029話 中二病の魔王テオ・リバース討伐作戦会議
聖剣村の近くには転移門のある古代遺跡があって、それを使ってサウスインダス王国側の魔の森の監視砦に泡姫達は向かった。ここまでは馬車で来られるので、馬車と一緒に御者はお留守番になる。
そこからは徒歩で魔の森に入り、魔王の祭壇の近くの駐屯地までエンカウントの確率ゼロ効果を駆使して3日かかった。駐屯地の屋上に登って魔王の祭壇を確認すると、5体の人型の魔物を確認が出来た。
5体の人型の魔物を見ながら、泡姫はヴィンスに質問される。
「泡姫。君がこの世界を設定したんだろう? どのような魔王なのか分からないのか?」
「そ、それがゲーム中では魔王は歴史の存在だけで、細かな設定をしていないのよ。私にも分からないの。ごめんなさい」
「いや、それなら仕方がない。ちなみに長生きの聖獣様は魔王討伐の経験はありますか?」
「我が生きている間は出現しなかったのニャ。曾祖母が討伐したと伝え聞いているニャが、討伐方法までは知らないニャ」
「そうですか……。泡姫、悪いけれど鑑定して見てくれないか」
「やってみる!」
泡姫は5体の人型の魔物を鑑定して見るが、中心の魔王らしき存在だけ鑑定が拒否された。
「中心の魔王っぽい魔物だけは鑑定が拒否されたわ。でも何か見たことあるのよね……」
「どこでだ?」
「…………あっ! 色が違うけれどテオ神にソックリ!!」
「「「「「「「「「えっ?!」」」」」」」」」
泡姫はテオ神の特徴を銀髪で銀色のマントを羽織った子供だと説明した。魔王は黒髪で黒色のマントを羽織っているので、もしかしたらテオ神が中二病を発症でもしたのかと心配したら、テオ神から念話が入った。
『僕は中二病なんかにならないからね! 失礼なことを考えないでよ!』
『私の心の中を読まないで欲しいわ! じゃああれは何て呼べば良いのよ?』
『テオ・リバースと奴は名乗っている』
『うわぁ! やっぱり中二病じゃないの! どうせテオ神から分かたれた邪悪な心がテオ・リバースになったとか安直な設定なんでしょ?』
『な、なんで分かるのかなぁ……アリエルちゃん怖い!』
『もう面倒だからカオス・ヴォイドをぶち込んでやろうかしら』
『そ、その魔法は効くと思うけれど、四天王を倒さないと魔王は非破壊オブジェクト指定されているよ。それから四天王も動き出したキャラ以外はそうなっている』
『……ゲームっぽいのが癪に障るわね。非破壊オブジェクト指定されていると言うことは、動いているキャラ以外は攻撃して来ないわよね?』
『それはもちろん! 非破壊オブジェクト指定された動的キャラが一方的に攻撃して来るとか鬼畜ゲームじゃん!』
『安心したわ。それから前に言っていた援助は、いつ来るのかしら?』
『もう数時間はかかるね』
『それを待っていた方が良いのかしら?』
『瘴気の動きを……あっ! 言い過ぎたっ! 頑張ってね、アリエルちゃん!』
『ちょ、ちょっと!!』
ヒントを言う前に、テオ神の気配が去った。仕方がないので瘴気の動きを見る事にする。魔の森の奥から瘴気が祭壇に集まって来ていて、魔王と四天王に吸い込まれているのを確認が取れた。早めに倒した方が良さそうなので、皆に四天王の鑑定結果とテオ神との会話と瘴気吸収の件を伝えた。
一番に戦闘経験が豊富なセバスチャンが作戦の基本方針を決めた。
「非戦闘員のトレニア様とリリーは、ここ駐屯地に留守番ですじゃ」
「「ご武運を!」」
「作戦の基本方針じゃが、アリエル様のカオス・ヴォイドが作戦の肝なのでMPを温存ですな。最初に光の雨を降らせる魔法で瘴気を浄化して弱体をお願いします」
「ええ、分かったわ」
「カルミアとジスランはアリエル様の護衛を」
「「はいっ!」」
「聖獣様とトラン殿とストレイ殿は前衛のサポートをお願いします」
「「了解!」」
「分かったニャ!」
「儂は薬品配り等の全体のサポートをするつもりじゃ。死ななければアリエル様の回復は素晴らしいので勝機はある! 魔王討伐の始まりじゃ!!」
「「「「「「「「「おおっ!!」」」」」」」」」
セバスチャンの掛け声で皆は気合を入れた。
泡姫 『テオ神にカオス・ヴォイドを撃った方が早い気がして来たわ!』
テオ神『アリエルちゃんは僕の居る場所を知らないでしょ』
泡姫 『本当にそう思っているの?』
テオ神『ご、ごめんなさい!』
次回の話は翌日の19時になります。
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