スーパーファミコン。
後片付けも済んで、それぞれ帰路に着く。
「長、おばば、お世話になりました。近いから、又すぐ来るね。」
「ユウナ、お前の実家はここじゃて。いつでも、待ってるからの。」
「じいじ達も、正月行くから待っててね。」
「麻里が虐めたら、いつでも言っておいで。きつく、折檻したるから!」
「母さん…。」
そして、久しぶりの我が家でも無いか。
ちょくちょく、寄ってたか。
ハクとユキは、念の為長の所で面倒をみてもらう事になった。
ミューちゃんは、新しいゲージが広々三階建てなのでご満悦だ。
まっ、ここだと放し飼いだからあまり関係ないけど。
ボクは、車の中で爆睡してそのまま部屋のベッドで寝ている。
パパとママは、しっとり二人で飲んでいる。
パパとじいじは運転があるから、飲めなかったもんね。
翌朝起きると、もうお昼間近だった。
「ユウナ、起きたの?身体の調子は、どう?ちょっと、こっちにいらっしゃい。」
「ヴゥー、お腹すいた!」
「出血は、治まった様ね。念の為、新しいのに取り替えようか。」
「自分で、やるよ。」
「何、今さら恥ずかしがっているのよ。ママに、任せなさい。」
ミューちゃん、タズケテ!
「パパは?」
「お仕事よ、だいぶサボったからね。」
「そっか、ママ旅行楽しかった。」
「筋子、いっぱい買って来たのよ。ごはんに、しましょ。」
「やったぁ、ママだいちゅき!」
「ハァン!」
「ママ、どうちたの?大丈夫、起きて!」
「大丈夫よ、ユウナを食べてもいい?」
「ダメだよ、ボク美味しくないよ。ママ、お腹ちゅいた!」
「はい、たーんとお食べ。」
「いただきまーす!ハムッ、フゥ、おいしい!」
めっちゃ、食べるやん。
「ユウナ、無くならないからゆっくり食べなさいね。」
「うん、おかわり!ママのご飯、おいしい!」
もう、この子は。
「はい、おかわりよ。」
「ママ、日本昔話みたいになってるよ。」
「あらぁ、ママにちょっと分けて。」
「大丈夫だよ、このくらい。」
「野菜も、食べなさいね。筋子ばかり食べたら、大きくなれないわよ。」
「ボク、ちょっと大きくなったよ。」
「本当ね、その服ママのお下がりね。」
「ちょっと、この辺がダブダブだけど。ママ、小さい時からカイデーだったんだね。」
「ユウナ!」
「ごちそうさまでした、ふぅお腹いっぱい。よこらっしょっと、洗い物ボクがするからママ休んでてよ。」
「ユウナ、偉いわね。ゲーム、やりたいんじゃない?」
「だって、カセットがないもん。パパ、買ってくれないから。」
「じゃーん!」
「何、それ?あっ、スーパールイジブラザーズだ。ファミスタの最新版も、あるじゃん。どうったの、それ?」
「昨日、パパとママがショッピングモールで買って来たのよ。」
「ウソ、やったぁ。ママ、ちょうだい!」
「洗い物が、終わったらね。」
「えー、やりたいやりたい!」
「ユウナ、一度言った事はちゃんとやる。わかった!」
「うん、わかったよ。」
渋々、台所に行くユウナ。
さっ、ミューちゃんもお昼ごはんにしましょうか。
干し草が、最近のお気に入りなのね。
この辺は冬は乾燥しないから、野菜はそんなにいらないのか。
「ママ、終わった!」
「ほんとに、ちゃんとやった?」
「うん、ちゃんとやったよう。早く、カセットちょうだい。」
あら、ちゃんときれいに拭いて偉いわね。
「はい、じゃあパパとママからクリスマスプレゼントね。」
「やったよう!」
一生懸命、テレビにゲームを繋いでいる。
カセットを箱から取り出し、セット。
電源入れて、スタートボタン。
「ユウナ、説明書はいらないの?」
「いらない、要らない。ずっと、シミュレーションしてたもん。」
うまいもんだ、子供ってこういうのに慣れるのが早い。
私も、お茶飲んでちょっと勉強しよう。
うーん、この公式って高校でやってないわね。
参考書、持って来てないか。
お茶、おかわりしよ。
「ユウナ、何か飲む?そんなにずっとやってたら、眼を悪くするわよ。」
「うん、じゃあちょっと休む。」
「ユウナ、それ何?」
「ドクターペッパー、めっちゃ美味しいよ。」
「一口、ちょうだい。ウェッ、何これ!薬みたいな、味するわ。」
「これだから、子供は。大人は、これがいいんじゃん。」
「何、言ってるかな?この口が、言ったのか!大人をなめるなよ!」
「あっ、ボクのドクペが。」
「プハァ、慣れると美味しいじゃない。」
「全部飲んだ、ママが!」
「ゴメン、まだあるでしょ?」
「無いよ、それっきりだったんだから!」
「フルーチェ作ってあげるから、機嫌直しなさい。」
「ほんと、じゃあイチゴ味ね。ママ、勉強してたの?」
「うん、この公式が解けなくてね。」
「ちょっと、見して。これって、こっちのカッコを移行してそれから右辺を代数に置き換えてからやるんだよ。」
「ユウナ、わかるの?」
「うん、簡単だよ。」
「これって、大学になってからする定理よ。」
「そうなんだ、一応ボクも大学生だから。」
それにしたって、やっぱりこの子天才なんだ。
こんな所で、ゲームやってていいのかしら。




