ミミ様の想い出。
学さんも、うつらうつらとしてその辺で寝てしまった。
由美が、毛布を掛けてあげていた。
ミミ様がおかわりを取りに来たので、一緒に飲む事にした。
「ミミ様、里にはどのくらいの種族がいるの?」
「由美の所の、妖弧。それから、文太や学の鬼。長達、牙狼。それから、西根さんや陽介のドアーフ。多くは無いが、ダイラボッチやコロボックル。後は、エルフじゃな。」
「結構、少ないわね。ミミ様は、何族?」
「わしは、神獣じゃ。人によっては、妖精と言う者もおる。」
「妖精って柄じゃないけど、ミミ様は番や子供はいないの?」
「昔は、森のフクロウ達と睦まじくしておった。だが、わしは高位の生命体だからの。」
「高位と言うより、フクロウ・達・って所がひっかかるんだけど。」
「それに山あいじゃて、それほど住めんわ。もう息絶えた者達もおるが、他の地域にも色々おるぞ。まっ、エルフは珍しいがな。」
「やっぱり、珍しいんだ。」
「フェンリルが、おるからのう。妖弧も、ここしかおらん。特に、九尾弧は柳山一族だけじゃ。ほぼ、エルフ並みのスキルを持っておる。」
「へぇ、知らなかった。私も、治療魔術使えるのはそのせいか。」
「後、ユウナに仕えているハクとユキとミューは聖獣だ。あ奴らは、ユウナが覚醒したら本来の姿を見せる。」
「ユウナの覚醒次第って、とこか?」
「お前と文太と陽介も、ユウナの覚醒で変幻するぞ。」
やだ、こわい。
「陽介は可哀想だが、ユウナに子供を産ませられないからな。慎吾と夫婦になるのが、良かろう。」
「そっか、陽介も案外不幸ね。」
「なーに、いつか奴にもいい伴侶が見つかるさ。」
「ユウナの父親って、ミミ様は知らないの?」
「知らんな、フェンリルなんだから誰でも良い。そういう意味では、慎吾の方が不幸かもな。」
「ミミ様は、ユウナのお師匠様でしょ。ユウナが覚醒したら、何かあるの?」
「わしは、ユウナの母親の眷族だからな。立場的には、長と圭子と一緒だな。お前の両親のエルフが生きていれば、ユウナはもう覚醒しておったろうに。」
「やっぱり、私じゃダメなんだ。」
「いや、違うぞ。お前さんが守ってくれているから、ユウナは力を貯め込めているのだ。お前さんは、稀代の聖女だ。」
「大変ね、麻里。母親って言うのは、やっぱり子供が第一なの?」
「そうでも、無いわ。私も新米の母親だから、ユウナと一緒に勉強中よ。」
「由美、お前も早よ子供を作らねばな。」
「こればっかりは、意のままにならないわね。」
「わしに、お供えをたんとしろ。さすれば…。」
「本当?」
「そんな話、聞いた事無いわ。ミミ様も、人でなしね。」
「人では、無いがな。種族が、違うのだ。気楽に、構えておけ。」
「麻里の産まれて来る子、ちょうだい。ユウナがいれば、充分でしょ。」
「嫌よ、みんな楽しみにしているんだから。」
「ただいま!こっちに、おったのか?」
「お帰りなさい、貴方。ご飯、いる?」
「いや、風呂入って寝るよ。ちょっとだけ、晩酌の用意頼むよ。ユウナは、お眠か。」
「じゃ、先にお風呂して。その間に、準備するから。」
「親方、学がこれだから泊めてね。」
「あぁ、ゆっくりしな。明日から、除雪作業以外は休みだからな。」
翌朝、吹雪も止んですっかり晴れ渡っていた。
年の瀬となり、私達親子は長の民宿に来ている。
ユウナが、ユキに逢いたがっていた。
そして、社長さんと三浦さんの一家も里帰りして来ていた。
学長さんは、久しぶりに来たみたい。
今年の雪の多さに、驚いていた。
由香ちゃんは、慎吾をユウナに取られて泣き叫んでいた。
おバカなユウナが由香ちゃんを煽って、喧嘩になっている。
そばで慎吾が、あたふたしていた。
しっかりしなさい、弟!
社長さん達は、私が身籠もったせいで色々予定が変わったので帰って来たみたい。
三浦さんもいい機会だと思ったのか、一緒したらしい。
ユウナが三浦さんに抱きついて、嬉しがっていた。
三浦さんもしばらくユウナを抱っこして、ご満悦だった。
そこからは、バトル勃発である。
由香ちゃんとユウナの取っ組み合いの、喧嘩。
停める人もおらず、やらせ放題。
何故か一番被害を被っている、慎吾。
結局、勝負がつかずに二人は慎吾を蹴ったり殴ったりしていた。
これが、モテる男の辛みよ。
わかった、慎吾!
慎吾、家に残っていれば良かったのに。
ユウナがマッピー取りに行ったら、付いて来ちゃって。
庭で、餅つき大会が始まった。
以外に、三浦さんの旦那さんが上手い。
学者さんなのに、腰が入っていて様になっている。
由香ちゃんとユウナは、早くもつまみ食いしている。
海苔巻いて、マヨネーズ?斬新だわ。
私も、一口。
微妙…、子供の味覚がわからん。
しかし、ユウナも由香ちゃんも顔が傷だらけで笑い合って。
生涯の友ね、大事にしなさい。




