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【ガチ内政・科学無双】水の聖女と転生王女の異世界改革録~科学知識と政治力で、滅亡する王国の未来を変えてみせます~  作者: GOM


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第26話 会社設立は想定外

「本日は、新たなる組織。特別目的会社(SPC)『王都再開発目的会社』の設立会に御参加頂き、ありがとう存じます。この度、『社長』を拝命いたしましたフォンティーアです。スラム環境改善計画を発展解消した組織。今後はスラムのみならず、王都。ひいては王国全土の再開発を行っていく所存です。今回からは魔術師ギルドからも協力をいただき、多方面からの手段を用いて開発を進めたいと考えております。今後とも、わたし共々よろしくお願いいたします」


 神殿の会議室に集まってもらった仲間。

 大半はスラムでの道路工事時からの人たちだが、今回からは追加メンバーが幾人か存在する。


 ……今回、エッタはお城で別のお仕事。会社設立に対し陛下や貴族議会、魔術師ギルドへの説明をしてもらっているの。


「聖女ねーちゃん。俺は何をしたら良いんだい?」


「リュカくんとお子さまたちは、まずお勉強。文字と算数を覚えてください。その上で、書類関係の仕事をしてもらいます」


 わたしに懐いてくれたリュカとスラムの子どもたち。

 道路工事が終わっても手伝いたいという声を聞き、見習いということで雇う事にした。

 とはいえ、主な仕事は勉強。

 給食代わりにお昼ごはんを支給し、神殿にて勉強をしてもらう。


 ……仕事という名目の学校だね。まだ、この世界では平民向けの学校は無いから、そのテストケースね。もちろんエッタや司祭長(かあ)さまには許可をもらっているの。


「なるほど、子どもらには先行投資で教育。ということですね。王女殿下と聖女さまが将来を見越した行動を始めたとお聞きしていましたが、実に良い行動です、聖女さま」


 そしてニコニコしながらリュカくんらを見る、立派なお髭の初老男性。

 彼が魔術師ギルドから参加してくださった上級魔術師、アンベル・ド・ボナール。

 元はギルド内で魔術教育をなさっていた方とエッタから説明を受けた。


 ……元々、先生らしいから、子どもを見る目がとっても優しいわ。なんか、わたしも『子どもの範囲』みたいだけど。


「ボナールさまには、態々ご無理お聞きいただき、感謝しております。ここから先の開発において、どうしても魔術面からの協力者が必要となり、御身にお願いした次第です」


「そんなに気を使わないでいいですよ、聖女さま。僕みたいなロートルでも王国の役に立てる。若い世代を導けるというのなら、本望。それにお給金も出て、未知の技術に触れられるというのも面白い。聖女さまの奇抜なアイデアには、ずっと興味がありました。僕の事はアンベルとお呼びください」


 いかにも好々爺な雰囲気のアンベル。

 陛下お墨付きということなので、安心して色々頼めそうだ。


 ……一応、会社関係者とは再び神殿契約を行ってはもらったんだけどね。秘密保持もあるし。


「では、わたしのことはフォンティーアとお呼びくださいませ。他の皆さまにも、今後のロードマップ。開発すべき方向を提示します!」


 今回は暴走を止めてくれるエッタがいないので、自制しながらの説明。

 給仕中のリッカが心配そうな顔でわたしを見るので、大丈夫だよと頷いて見せた。


「では、計画をお話します。目指しますは、王国インフラの強化。今後は王都内及び王都から伸びる街道の舗装を行っていきます。こと、主要食料生産地の南部。及び魔族帝国との国境へ向かう北部を重視します」


「つまり、物流及び兵員輸送を重視するということですね、フォンティーアさま。もしかして帝国との一戦でもご検討ですか?」


 新しくメンバーに加わったアンベル。

 知恵者らしく、わたしが道路建設を優先させた理由を一発で見抜いてきた。


「わたし、そしてアリエッタ王女殿下は、自ら戦争を行う気はございません。魔族を含め隣国とは共存共栄を目指しております、かといって、侵略に対し無防備ではありません。とだけ、申しておきます」


 ……中々のやり手だねぇ。魔族との戦争経験者かな?


 魔族との間には生存競争を繰り返しており、わたしが生まれる前には幾度も戦争があった。

 悲しい戦いを目撃した人も多いと聞く。


 ……司祭長(かあ)さま自身が、魔族との闘いで大暴れした人だものね。


「うむ、実に良き学びをなされている。フォンティーアさまが何処で、かのような高度なる教育を受けたのか。気にはなりますが今は置いておきましょう」


「ありがとう存じます。次は、製鉄、製紙、印刷にガラス製造、肥料の製造などを行う予定です。その為に魔術的な手法を使いたいと思っております」


 わたしの「秘密」については詮索しないことにしてくれたアンベルに礼を告げ、第二次段階の計画を話す。

 この先、訪れるだろう「破滅」から全てを救う。

 その為には色々なものを作り、王国と王国に住まう人々を豊かにしていく。


 ……国民の王国に対する信頼度向上も計画にはあるの。貴族議会はどうあれ、破滅に付随して起きる『血の革命』を阻止しないといけないわ。


 エッタからは、国の政治や経済について多くを学んだ。

 もうわたしは、前世みたいに人の考えに流されたり、技術だけ考えていたら良い訳ではない。


 ……公共団体と民間との業務委託の形式にPFI(民間資金活用事業)、DBO(設計・建設・運営)、PPP(官民連携)とかあるって教えてもらったけど、ちんぷんかんぷんなの。


「実に興味深いお話ですね、フォンティーアさま。僕の魔術が役に立つのなら、嬉しいよ」


 リュカら、子どもたちに囲まれて嬉しそうなアンベルを見、わたしは嬉しくなった。


 ……さあ、時間短縮しちゃうよぉ。魔術と科学の融合なの!

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