第捌拾肆話 22.9万年前の地球の様子を教えて
## 一言でいうと
> **約22.9万年前=「氷河時代の寒暖変動が続く中、アフリカではホモ・サピエンスが進化を続け、ユーラシアではネアンデルタール人が大型動物を追っていた時代」**です。
### 氷河時代の真っただ中
22.9万年前は更新世後期。
北半球では氷床が拡大・縮小する氷期サイクルが続いていました。地球全体が一貫して寒冷化しているわけではなく、**寒冷期と比較的温暖な時期を繰り返す世界**です。
海面も現在より低くなる時期があり、海岸線は現在とはかなり異なっていました。
アフリカでは、氷床よりも降水量の変動が重要です。湿潤化すれば湖や草原が広がり、乾燥すれば砂漠が拡大する――人類にとって環境の変化が大きい時代でした。
### ホモ・サピエンスの進化
アフリカでは、すでに初期ホモ・サピエンスが存在しています。
ただし、現代人と完全に同じ姿になっていたわけではありません。
顔面や頭蓋の形などには現代人的な特徴が見られる一方、古い人類の特徴も残っています。
つまり、
> **「ホモ・サピエンスが誕生した瞬間」ではなく、「ホモ・サピエンスという形が固まりつつある途中」**
と見るのが適切です。
### ユーラシアのネアンデルタール人
ヨーロッパや西アジアではネアンデルタール人が活動しています。
彼らは火を使い、石器を作り、大型動物を狩猟していました。
寒冷な環境にも適応した身体を持ち、ヨーロッパ各地の環境に合わせて暮らしています。
この時代の世界には、すでに**複数の人類が並存**していました。
### 大型動物の時代
陸上ではゾウ類、サイ類、ウマ類、シカ類、ウシ類などの大型哺乳類が繁栄。
それを大型ネコ科やハイエナ類などの捕食者が追っています。
そして海では大型クジラ類が泳ぎ、**メガロドンもまだ海を支配する巨大捕食者として健在**です。
---
### 22.9万年前の地球
> **22.9万年前――氷河時代の大きな気候変動の中、アフリカではホモ・サピエンスが形を整えつつあり、ユーラシアではネアンデルタール人が繁栄していた。人類はすでに一つではなく、それぞれの環境に適応した複数の系統が地球を歩いていた。**




