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神に何も貰えなかった転生者、実は成長上限がありませんでした  作者: Nagiousen


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第92話 「Bランク試験の内容」

 翌朝俺は再び、試験官室に向かった。

 ミラが書類を、机に広げていた。


「試験の詳細を、説明する」


 ミラは言った。


「お願いします」


 俺は答えた。


「Bランク試験は」


 ミラは続けた。


「実際の依頼を通じて行われる。今回はC級以下の冒険者三名を、お前が率いて依頼を完遂することが条件だ」


「三名を率いる、というのは」


 俺は聞いた。


「その三名は」


 ミラは答えた。


「試験のために、ギルドが選出する。お前とは、面識のない者たちだ」


 俺は少し考えた。


「なぜ、面識のない者を選ぶんですか」


「Bランクの実力とは」


 ミラは続けた。


「気心の知れた仲間との連携だけでなく、初対面の相手とも円滑に協力し、成果を出す力を含む」


 俺は頷いた。


「依頼の内容は」


 俺は聞いた。


「街道沿いの盗賊団の掃討だ」


 ミラは答えた。


「規模は中程度。単独では少し手強い相手だが、パーティを組めば十分に対処できる範囲だ」


「試験官は同行しますか」


 俺は聞いた。


「同行する」


 ミラは答えた。


「私が、直接確認する」


 俺は頷いた。


「わかりました。いつ始まりますか」


「三日後だ」


 ミラは答えた。


「選出された三名の冒険者とも、事前に顔合わせをしてもらう」


「わかりました」


 俺は言った。


---


 その日の午後、俺は指定された場所で、三名の冒険者と顔合わせをした。


 一人は、若い剣士の男。ダインという名前だった。

 もう一人は、弓使いの女性。ノアという名前だった。

 三人目は、盾を持った大柄な男。ガストンという名前だった。


「よろしく頼む」


 ダインが、少し緊張した様子で言った。


「ゼロさんの噂は、聞いています」


 ノアが続けた。


「一緒に戦えるなんて、光栄です」


 ガストンは、無言で頷いた。


「よろしくお願いします」


 俺は言った。


「まずそれぞれの得意な戦い方を、教えてもらえますか」


 三人がそれぞれ、自分の役割を説明した。


 ダインは、機動力を活かした近接戦闘。ノアは、遠距離からの支援と牽制。ガストンは、前衛での防御と盾を使った制圧。


「わかりました」


 俺は言った。


「これから三日後の依頼に向けて、少し連携の確認をしましょう」


「連携の確認、というのは」


 ダインが聞いた。


「実際に、模擬戦をやってみましょう」


 俺は言った。


「お互いの動きを、把握しておいた方がいいと思います」


 三人は少し驚いた顔をしたが、頷いた。


「わかった」


 ダインが言った。


---


 鍛冶屋の跡の近くの開けた空き地で、簡単な模擬戦を行った。

 俺は三人の動きを、注意深く観察した。


 ダインは素早いが、単独での動きに慣れすぎている。連携を意識する余地があった。


 ノアは正確な射撃を持つが、味方との距離の取り方に少し不安があった。


 ガストンは防御力は高いが、攻撃への転換が少し遅れがちだった。


「一つ、提案があります」


 俺は言った。


「ガストンさんが前で、敵の攻撃を受け止める。その隙にノアさんが、遠距離から狙いを定める。そしてダインさんが、隙を見て素早く仕留める」


 三人は、少し考えた。


「役割を明確に分ける、ということか」


 ダインが聞いた。


「そうです」


 俺は答えた。「それぞれ得意なことに集中してもらえれば、連携がうまくいくはずです」


 三人は俺の提案に従って、もう一度模擬戦を行った。

 最初はぎこちなかったが、徐々に動きが噛み合い始めた。


「悪くない」


 ガストンが、初めて口を開いた。


「わかりやすい指示、助かります」


 ノアも言った。


「よし、これでいけそうだ」


 ダインが、少し自信を持った様子で言った。


 俺は頷いた。


「三日後、頑張りましょう」


 俺は言った。


---


 その夜俺はエリナに、その日の出来事を話した。


「初対面の人たちを率いるのは、どうだった」


 エリナが聞いた。


「新鮮だった」


 俺は答えた。


「エリナとはまた違う、動き方をしないといけない」


「大変そう」


 エリナは、少し笑った。


「でも、面白い」


 俺は続けた。


「それぞれの得意なことを見つけて、組み合わせる。パズルみたいだ」


「ゼロらしい、考え方だね」


 エリナは言った。


 俺は、少し笑った。


 俺は、ステータス画面を確認した。


 ゼロ Lv.15

 HP:67/67

 MP:35/35

 筋力:20 敏捷:24 魔力:13 耐久:17 知力:24

 スキル:なし

 備考欄:◇◇◇◇◇◇


 三日後、Bランク試験。新しいパーティで、新しい挑戦に臨むことになる。


 窓の外を見た。二つの月が、静かに輝いている。

 これまでの旅で培ってきた、観察力と対話の力。それがこの試験でも、きっと役に立つはずだった。



**次回・第93話「三日目の依頼」**


> 試験当日。ダイン、ノア、ガストンと共に、盗賊団の掃討に向かうゼロ。だが現地に着くと、依頼書には書かれていなかった、予想外の状況が待っていた。


Bランク試験、初対面の三人との連携が試されます。ダイン、ノア、ガストン、それぞれの個性を活かしたチーム編成、考えていて楽しかったです。次回、いよいよ試験本番です。


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