お受験。
「オヨヨ、ミューちゃん。ここ、どこ?」
金網の中、外にミューちゃんがいる。
「ユウナ、早く出なさい。ミューちゃん、困っているでしょ。」
「何で~!ボク、ミューちゃんのゲージに入ってる。幼児虐待だ、ボクが何したのサ!」
「あんた、自分から入ったんでしょ。ミューちゃん、ゴメンね。バカなのよ、この子。って言うか、違和感ないからずっと入っててもいいわよ。」
「グヌヌっ、ママ開けてよ。もう、出る!」
「ユウナ、ワンコに戻るんじゃないか?とりあえず、晩ごはんの前にパパとお風呂入ろうか。」
「うん、ちょっとくちゃい。ミューちゃんの、ウンコついたかも。」
パパに抱き上げられて、露天風呂に向かう。
「脱いだら、こっちのたらいに入れろよ。」
裸になったら、パパにゴシゴシされた。
その間に、頭も洗う。
「フゥ、気持ちいい!」
「パパ、背中洗ってあげるね。んしょ、んしょ。フゥ、大きい背中。もうちょっと、屈んで。」
「ありがとうな、だいぶ力強くなったな。ミミ様の鍛錬の、おかげか?」
「うん、何度も死ぬかと思ったもん。」
「そうか、風邪惹くから湯船に入っておきなさい。」
「ふぃ~、極楽極楽。」
「パパ、ママと暮らすの?」
「お前も、一緒だぞ。新しいマンション、借りたからな。」
「もう、どんな所?」
「駅の、近くだ。ハクとユキも、一緒に住めるよ。」
「そっか、ママは来年から秋大生なんだ。」
「ユウナも、幼稚園に通うか?」
「何でよ、ボクもう大人なのに!」
「うーん、小学生だろ?そういや、秋大に附属中学校あったな。入れるか、聞いてみようか?」
「えっ、ほんと!制服、可愛い?」
「本気で入る、つもりか?入学試験も、あるんだぞ。あぁ、お前なら問題ないか。」
「だってママが大学行ってる間、ボッチだもん。ボク、グレるかもよ。」
「そいつは、困ったな。一応、ベビーシッターさん雇うつもりだったんだが。」
「決めた、中学校行く!附属の制服が可愛かったら、そっち行く。ダメだったら、聖霊の附属に行くね。」
「進藤さんに、手続き頼んでおくよ。本当に、いいんだな。」
「うん、じいじに言っておいて。」
「じゃあ、明日マンション見に行こうか?」
「もう、住めるの?」
「まだだ、鍵借りられたら中見れるかもな。」
「うん、行こう!」
「あ~、さっぱりした。ユウナ、髪乾かしたか?」
「ご飯、出来てるわよ。」
【はーい!】
「ママ、カルピス取って。」
「麻里、明日秋田に行くぞ。」
「もう、食べてるんだから喋らない。ユウナも、ママはお手伝いさんじゃないのよ!」
「ふぇ~、怖っ!パパ、何か為出かした?」
「あっ、麻里これ渡すの忘れてた。クリスマスプレゼント、遅くなったな。」
ファーのついた、ロングコート。
シックで、大人っぽい感じのだ。
「えっ、そういうつもりじゃあ…。」
「ママ、着てみて。」
「おぉ、これほど似合うとは。若いから、却って妖艶だな。」
「ママ、キレーイ!」
「ありがとう、ご飯冷めるわよ。」
ご飯を食べ終わったので、洗い物をする。
「ユウナ、水冷たいでしょ?どうしたの、お手伝いなんて?」
「ボク、来年から中学生になるんだ。だから、お母さんのお手伝いちゃんとしようと思って。」
「えっ、中学生!どういう事、あなた?」
「んっ、お前がいない間はベビーシッターさんを雇うつもりだったんだ。でもな、ユウナが邪魔にならない様に秋大の附属中学校に通いたいそうだ。」
「今さら、じゃないの?それに、研究所はどうするの?それに、附属中学校なら親も一緒の面接もあるわよ。」
「お受験、かよ。ユウナ、ちゃんと出来るか?」
「えへへ、大丈夫だよ。それより、研究所って何?」
「あー、秋大に鉱山学部あるだろう?そこに、人工ダイヤモンドの研究所を作るんだと。行く行くは、金剛半導体と言うのを作りたいらしい。なんか、小難しいな。」
「わかるよ、半導体にダイヤモンドを利用すれば効率が何万倍にもなるもん。ボクには、作れないよ。」
「すごいな、ユウナ。わかるのかぁ。あのな、作るのは陽介君だ。お前は、そこに法力を注ぎ込むのが役目だ。」
「なるほど、絶縁体を法力で作りあげるって言う事だね。」
「いや、さっぱりわからん。」
「ママも、全然わからないわ。」
「陽介なら、全部わかってるよ。でも、いいの?ボクと陽介が、一緒でも。」
「うーん、つらい選択だな。陽介君が嫌いな訳では無いが、犯罪では無いのか?」
「パパが、それ言う?」
「そうね、私もちょっとね。ユウナ可愛いから、もっと格好いい人とかなら。」
「ママが、それ言う?パパの顔、ちゃんと見た方がいいよ。」
「どう言う意味だ、ユウナ!」
「ボクは、パパみたいな人好きだよ。」
「そうか、そうだよな。ウンウン。麻里、明日新しいマンション見に行くぞ。」
「はいはい、全く親バカなんだから。」




