第陸拾玖話 134万年前の地球の様子を教えて
## 一言でいうと
> **約134万年前=「氷期の地球を、ホモ・エレクトスが火と石器を携えて広く歩き回り、アシュール文化がアフリカを中心に発展していた時代」**です。
### 気候
134万年前は**更新世前期**。地球は氷河時代の中にあり、氷期と間氷期を繰り返していました。
北半球には大規模な氷床が形成され、氷床の増減に伴って海面も上下します。一方、アフリカでは乾燥と湿潤の周期的な変化が続き、森林と草原の分布も変動していました。
つまり、かなり**変動の大きい地球**です。
### ホモ・エレクトスの世界
人類では**ホモ・エレクトス**が中心的な存在です。
すでにアフリカを出て、
* 東アフリカ
* 北アフリカ
* 西アジア
* コーカサス
* 東アジア
などへ進出していました。
彼らは現代人ほどではないものの、長距離を歩くのに適した身体を持っていました。
「人類がアフリカを出た」という出来事からさらに一歩進んで、**人類が異なる環境を渡り歩く時代**になっています。
### 火の利用
この時代には、**火の利用**も人類史の重要なテーマです。
ただし、「134万年前には人類が自由自在に火を使っていた」と断定するのは危険です。非常に古い火の痕跡には自然火災との区別が難しいものもあります。
それでも、更新世の人類が火を利用するようになっていったことは、人類史の大きな転換点です。
火は、
* 調理
* 暖房
* 防衛
* 明かり
など、単なる道具以上の意味を持ちます。
### 石器
**アシュール石器**が重要です。
左右対称に加工された握斧などは、単なる「石の破片」とは違い、ある程度の完成形を想定して加工されています。
この技術は長期間にわたって使われることになり、人類の文化的伝統の息の長さを示す代表例になります。
### 動物たち
陸上では大型哺乳類の世界が続いています。
ゾウ類、サイ類、カバ、ウマ類、シカ類などが各地に生息し、それらを大型ネコ科やハイエナ類などの捕食者が狙っていました。
人類はその生態系の一員として暮らしています。
### 海
海には大型クジラ類が泳ぎ、**メガロドン**もまだ存在します。
ただし、メガロドンについては「この時代にも確実に世界中で元気に活動していた」と単純化するより、地域によって生息環境が変化していたと見る方が適切です。
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### 134万年前の地球
この時代を特徴づけるのは、派手な一発の事件というより、
**氷河時代の激しく変動する環境の中で、人類が移動・火・石器という道具を使いながら生存圏を拡大していたこと**
です。
> **134万年前――氷に覆われたり草原になったりする大地を、大型動物たちとホモ・エレクトスが歩き、火と石器を使う人類の生活圏が静かに広がっていた世界。**
この時代は「火」を前面に出すと、151万年前の「世界を歩き始めた人類」とも違う表情になります。




