表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神に何も貰えなかった転生者、実は成長上限がありませんでした  作者: Nagiousen


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
81/94

第81話 「東の噂」

 翌日、ロックスがギルドに、大量の資料を持って現れた。


「東部の発掘について、もっと詳しく調べてきた」


 ロックスは言った。


「時間がかかったが、いくつか、わかったことがある」


 俺たちは、テーブルに集まった。カルロも同席している。


「まず、発掘が行われている場所だ」


 ロックスは、地図を広げた。


「大陸東部、リンネという地方の山岳地帯だ」


「そこに、何があるんですか」


 俺は聞いた。


「古い遺跡群がある」


 ロックスは続けた。


「規模は、オルディナの遺跡より、はるかに大きいらしい」


 カルロが、地図を覗き込んだ。


「リンネの遺跡群、名前だけは聞いたことがある」


 カルロは言った。


「詳しい調査記録は、残っていなかったはずだ」


「発掘を進めているのは、誰なんですか」


 アルクが聞いた。


「複数の勢力が、絡んでいるようだ」


 ロックスは答えた。


「地元の貴族、大陸各地から集まった学者、そして」


 ロックスは、少し声を落とした。


「無冠の残党の一部も、関わっているという情報がある」


 俺は頷いた。予想の範囲内だった。


「もう一つ、気になる情報がある」


 ロックスは続けた。


「これは、まだ確証がないんだが」


「何ですか」


 俺は聞いた。


「発掘現場の記録に、古い調査記録が、残されていたらしい」


 ロックスは言った。


「その記録に、聞き覚えのある名前が、書かれていた」


 俺は、身を乗り出した。


「誰の名前ですか」


「セインだ」


 ロックスは答えた。


 俺とカルロは、目を合わせた。


「セインがその遺跡を、調査していたんですか」


 俺は聞いた。


「詳しいことは、わからない」


 ロックスは続けた。


「ただ記録には十年以上前の日付で、セインという名前の魔法師が、現地を訪れたと、書かれていたらしい」


 カルロが、静かに言った。


「セインは若い頃から、大陸各地の古い遺跡を調べていた」


 カルロは続けた。


「リンネの遺跡群も、その一つだったのかもしれない」


「今のセインは、この件を知っているんでしょうか」


 俺は聞いた。


「確認する必要がある」


 カルロは答えた。


「レイを通じて、聞いてみよう」


 俺は頷いた。


---


 その日のうちに、アルクが鳥を使った通信で、レイに連絡を取った。リンネの遺跡群について、確認したいことがある、という内容だった。


返信は、翌日の朝に届いた。


「三日後、ランドルに向かいます」


という短い一文だけが、書かれていた。


三日後の夕方、レイがランドルを訪れた。

俺たちは、リンネの遺跡群について、レイに尋ねた。


「師匠に、確認しました」


 レイは言った。


「リンネの遺跡群は、師匠が十五年以上前に、調査したことがあるそうです」


「何を、調べていたんですか」


 俺は聞いた。


「始祖の力に関する古い記録を、探していたそうです」


 レイは答えた。


「ただ当時は有力な手がかりを、見つけられなかったと言っていました」


「今発掘が進んでいることを、セインさんは知っていますか」


 俺は聞いた。


「知っています」


 レイは頷いた。


「ただ師匠自身は、直接関与していません」


「では誰が、発掘を進めているんですか」


 俺は聞いた。


 レイは、少し考えた。


「わかりません」


 レイは正直に答えた。


「無冠の残党の一部が、関わっているという噂は、師匠も耳にしています。ただ、それが、誰の指示によるものか、まだ掴めていません」


 俺は頭の中で、情報を整理した。


 セインが以前調査した遺跡。今複数の勢力が、そこに集まっている。


「まだ見ぬ力を求める者」が、その中にいるのかもしれない。


「セインさんは、この件について、どう思っていますか」


 俺は聞いた。


「懸念しています」


 レイは答えた。


「もし始祖の力に関する重要な記録がそこにあるなら、悪用される危険性が高いと」


 カルロが、口を開いた。


「調査に向かうべきかもしれない」


 カルロは言った。


 俺は、少し考えた。


「リンネまでの距離は」


 俺は聞いた。


「ランドルから馬で、十日以上かかります」


 アルクが答えた。


「かなり、遠い」


「それでも、放置はできません」


 俺は言った。


 セルマが頷いた。


「準備を整えよう」


---


 その夜、俺はエリナと、今後のことを話した。


「また遠くまで、行くことになりそうだ」


 俺は言った。


「うん」


 エリナは頷いた。


「今度は、どんな相手が待ってるんだろう」


「わからない」


 俺は答えた。


「でも、慎重に進めよう」


「一緒に」


 エリナは言った。


「一緒に」


 俺は頷いた。


 俺は、ステータス画面を確認した。


 ゼロ Lv.13

 HP:58/58

 MP:31/31

 筋力:18 敏捷:21 魔力:11 耐久:15 知力:22

 スキル:なし

 備考欄:◇◇◇◇◇◇


 新しい旅の予感が、静かに迫ってきていた。

 リンネの遺跡群。セインの過去の調査。まだ見ぬ力を求める者。

 全ての線が、また一つの場所に、集まろうとしていた。


 窓の外を見た。二つの月が静かに輝いている。

 次の目的地は、東だった。



**次回・第82話「出発の準備」**


> リンネへの旅の準備が始まる。長い道のりになる今回、パーティの編成も見直すことになった。そしてカルロが、意外な提案をする。


リンネの遺跡群、そしてセインの過去の関わり。新しい情報が繋がってきました。ロックスの情報収集力、頼りになります。次回、遠征の準備が始まります。


ここまで読んでいただきありがとうございます!

「続きが気になる」と思っていただけたら、ぜひ★評価・ブックマークをお願いします。ブックマークしておくと更新通知が届きます。

感想・コメントも全部読んでいます。毎日21時更新中です!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ