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武藤家 番外編&SS集――異世界で出会った人々と、それぞれの時間  作者: *ほたる*


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9/10

一瞬の交錯 ―飛葉―

 飛葉がヴァルガスの館へ滞在することになったある日。


「手合わせ?」


 飛葉が目を丸くする。


「ああ」


 ユーリスが頷く。


「異世界を渡り歩いているんだろう」


「……一度、見ておきたい」


 ユーリスの手が、柄にかかる。


「いいけど、軽くな」


 飛葉が苦笑した。


 構えた、その瞬間。


 空気が、変わる。


 踏み込み――


 次の瞬間、距離が開いていた。


 沈黙。


「……なるほど」


 ユーリスが低く呟く。


 飛葉は肩をすくめる。


「まぁ、こんなもんだろ」


 何事もなかったように、笑った。


 結花は目を細める。


「……動いたのは、見えたんですけど……」


「……あれ、相当な曲者じゃん」


 サイガは軽く息を吐いた。


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