいまいち集中して見れないけど、さっきと同じような風切り音を出して剣が走る。それも私の戦技より速いんだけど~?


「にゃんてにゃ。Vの3乗スラッシュにゃんてないけど、喰らった人はめっちゃ驚くから面白いにゃよ?」

「で、でしょうね……」

「デメリットは、戦技で上乗せされたダメージはないってだけだにゃ。1回目を疑似でやって、2回目に戦技とすれば、PVPでは引っかかるバカ続出にゃ~。にゃははは」


 汚いと思うのは私だけ? 猫さんは悪い顔して笑ってるから、汚いと思っているのではないだろうか……


 イロイロ教えてもらってなんだけど、もう少し普通のことを教えてくれたらいいのにと思っちゃう私であったとさ。


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