幼なじみ。
「ママ、一緒にゲームやろう。」
「ママは、まだ勉強があるから一人で遊んでなさい。」
今度は、野球のゲームをするようだ。
ユウナは小学生の頃、地元のリトルリーグのエース投手だったらしい。
運動神経無いのに、けっこう速い球をコントロール良く投げていたとの事。
努が言うには、あのまま行けばプロも夢じゃないと。
それは冗談として、全国大会で優勝するのだからけっこうな物なのだろう。
ただし、守備と打撃はお粗末らしいが。
野球ゲームは、上手いわね。
守備はコンピュータが勝手にやってくれるらしいが、ホームランをバコスコ打ってキャッキャしている。
電話が、鳴っている。
「パパかなぁ、ボク出るね。」
私もそろそろ勉強切り上げて、夕飯の準備しなくちゃ。
『もしもし、如月でしゅ。あっ健、どうしたん?うん、帰って来てるよ。就職決まったんだ、どこ?大塚刷毛ね、知ってる。良かったね、地元じゃん。奈美は、ジャスコだもんね。二人共、地元じゃん。まだ、ラブラブなん?ふーん、いいなぁ。サルとタダは、どこに行くの?サルは、仙台の専門学校ね。タダは、千葉の工場か。みんな、離ればなれだね。時間あったら、又集まろ。んと、明後日ギルドに集合でどう?朝、10時くらいで。うん、わかった。奈美、連れて来るん?じゃあ、ボクもママと行く。バイバーイ。』
「誰、戸沢君?」
「うん、今年卒業だからね。みんな、進路決まったみたい。」
「ユウナ、同級生より学年下の子達の方が仲良いわよね。」
「うん、何なら保育園にも友達いたよ。」
「そうだったわ、精神年齢が近いのかしら。」
「んでね、明後日ギルドで待ち合わせして遊ぶ事になったんだ。ママも、ついて来て。みんなの事、知ってるでしょ?」
「知ってるけど、私がユウナの母親だって知らないでしょう。」
「健は、知ってると思うけど。奈美も来るから、女の子一人じゃかわいそうじゃん。」
「ユウナ、あんたも女の子よ。」
「あっ、そうだった。」
「まぁ、いいわ。それで、ギルドにどうやって行くの?あんた、今は車乗れないでしょ。」
「パパに、送ってもらう。それから、汽車で鷹巣のモスバーガーに行こうと思って。」
「そうね、ギルドなら駅に近いもんね。あそこじゃ、集まる所も無いしね。モスバーガー、鷹巣に出来たの?」
「うん、お兄ちゃんが言ってた。ママに、連れて行ってもらえって。」
「へぇ、寂れて行くだけの街なのに。」
「何、ママ?」
「何でも、ママご飯の準備するけど。ユウナ、ミューちゃんのお家の掃除してあげてね。」
「はーい、ミューちゃん出てきて。」
下ごしらえも済んだし、先にお風呂入ろうかなぁ。
「ユウナ、お掃除終わったの?」
あら、ミューちゃんと添い寝でお昼寝してる。
どっちが、お姉ちゃんなんだか。
ミューちゃん、ありがとうね。
「ユウナ、起きなさい。パパが帰ってくる前に、お風呂入ろうか。」
「ん~、わかった。」
脱衣所で、又眠ろうとするユウナ。
そのまま服を引っぺがえして、浴場へ放り込む。
「ワッ、サブー!ママ、酷いよ!」
「目が、醒めたでしよ?ほら、身体洗って早く湯船に入りなさい。」
「ユウナ、痩せた?」
「ううん、体重は増えてるよ。大きくなったから、かなぁ?」
ぷにぷにしてた四肢が引き締まって、何やら精悍ですらある。
お腹も、ポッコリしてたのに薄ら割れている。
ミミ様に、だいぶ鍛えられたみたいだ。
「ユウナ、あっち向きなさい。ミミ様の修業、厳しかった?」
「うん、何度も心が折れた。だけどね、ハクもユキもミューちゃんも皆応援してくれたの。覚醒はしなかったけど、得る物はたくさんあったよ。今度は、ママの番ね。あっち、向いて。」
私の背中をこする手も、幾分力強かった。
「ユウナ、本当に覚醒してないの?」
「うん、だってボクフェンリルになれないもん。」
「そうか、ステータスって今でも見れるの?私の、壊れているのよね。」
「ボクも、見れない。何でだろう?」
「さっ、寒いからお湯に入ろう。」
「温かいね、ママ。」
「ユウナ、最近パパにもママにも甘えなくなったわね。気を、遣ってるの?」
「ボクだって、もう大人なんだから。それに、パパとママにもっと仲良くしてほしいもん。」
「ふーん、そんな馬鹿な事考えてたの?」
「馬鹿って、何さ!ボクなりに、ちゃんと考えたんだよ。」
「ハイハイ、そんな事考えるのやめなさい。あんたは、だまって私達に甘えてればいいの。無理して、大人になんかならなくていいから。」
「それ、ユキにも言われた。」
「えっ、ユキが!やっぱり、子を持つと言うことは偉大なのね。」
「ママも、子供欲しいんじゃない?」
「ほら、又余計な事言う。ママはね、ユウナがいれば何も要らないの。」
「パパも?」
「そうね、究極はそうなるかなぁ。きっと、パパも同じ事言うわ。」
「そうなんだ、ウエッ、ウッ、ワ~ン!」
「何で、泣くの?ほら、飲みなさい。」
ユウナに、おっぱいを宛がう。
この子さえ、いれば…。




