マカッチェン中佐、魂の決断
マカッチェン中佐は一人原子力空母ジェラルド・R・フォード級に残り、とある作戦を展開していた。いつ爆発しても良い様に舵を取り、ミッドウェー島から全速力で島民に危害が及ばない海域まで進出しようとしていた。
ドカーン!
「マズイな。マカッチェン中佐君も早く艦を離れるんだ!」
「ニミッツ参謀総長のいない今、指揮命令系統はこのポワール・マカッチェンにかかっております。」
「やれるのか?」
「やるしかありません。水蒸気爆発したら原発事故とまではいきませんが、大量の放射性物質がミッドウェー島沖に拡散します。」
「あとどのくらいで避難が不要な海域に抜ける?」
「残り5マイル。全速で島から離れて行きます!」
「沖田少将?現在状況はどうなっている?」
「現在米国海軍原子力空母ジェラルド・R・フォード級は、4代目厳龍の大津波型魚雷により被弾炎上中。当該空母は5マイル先の安全区域に超高速で向かっております。」
「もう一発魚雷を命中させれば良いではないか?」
「安全区域に達するまではこちらも手が出せません。水蒸気爆発のリスクを背負う事になるからです。」
「とにかく、敵空母は沈むのも時間の問題と言う事かのう?」
「大津波型魚雷は敵空母飛行甲板付近に着弾。大爆発しましたが、原子炉及びエンジン出力には問題が無く、悪運は強い様です。」
「武士の情けだ。安全区域に達っした時点でもう一発大津波型魚雷を撃ってやれ。」
「残弾数は13発か…。まぁ出し惜しみしてもしょうがないか?」
ドカーン!
「くっ!あと1マイル!何とか持ってくれ!」
「マカッチェン中佐!脱出して下さい。」
「いや、私はこの艦と共に沈む。その覚悟は出来ている。」
「さぁ〜いつでも来い日本海軍!」
ズドドドガーンドドドドドドドドズガーン。
こうして米国海軍最新鋭の原子力空母ジェラルド・R・フォード級はその力を出し切る前にミッドウェー島沖に沈没した。死者・行方不明者は不明。空母艦載機により、あらかじめ脱出した兵士もいたが、マカッチェン中佐一人だけが残っていたとは思えない、操艦技術であった。これで、米国海軍に残された原子力空母打撃群はジョン・C・ステニスと進水待ちのジョージ・W・ブッシュだけとなった。
海上自衛隊横須賀基地には、4代目厳龍より一足早く海上自衛隊第一空母打撃群がミッドウェー島から帰還した。その2日後に4代目厳龍と潜水艦せいげいが帰って来た。一人の戦死者も出さない完全試合状態であった。




