第玖拾弐話 8.93万年前の地球の様子を教えて
## 一言でいうと
> **約8.93万年前=「寒暖を繰り返す最終氷期の中、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人がそれぞれの世界で生き、現生人類の世界進出が静かに準備されていた時代」**です。
### 最終氷期の地球
8.93万年前は**更新世後期**、最終氷期の途中(MIS 5b付近)です。
世界は全体として寒冷化へ向かっていますが、気候は単調ではありません。
数千年から数万年のスケールで、
* やや暖かい時期
* やや寒い時期
を繰り返しながら、氷床は少しずつ拡大していきます。
海面も現在より低く、海岸線は現在とは異なる姿になっていました。
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### アフリカのホモ・サピエンス
ホモ・サピエンスはアフリカ各地で暮らしています。
乾燥と湿潤が繰り返される環境の中で、人々は河川や湖沼、海岸など資源の豊かな場所を利用しながら生活していました。
石器技術も改良が続き、地域ごとの特色が見られるようになります。
こうした環境への柔軟な適応力が、後の世界各地への拡散を支える基盤になったと考えられています。
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### ネアンデルタール人
ヨーロッパから西アジアではネアンデルタール人が繁栄しています。
彼らは寒冷な気候に適した体つきを持ち、
* 火の利用
* 石器製作
* 大型哺乳類の狩猟
などを行いながら生活していました。
この時代、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人は地球上に共存していましたが、主な生活圏はまだ比較的分かれていました。
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### 動物たち
陸上では、
* マンモス類
* 原牛
* ウマ類
* シカ類
* バイソン類
などが各地で繁栄していました。
それらをライオン類やオオカミ類、ハイエナ類などの捕食者が追っています。
寒冷化が進むにつれ、草原に適応した動物の重要性が増していきました。
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### 地球の姿
大陸配置は現在とほぼ同じですが、海面が低いため沿岸部の景観は現在とはかなり異なります。
また、寒冷化によって森林が縮小し、草原やツンドラが広がる地域も増えていました。
こうした環境の変化は、人類や動物の移動経路にも大きな影響を与えています。
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### 8.93万年前の地球
> **8.93万年前――地球はゆっくりと氷期へ向かい、海は退き、草原が広がっていた。アフリカではホモ・サピエンスが環境の変化に適応し続け、ユーラシアではネアンデルタール人が厳しい自然を生き抜いていた。二つの人類はまだそれぞれの世界を歩みながら、やがて訪れる出会いの時へ近づいていた。**




