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26 魔法はイメージ!!  (挿絵有)


さて、様々な困難を乗り越えながらも俺たちはゴールである街を目指して歩き続けている。

そして適当な場所を拠点にすると、狩りや魔力制御の練習を繰り返し行っている。


そして今日も俺はアダリアの手を握って魔力の流れを感じ取り、更には体内を流れる魔力の量を制御する練習を行っていた。



「うん、ケン坊も良い感じに魔力を感じ取れてるし、制御も上手くなってきたね」


「やっぱり? 俺も最初の頃よりも上手に流れを制御できてると思うよ」


「うんうん、それじゃあ、そろそろ良いかな~」


「? 何が?」


「魔法を使ってみよっか?」


「っ!!!」



ついに、ついに俺は実際の魔法を使う日が来たのだ!




「くっ~~~~!! ようやく! ようやく! 俺も魔法を使う日が!!」


「うんうん、頑張った頑張った。偉い偉い」


「それで!? 何をどうすればいいの!? どうやったら結界を出せるの!?」



俺は前のめりになってアダリアに迫るも、アダリアは軽く首を横に振る。



「アハハハハハハ。ケン坊、流石に最初から結界を出すのは無理だよ。

最初は一番簡単な種火を出す魔法を練習するって前に言ったでしょう?」


「ああ、そういえばライターみたいな魔法があるって言ってたような・・・」


「そうそれ、ライターライター。だから今日はライター魔法をケン坊に教えるね」



そういうと、アダリアはコホンと小さく咳払いをした後、口を開いた。



「まず魔法を使うには、魔力の流れをしっかりと制御できる事が大切なの」


「うん、だからずっと魔力制御の練習をしてきたんだよね?」


「そうそう、その通り。

そして魔法を使う上で次に大切なのが、頭の中でイメージする力なの」



正直、この言葉を聞いた俺は、



(これ! マンガで読んだ奴だ!!)




と心が躍った。




「で、ここが難しいんだけど、何をイメージするかっていうと・・・」


「分かった! 炎が燃え上がる場面をイメージすればいいんだよね?!

やっぱりね! やっぱりね!!


大丈夫だよアダリア!! 魔法はイメージっていうのは何度もマンガで読んだよ!

むしろ魔法はイメージが大切っていうのは地球でも常識だよ!!


くぅぅぅぅぅっ~~~!! 

何度も妄想して鍛えた俺のイメージ力が、ついに日の目を見る時が来た!!


よっしゃああああ!! 最初から全力で行くぞ!!!!!」



そして俺は燃え上がる炎をイメージすると天に向けて手を伸ばし、



「ファイヤーーーー!!」



と叫んだ。


・・・だが、俺の掌から炎が出ることはなく、静寂が周囲を支配した。

そして不思議な表情を浮かべたアダリアが、静止する俺に話しかける。




「・・・?? ケン坊? 一体、何をしてるの?」


「・・・え・・・何をって・・・。

だって、アダリアがイメージが大切って言ってたから、燃え上がる炎をイメージしたんだけど・・・」


「・・・え? ケン坊は、炎の燃え上がるイメージして叫んだら、掌から炎が出ると思ったの?」


「・・・・・・え? ・・・・・・・うん」




俺の答えを聞いたアダリアも、俺と同じく静止する。

そして、俺たちの間をまたしても静寂が支配した。


だが、その静寂の寿命はかなり短かった。

段々と肩を震わせ始めたアダリアは、



「・・・くっくっくっ・・・」



と口から息を漏らし始め、それは決壊する。




「アーーハッハッハッハッハッハッ!!

ケ、ケ、ケ、ケン坊!! プッ! ほ、ほ、ほ、炎の、クックックッ・・・!!

炎の燃え上がるイメージって・・・!! ヒッヒッヒッ!!


プッッ! ククククッ!! だ、駄目! 

クッヒッヒッヒッ! お、お腹痛い・・・!!!


ぜ、全然・・・違っ・・・! ヒッヒッフッ!!

元の世界で・・・な、何を・・・読んで・・・っ! クックックッ・・・!


ケ、ケン坊! お願い! ハッハッハッヒッヒッヒッ!!

私の笑いが止まる・・・イメージして!! アッハッハッハッハッ!!

い、息が・・・出来ないの!! クックック!


し、死んじゃうよケン坊!! プックックッ! 私! 笑い死んじゃう!!

ハヒッハヒッ! クックックッ!! た、助けて! ケン坊!! ヒ~~ヒ~~ヒ~~!!!」



挿絵(By みてみん)


アダリアは涙を流しながら、腹を抱えて爆笑し続ける。

一方、俺は赤面しながら天に手を突き上げた姿勢のまま、動くことが出来なかった。


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