好奇心と蒸留酒
「ティアはこの街に来たことあるっていってたよな?」
「うん、前にお父さんと。」
「ならギルドの場所はわかってるんだよな?」
「もちろん!案内するね!でも、なんでギルド?」
「ああ、宿を斡旋してもらおうと思ってね。」
「そっか!わかった!こっちだよ。」
それにしてもレヴィとはまた違う趣の街だな
カラァンと風流な鈴の音と共にギルドの扉が開かれる。
外観はあまり変わらないが冒険者が少ない。
さらに言えばそのお陰か内装の傷みが少ない
「粗暴なヤツが多そうだからな、冒険者って」
「すいません、冒険者なんですが宿を斡旋していただきたいのですが。」
「久々の見ない顔ですね、流れの冒険者ですか?それなら通りの奥の方にある木の根亭がおすすめですかね!お安いですし。」
「あぁ、ありがとうございます。」
「ねぇナナシ?ミュートと一緒にお買い物しててもいい?」
「あぁかまわないよ、宿には言っておくから
あ!あんまり遅くまではだめだぞ?」
「わかってるって!」
「ああ、あとこれでミュートとティアの装備も揃えておいで。」
金貨の入った小袋を渡す。
「こんなに?!ダメだよ!」
「そうなのか?基準がわかんないからさ、それに命を守るものだから出し惜しみはいけないでしょ。余ったら好きに使っていいよ。ミュートはティアから離れないこと!わかった?」
「うん!行こうティア!」
ティアが一緒に来てくれて良かったのかもな…
随分明るく振る舞ってくれてるし…
さてと…俺は宿に行って…酒場かな…ははは…
宿屋でチェックインを済ませ、一人で酒場に来たはいいが…なぜ昼間なのにこんなに人がいるんだ?
酔いどれだらけだし。
まぁいいか、酒はいつ飲んでも美味しいし。
「すいません、蒸留酒あります?」
こう頼むのには理由がある。
この前酒場に来た時にウイスキーを頼んだら…
「ウイスキー?なんだそら?そんなもんきいたことねーよ」
だそうだ。
まぁなきゃ仕方がない他の言い方で探すのみ。
ということでこれに行き着いたわけだが…
値段的に安酒なんだろうが風味がいい。
使い込んだ革のベルトを焦がしたようなスモーキーでいて鼻からスッと抜けのいいアルコールの香りが病み付きになる。
「そういえばこないだのダンジョンの話きいたか?新しく解放されるらしいぞ?」
「聞いたよ、稼ぎは折半で潜らねーか?」
酒以外にも美味しい話がありそうだな…
「俺にもその話聞かせてくれないか?」
「誰だお前?」
「流れの冒険者で名前はナナシだ。
マスター!この二人に同じものを二杯づつくれ!」
「飲ましてくれんのかよ!話がわかるな!」
情報は世渡りの生命線。
ロールプレイングなら基本ですよ。
一人が届いたばかりの酒を片手に喋りだした。
「実は3ヶ月前に発見されたダンジョンが冒険者にも解放されるんだ。」
お宝ザクザク的な?好奇心が騒ぎ出すなぁ
けどダンジョン探索はこの旅が終わったあとだな
ひとしきり冒険者たちと話したあと宿に戻り
今、自分に出来ることについて考えていた。




