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いない
「ひょっとして、イタコ?」
「あぁ!それだ。イタコイタコ。年取るとどうも言葉が出なくなってな。あれは継がれていくもんだと思っていたが…」
サクラは黙ったまま何か考えているようだった。
「あ、そうだ。治くん。聞きたいことあって」
「なんよ。スイカ手伝いに来たんと違うのか」
「ついでに手伝うよ。治くんのジィちゃんの、鼎造さんの話聞きに来たんだ。実はこの前、上の石碑あるとこに誰か居てさ。あの場所って何なの?」
「鼎造ジィさんの家の跡地だよ。蒼汰、もう盆休みだろ。夜ウチに呑みに来いや。……あら?サクラちゃん、どこいった?」




