第漆拾陸話 58.8万年前の地球の様子を教えて
## 一言でいうと
> **約58.8万年前=「氷河時代の寒暖が大きく揺れ動く中、アフリカでは現生人類につながる人類が姿を変え、ユーラシアでは後のネアンデルタール人へ向かう系統が広がり始めていた時代」**です。
### 氷河時代
58.8万年前は**中期更新世**。
この頃の地球では、北半球の氷床が大きく成長する氷期と、氷が後退する間氷期が繰り返されています。
現在よりも海面が低い時期には、海峡の一部が陸地となり、動物や人類が現在とは違う経路で移動できました。
つまり世界地図そのものが、気候によってかなり変わる時代です。
### 人類の転換期
この頃になると、人類史がかなり面白くなります。
アフリカでは、**ホモ・サピエンスにつながる中期更新世の人類**が活動しています。
まだ現代人そのものではありません。
しかし、
* 脳容量の増大
* 顔面の変化
* より現代的な身体形態
* 複雑な石器技術
など、後の私たちにつながる特徴が徐々に現れていきます。
一方、ヨーロッパや西アジアでは、後の**ネアンデルタール人につながる系統**が発達していきます。
つまり、
> **「人類」という一本の系統が一様に進化しているのではなく、複数の人類系統が分岐しながら世界に広がっている**
時代です。
### 石器
アシュール文化は引き続き重要です。
握斧などを作る技術が長期間にわたって継承されています。
ただし、地域によって石器文化にはかなり違いがあり、**人類の文化がすでに地理的に多様化している**ことも見えてきます。
### アフリカの景色
アフリカでは気候変動に応じて、
**森林 ↔ 疎林 ↔ サバンナ**
の境界が動きます。
湖も拡大・縮小を繰り返します。
人類にとっては、一定の環境に適応するだけではなく、**環境そのものが変わることに対応する能力**が重要になっていました。
### 大型動物
大型哺乳類の世界はまだ健在。
ゾウ類、サイ類、ウマ類、カバ、ウシ類などが各地を歩き、大型肉食獣がそれを追っています。
海では大型クジラ類が泳ぎ、**メガロドンもまだ現役**です。
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### 58.8万年前の地球
この年代の主役は、特定の一つの事件ではありません。
**気候が揺れる。
生態系が揺れる。
人類の分布が揺れる。
そして人類そのものが分岐していく。**
という、長い転換の途中です。
> **58.8万年前――氷河時代の大きな寒暖変動の中で、アフリカでは私たちへ続く人類が形を整え、ユーラシアではネアンデルタール人へ続く系統が歩み始めていた。**
ここから先は、**人類の「進化」だけでなく、人類同士の分岐と出会い**を軸にすると時代ごとの違いが出しやすくなります。




