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アガタ
「アガタって何?」僕は初めて聞く言葉だったが、サクラは心当たりがあるようだった。
「叔父は、亡くなりました。」
「そぉか。それは……すまん。残念だったな、まだ若かったろう」
「治さん、アガタについて何かご存知ですか?おばあちゃんにはずっとはぐらかされていて。もし何か知っていたら教えていただけませんか」
治くんは少し黙って、頷いた。
「俺も詳しくはないんだが、昔、祭りで一度見た。今で言う占いみたいなもんだろう。トシ江の婆さん、サクラちゃんのひいひい婆さんになるか。あの人も目が青かった。」
「叔父は瞳が黒でした。自分にアガタは重すぎると話していたことがありましたが……占い?ですか」
治くんは言葉を探しながら続けた。
「あー…青森辺りの…、何て言ったか。自分の体を貸して、死者の言葉を聞くってやつ。アレに近いようだった。トシ江の婆さんは人相まで変わって見えたから」




