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心剣士と灰銀の魔女  作者: リュカギン
第一章 小規模討伐作戦

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第04話 EP01-02 心剣士

自分が読みたい物語を、趣味で書いてます。

オリジナル小説のみです。

 オレは『新実にいみ 健二けんじ』。中二ちゅうに男子だんしで『心剣士しんけんし』だ。


 なつ快晴かいせい昼間ひるまに、魔物まもの巣食すくもりあるく。

 魔物まもの居着いつまえひとはいってたから、しげった低木ていぼくくさうようにかためられたみちがある。大勢おおぜいとおるにはせまみちは、先頭せんとう大鉈おおなたった兵士へいしたちがしげみをひらく。

 陽光ようこう隙間すきまから程度ていどで、真夏まなつにしてはすずしい。重装備じゅうそうびひとたちは、それでもあつさにあせだくだけど。


 かくうオレのふく軽装けいそう軽装けいそう中学校ちゅうがっこう制服せいふく半袖はんそでのワイシャツにくろのスラックスにくろのスニーカーである。うごやす重視じゅうし戦闘バトルスタイルだから、防具ぼうぐらない。

 武器ぶきは、こし小剣ショートソード突剣レイピアをさげる。


 小剣ショートソードは、愛妹いもうと気持きもちをめてもらった『愛妹あいまい護剣ごけん』だ。たった一週間いっしゅうかん準備じゅんびした急造品きゅうぞうひんだけど、ふたつの魔物まものくらいは楽勝らくしょうだろう。


 突剣レイピアは、ここの前任ぜんにんたい兵士へいし遺品いひんだ。

 この突剣レイピアぬしは、農村のうそん出身しゅっしん少女しょうじょ兵士へいしだったそうだ。記憶きおく姿すがたは、純朴じゅんぼくみおさげに廉価品れんかひん鉢型はちがたヘルムをかぶっていた。


 前任ぜんにんどう規模きぼたいで、もりはいって魔物まもの襲撃しゅうげきって、半数はんすうくなったといた。

 魔物まもの襲撃しゅうげき隊列たいれつみだれて、たたかうか撤退てったいするかでたいれたとき、のこってたたかうことをえらんで、戦死せんしした。正義感せいぎかんつよく、農村のうそんらしをおもんばかやさしい少女しょうじょだったらしい。


 特定とくてい魔物まもの効果こうかてきな『おもい』は、その魔物まもの直接ちょくせつてき関係かんけいのある、とくころされたひと遺品いひんおおい。理屈りくつかるけど、否応いやおうなく最期さいご記憶きおくえてしまう『心剣士しんけんし』には、いところだ。


「……」

 あとにじつかにぎり、細鞘ほそざやから突剣レイピアいてみる。かくばったくいじょう刀身とうしんをしてる。先端せんたんれてなかばはゆがんでるけど、問題ない(ノープロブレム)

 心剣士しんけんし武器ぶきとするのは、武器ぶきそのものじゃない。そこにのこったつよい『おもい』だ。


「どうかされたか、新実にいみ殿どの?」

 レオンが周囲しゅうい警戒けいかいしながらこえをかけてきた。


 オレに同行どうこうするのは、レオンひきいる騎士きし兵士へいしのレオンたい五十名ごじゅうめいである。金属きんぞくよろい大型おおがた武器ぶき装備そうびするひとおおく、金属きんぞく同士どうしおとがガチャガチャともりひびく。

 隊列たいれつは、んでるようなんでないような、ざつえるように不揃ふぞろいにんでいる。おそいやすそうなよわたいおもわせて、魔物まものどもをおびせるためのわなである。

 もりなかひそめた、たったニ十体にじゅったいほどの魔物まものつけるのは、簡単かんたんじゃない。人間こっちがわは、あのこのおびせるのが定石じょうせきだな。


 コンブひきいるユーナベルムたい五十名ごじゅうめいは、べつルートを捜索そうさくちゅうだ。チェックポイントとその通過つうか時間じかんめて、二隊にたい別々(べつべつ)のルートをあるいて、もり中央ちゅうおう目指めざかんじの作戦さくせんだった。


 オレは、ちょっとかんがえてからこたえる。

武器ぶき調達ちょうたつむずかしいおねがいしてもうわけないっす」

 レオンが、精悍せいかん笑顔えがおこたえる。

れいうべきは、こちらだ。『心剣士しんけんし殿どの魔法まほうは、たたかいにいのちとしたもの最期さいごねがいをかなえるものだと、すくいだと自分じぶんかんがえている」

「いやぁ~。そんな大層たいそうなもんじゃないっすよ~」

 オレは、そんなにめられるとれてしまうな。


   ◇


 ガサリ、としげみからおとがした。

 隊列たいれつ先頭せんとうで、大鉈おおなたった兵士へいしたちがしげみをひらいて、もりなかみちひろげている。だから、しげみがガサガサとって不思議ふしぎはない。

 でも、おとしつちがった。無造作むぞうさ枝葉えだはおとじゃなくて、慎重しんちょう様子ようすうかがおとだった。


 魔物まものちかくにいる、と雰囲気ふんいき変化へんかかる。

 レオンの目付めつきがするどくなる。背負せお大剣グレートソード無造作むぞうさにぎり、固定こていようかわベルトからはずす。


「ギャウッ!」

 しげみをはげしくらして、魔物まものした。

 ハゲでせてはらた、手長てなが短足たんそく赤銅色しゃくどういろのオッサン、みたいなだ。ひとつの魔物まものだ。あたま一本いっぽんづのとがったみみ赤一色あかいっしょく武器ぶきつめ小汚こぎたなきば、ってところだ。


 ひとつのですら、人間にんげんよりつよい。訓練くんれんんで武装ぶそうした人間にんげん数人すうにんかりで互角ごかく


 レオンが無造作むぞうさ大剣グレートソードりあげる。無造作むぞうさりおろす。

「ギギャッ?!」

 大剣グレートソード赤銅色しゃくどういろ肩口かたぐちんで、ひとつの小汚こぎたな断末魔だんまつまで、えた。

 魔物まものたおすと消滅しょうめつする。つのだけがのこる。


 人間にんげん一人ひとりではひとつの魔物まものにはてない、ってわけじゃない。ようは、訓練くんれんんで武装ぶそうした人間にんげん数人すうにんよりもつよければ、人間にんげん一人ひとりでもてる。

 魔法まほうなしでそのつよさ、ってのはすごいが。戦闘せんとうけの魔法まほう使つかえれば、もっと簡単かんたん達成たっせいできるが。


『ギャッ! ギャッ!』

 草木くさきはげしくらして、周囲しゅうい魔物まものどもが姿すがたあらわした。かずは、十体じゅったい程度ていど

冷静れいせいに! 日頃ひごろ訓練くんれんどおりに! 自分じぶんたちには『心剣士しんけんし殿どのがついている!」

 レオンが力強ちからづよこえ指示しじした。

 リーダーがこれだけたのもしくて、たい狼狽うろたえるわけがない。オレはふたつの集中しゅうちゅうしよう。


   ◇


 バキンッ、とれるおと頭上ずじょうからこえた。

 オレは右手みぎて突剣レイピアにぎり、素早すばや頭上ずじょうあげた。


 みきって、なにかがからへとねる。うごきがトリッキーで、えない。かろうじて、赤黒あかぐろほそほねばったぎゃく関節かんせつあし認識にんしきできる。

 ふたつの魔物まものだ。


 ふたつの魔物まものは、なみ人間にんげんじゃぁ太刀打たちうちできない。討伐とうばつには、つよ魔法まほう使つかいと、その護衛ごえいへい必要ひつようだ。

 まぁ、オレはとくつよ魔法まほう使つかいだから楽勝らくしょうだけどな。


 一際ひときわつよおとがして、一本いっぽんおおきくれた。オレのほうなにかがんできた。

 はやい。初見しょけんけるのはむずかしそうだ。

 でも、オレは、少女しょうじょ記憶きおく前以まえもってる。だからってる。


 ふたつのほねばったうで先端せんたん鉤爪かぎづめが、オレの眼前がんぜんせまる。びかかって鉤爪かぎづめ顔面がんめんねらう、それも少女しょうじょ記憶きおくたからってる。ワンパターンな攻撃こうげきをしゃがんでける。

 ふたつのは、オレをとおぎて背後はいご着地ちゃくちした。オレは、しゃがんだままこしひねって、背後はいご地面じめん突剣レイピアてた。


 この突剣レイピアのこ少女しょうじょ最期さいごねがいは、魔物まものつことじゃなかった。魔物まもの急襲きゅうしゅう混乱こんらんしたたいではてないこともかっていた。

 最期さいごねがいは、魔物まものむらちかづけないことだった。撤退てったい魔物まもの追跡ついせきされてはとおそれ、むら場所ばしょ魔物まものおしえてしまうのではと危惧きぐした。だから、覚悟かくごして足止あしどめの抗戦こうせんえらんだのだ。


 心剣士しんけんし魔法まほう効果こうかは、のこったねがいにじゅんじる!


 着地ちゃくちいつくばるふたつのに、地面じめんからえた無数むすう針金はりがねからみつく。きつくめて、地面じめん拘束こうそくする。

「レオンさん!」

おうっ!」

 レオンが大剣グレートソード両手りょうてにぎり、高々(たかだか)りあげた。たけほどもあるおおきなやいばに、大剣グレートソード体格たいかく全身金板鎧フルプレートメイルぜん重量じゅうりょうせて、大剣グレートソード力強ちからづよりおろした。

 ゴズン、とにぶおとで、赤黒あかぐろく、ひとのようなむしのようなほねばった魔物まものの、ほねばったながくびられた。魔物まもの消滅しょうめつして、二股ふたまたつの地面じめんちた。



心剣士しんけんし灰銀はいぎん魔女まじょ

第04話 EP01-02 心剣士しんけんし/END

読んでいただき、ありがとうございます。

楽しんでくれる人がいると、書く励みになります。

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