5.成人
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それから、ジョルジ皇子と初めて会ってから4年経ち、私は16才になっていた。ジョルジ皇子は我が家に半年に一度は訪れ、毎年夏には北の都での夜会に連れて行かれる。そして今年、皇子は18才で成人となっていた。
今日もまた我が家に来て私と向かい合い、「姫はまたこの半年で一段と成長したようだ。驚きで声が出ないほどじゃ」と半年毎に同じ事を聞かされる。
夜会で毎年お会いするドンギラス子爵夫人の身長も腹の巨大さも13才の年の夜会の折りには軽々と追い抜いていた。その後も私の身長はグングンと伸び続け、巨腹はますます更に巨大に突き出して行く。なにしろ食欲が何倍にもなって行くのだ。
ダンスは必死に父を相手に練習したため、2回目以降はそれ程には無様ではなかったが。
半年毎に我が家を訪れる殿下の身体は、その度毎にどんどん小さくなって行く感じがした。いや、もちろん、私の身長がますます伸びて、どんどん底なしに肥えて行き、山のような身体に巨大化してきただけではあるのだけれど。父でさえ小人に見えてしまうこの頃だ。
殿下が初めて我が家にお寄り頂いてから、北の蛮族共が4年の間に2度も攻め掛かって来た。私は板金鎧を着込み、私専用に作ったハルバートを振り回して撃退に貢献した。
板金鎧を着てハルバートを持った私が乗れる馬はもういなかった。その時には、私が裸での体重だけを乗せただけでも、一瞬で馬の背骨を折ってしまいそうだった。馬一頭が500キロとしたら、私の体重は既に1トンを軽く超えていただろう。
6頭立ての馬車で敵陣深くに御者に突撃させ、馬なしで戦場で立ち上がり、騎乗の蛮族共をハルバートで凪払ってきた。子供の時には馬は大きな動物だと思っていた記憶があるが、14才になっていた私には、馬に乗っている蛮族の兵がとても小さく見え、ハルバートで凪払うのが可哀想でもあった。身長は3メーター、体重は1トンを軽々と超えていたろう。測ることはできないし、度量衡も違う世界だが。
蛮族も4頭立ての戦車を持っており、戦線を立て直そうと私に突撃して来た。しかし、私は腹に力を込め、逆にチャリオットに向かって走り巨腹を激突させると馬4頭が一気にひっくり返り、チャリオットは衝撃で横倒しになる。私は搭乗した戦士達ごと私の巨大な足で踏み潰した。
「あれから2回も蛮族が帝国に攻め掛かってきおったが、姫の働きにより、簡単に蹴散らしたと聞いている」と殿下が言った。「私の手は多くの蛮族の血で穢れておりまする。私に近づきますと、殿下の尊き身体を汚してしまいます」と言うと、「余は蛮族襲来の知らせを聞くと、急ぎ馬を走らせ近衛の騎士のみを引き連れて姫を助けんと走ったのじゃ。しかし、いつも秋でな。余は南の帝都に居ざるを得ず、姫の領地までの道半ばで、蛮族撃退せりの報に触れ、トボトボと帰っていたのだ。知っておったか?知らぬだろう。情けない男と思うであろうな」と。
「しかし、余も、姫の10分の1でも逞しくあらんと、頑張って来たのだ。東に大盗賊団が出没したと聞けば、近衛を率いて常に先頭に立ち壊滅させ、西に反乱と聞けば、国軍と貴族の先頭に立ち殲滅してきたのじゃ。余の身体も多くの者共の血を浴びている。まぁ、誇りと思えど後悔などは死ぬまでしまいて」と。
「しかし流石に、私の身体は余りにも殿下には大きくなりすぎてしまいました」と聞くと「いや、全くそんな事はないぞ」と殿下は私の下腹に向かって話しかけている。
今日のダンスでは、私は限界まで腰を折り、殿下の上半身を私のお腹全体が接触する様にし、私が皇子の背中を支え、皇子の上半身が完全に私の巨腹にずぶずぶと埋まった状態でのダンスだった。ステップは二人で上手く揃えて踊れたとは思うが、端から見たら、もうダンスなどとの代物には見えなかったのではないかと思う。皇子は恥ずかしくないのだろうか。
「あのアンリス2世でさえ、お妃様の胸あたりまでは皇帝陛下の頭が届いておりました。今、丁度鏡の前におりますので、良く分かるのですが、私めの下腹までしか殿下の背は届かず、私の身体の横幅は殿下の6倍程もあるようでございます。流石に殿下でも…」と言うのを手で止められ「初めて姫と出会った時に、余はもう既に姫にぞっこんでな。その夜には辺境伯とは姫との婚約の約束をしていたのじゃ」と驚きの話。
「帝国中興の祖を軽々と超える快挙は余の望むところじゃ。しかし、余はまだ少女の姫に無理強いはしたくはなかったので、伯には姫が大きくなられて姫が快諾したのであれば、との約束もしていた」と。
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