第玖拾肆話 6.70万年前の地球の様子を教えて
## 一言でいうと
> **約6.70万年前=「ホモ・サピエンスがアフリカを本格的に旅立ち、世界への拡散が始まった時代」**です。
### 氷期の地球
6.70万年前は**更新世後期**、最終氷期(MIS 4)の終盤です。
地球は寒冷で乾燥した気候にあり、
* 北半球では巨大な氷床が発達
* 海面は現在より数十メートル低い
* 草原やステップ地帯が広がる
という世界でした。
海面が低かったため、現在より海峡は狭く、多くの大陸棚が陸地として姿を現していました。
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### 人類史最大級の転換点
この時代最大の出来事は、
> **ホモ・サピエンスがアフリカを離れ、世界へ広がり始めたこと**
です。
近年の遺伝学・考古学では、現代の非アフリカ系人類の祖先となる大規模な拡散は、およそ7万~6万年前頃だったと考えられています。
もちろん、それ以前にもアフリカ外への進出は何度かありました。
しかし、それらの多くは長続きしませんでした。
一方、この頃の集団は、
* 西アジア
* 南アジア
* 東南アジア
へと次々に進出し、その子孫が世界中へ広がっていきます。
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### ネアンデルタール人との出会い
西アジアではネアンデルタール人が暮らしていました。
ホモ・サピエンスは、この地域で彼らと遭遇します。
そして後に、
**両者は交雑した**
ことが、現代人のDNAから明らかになっています。
現在、アフリカ以外にルーツを持つ人々のゲノムには、およそ1~2%のネアンデルタール人由来DNAが含まれています。
つまり、この頃は、
> **異なる人類が初めて本格的に出会った時代**
でもあります。
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### 新しい環境への挑戦
ホモ・サピエンスは、
* 海岸線
* 河川
* 草原
* 森林
など、多様な環境を利用しながら生活域を広げました。
寒冷な地域にも少しずつ適応し始めます。
その柔軟性こそが、後に世界中へ拡散できた理由の一つと考えられています。
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### 動物たち
陸上では、
* マンモス
* ケブカサイ
* バイソン
* ウマ
* シカ
などが氷期の草原を歩いていました。
それをライオン類、オオカミ類、ハイエナ類などが追っています。
人類もまた、その生態系の一員として狩猟採集生活を送っていました。
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### 6.70万年前の地球
> **6.70万年前――寒冷な氷期の地球で、ホモ・サピエンスはついにアフリカを本格的に旅立った。彼らは未知の大地へ歩みを進め、やがてネアンデルタール人やデニソワ人と出会い、世界中へ広がっていく。その長い旅路は、この頃から本格的に始まったのである。**




