第拾肆話 8.73億年前の地球の様子を教えて
8.73億年前(約8億7300万年前)は、**新原生代の初期**にあたります。9.82億年前から約1.1億年後です。
この頃は、地球史の大きな転換点である**クライオジェニアン氷期(約7.2~6.35億年前)**の少し前。生命はすでに多細胞化していますが、まだ動物が大繁栄する段階ではありません。
### 8.73億年前の地球
**海洋**
* 広大な海が存在しています。
* 表層には酸素があり、光合成性の藻類・シアノバクテリアなどが活動。
* 深海には酸素の乏しい領域も残っていたと考えられます。
* 海洋の化学環境は現在よりかなり特殊でした。
### 生命
この頃には**真核生物の多様化と多細胞化**が進んでいます。
特に藻類は重要で、
* 大型化
* 多細胞化
* 細胞間の役割分担
が進んでいました。
また、動物につながる系統を含む**オピストコンタ(後方鞭毛生物)**などの真核生物もすでに存在していたと考えられます。
ただし、
**「動物が海を泳いでいる世界」ではまだありません。**
大型で複雑な動物が化石として明瞭に現れるのは、さらに後です。
### ロディニア超大陸
8.73億年前の地球では、**ロディニア超大陸の分裂が進み始めていた**時期です。
これが重要です。
巨大な陸塊が分裂すると、
**大陸の位置が変わる
↓
海洋循環が変化
↓
風化・栄養塩供給が変化
↓
大気中のCO₂にも影響
↓
気候が変化**
という連鎖が起こり得ます。
そして、この時代から約1億5000万年後には、地球史上最大級の寒冷化が起こります。
### 「スノーボールアース」直前
約7.2億年前から始まるクライオジェニアン氷期では、**スターティアン氷期**など非常に大規模な氷河作用が起こります。
8.73億年前はまだその前です。
したがって、
**8.73億年前**
→ 比較的温暖な海洋世界
→ ロディニア分裂
→ 地球環境が変化
→ 約7.2億年前から猛烈な寒冷化
という流れになります。
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一言で言えば、**8.73億年前は「多細胞生命が海で進化する一方、ロディニアの分裂によって地球環境が大きく変わり始めた、全球凍結前夜の地球」**です。




