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神ゲームの最古参~初心者JKの師匠は猫さんです~  作者: ma-no
四章 猫と新人パーティ

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106/115

106 仕上げ


 マユを煽った罰で猫さんに矢を射られた私とアイ。なんとか半分を避けきった私達は超凄い! そのせいでスタミナ切れたけどね。


「どうだったにゃ? 吾輩(わがはい)とマユの違いはわかったかにゃ??」


 私達が座り込んでゼェーゼェー言ってるのに、猫さんの授業は続いてる。


「う~ん……正直、猫さんなら100%当てると思っていたので意外でした」

「そりゃわざと外してたんにゃもん。当てようと思えば全部当てられたにゃ」

「わざと? 矢がもったいないじゃないですか?」

「そうにゃけど、全部当たらないよりマシにゃろ」

「うっ……」


 私もマユもまだ猫さんの言いたいことがわからない。てか、私達、避けてたんじゃなかったんだ!?


「一発目はわざと外して、相手の動く方向を予測しやすいようにしてたんにゃ」

「予測……」

「そうにゃ。弓使いには、必ず予測が必要になるにゃ。距離がある分、どうしても当たるまでに時間がかかるからにゃ」

「ああっ!」


 よく考えてみたら私もアイも、猫さんの矢が外れた次は必ず当たってたね。完全に遊ばれてたんだ……


「ま、一番いいのは、相手の動きが常に読めることにゃ。これは難しいから、自分で相手の動きを制限するんにゃ」

「それも難しいですよ~」

「だろうにゃ。だから、みんにゃパーティを組むんにゃ」

「「「ああ~……」」」


 私達は同時に猫さんの言いたいことが理解できた。そして、私達を的役にしたことも……


「マユが後ろから相手を誘導してもいいし、カノ達が当てやすいところに誘導してやってもいいにゃ。攻撃を当てる方法にゃんていくらでもあるにゃ。吾輩は基礎を叩きこんでやったにゃ。あとは自分達で考えろにゃ」

「「「はいっ!」」」


 皆で相談できるように経験を積ませていたのだ。


「ちなみに猫さんって、パーティ戦闘ってできるのですか?」

「当たり前にゃ。ファーストキングダムのバカ共を弓矢を当てながら動かしたこともあるんだからにゃ」

「そうだった!?」


 クッソ~。ボッチだからできないと思ってたのに~……ん?


「弓矢を当てながらって??」

「あいつら、口で言ってもわからないんにゃもん」

「それでなんで勝てるの!?」


 まさに後ろ矢。フレンドリーファイアしながら戦うレイド戦って、殺伐としすぎでしょ。



 いい雰囲気になったところで、これにて猫さんの短期集中講習は終了だ。


「あれ? 付与魔法は??」


 いや、抜けてるところこがありました。雰囲気に流されずに気付いた私、マジ偉い。


「んにゃもん、今までやってきたにゃろ。そのままやったらいいんじゃにゃい?」

「アドバイス! アドバイスほしいよね?」

「うん! お願いします!!」

「はぁ~……やっと紙作りに集中できると思ったのににゃ。とりあえず今までのやり方を説明しろにゃ~」

「はあ……」


 紙を作るより、私達と遊ぶほうが楽しいでしょ。と言いたいけど我慢。私は猫さんと遊ぶの楽しいの。

 マユの所属していたパーティの場合は、マユは複数人に付与魔法を重ねがけして、維持し続けないと怒られたらしい。それだけでMPはカツカツ。MPポーションはマユの持ち出しだったからいつも金欠だったんだとか……


「アイツら、もう一回殺す……」

「ヤツらのアイテム奪ったんにゃから、それ売ればいいにゃろ」

「あっ!!」


 そういえば、手に入れたアイテムとお金の分配してなかったね。お金だけでも数十万ゲアあるから、アイテム売ったら百万ゲアいくかも? いかなかったら殺そう。うん。


「んで、マユの戦い方にゃんだけど、それ、レイド用にゃ」

「そ、そうなのですか?」

「5人しかいないのに、複数人にかけられるスキルを使っていたらMPがもったいないにゃ。10人にかけても同じ消費量なんにゃ」

「あ、だからスキル構成から範囲スキルは外していたのですか」

「うんにゃ。ぶっちゃけ第3フィールドまではいらないにゃ。レイドはそこか、期間限定クエストで初めてやることになるからにゃ」


 さすが猫さん。的確なアドバイス。マユもブラックパーティに怒られまくったせいか、付与魔法の使用時間も把握していたから即戦力になれそうだ。猫さんにはまだ甘いとか言われてたけど……


「ほら? 吾輩のアドバイス、そんにゃにいらなかったにゃ~」


 確かにそうだけど、最後に文句言わなくてもよくない?


「あとアドバイスするにゃら……しばらく連携の練習したら、ストーリーに取りかかってもいけそうにゃよ?」

「ストーリーですか? まだ3人しかいませんよ??」

「3人でも6人分のスキル構成にゃもん」

「「「あっ!?」」」


 攻撃魔法を使える剣士、回復魔法を使える格闘家、付与魔法を使える弓師。遠近、回復から補助までたった3人で揃っていたのを初めて気付いて驚く私達。


「鍛えた吾輩が言うのはお門違いかもしれにゃいんだけど……よくもまぁゲーム初心者でそんにゃ難しいスキル構成のヤツらが集まったにゃ」

「「「それは猫さんのせいでしょ~~~」」」

「吾輩は集めてないにゃ~。教えろと言ったのはお前達にゃ~~~」


 確かにそうだけど、止めてくれてもよくない? いや、アイはやんわりと止められた気がしないでもない。


「もっと強く止めてくれていたら……」

「それで止まったにゃ??」

「「「う~ん……」」」

「本当に止まったんだにゃ??」

「「「う~~ん……」」」

「もうストーリーに取りかかれにゃ~」

「「「う~~~ん……」」」


 止まらなかったと思います。やりたいことをやりたいもんね。


 この日は訓練終了記念パーティーを開いたのに、猫さんは終始「さっさと帰れにゃ~」と愚痴っていたのであったとさ。


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