・27・出会い?その一
ホワイトリーが車を止め、外に出ていった。僕が彼について出ていこうとすると、押し留めて、5分ほどして戻ってきた。
「なんで僕は出ちゃだめなんですか?」
車を出しながらホワイトリーが答えた
「危険だからだよ。今外に出たら魔力が枯れて死ぬことになる」
「じゃあなんであなたは外に出たんですか?」
「詳しくは君のルームメイトに聞いてくれ。いちいち教師が説明するのは、面倒だからね」
言っちゃったよ、この人。めんどくさいって。教育者なのに言っちゃったよ、この人。めんどくさいって。
「あ、あとその呼び方は良くないな。先生と呼びなさい。そうしないと学校の風紀が保てない」
乱してるのはどっちだ。
少なくとも教えることをめんどくさい何て言う教師がいる学校に風紀なんて概念は無いと思う。
「そんなことで乱れる風紀なら一度一から作り直したほうが良くないですか?」
「それより生徒に無駄口をたたかせないほうが重要だな。着いたぞ」
そう言われて外を見ると、たしかにそこは”学園”だった。石造りの校舎が今いる中庭を囲んでいて、
周りの生徒は皆、ジャケット姿で、その中から一人の生徒が近づいてきた。
「おお、君のルームメイトが来たよ。」
そう言ってホワイトリー、いや、校長はどこかに行ってしまった。紹介もせずに。
僕のルームメイトらしいグレーの長髪の男は、ジョヴァンニ・アウレリオ=ノヴァーラと名乗った。
ここの三年生らしい。ちなみにこの学園は四年制度らしい。
「よし、とりあえず部屋に案内するよ。いろいろな説明はその途中でしよう」
そう言ってノヴァーラは歩き出した。僕は慌ててついていく。
「ところで、アナグマに入る話は聞いてる?」
アナグマ?何のことだ?何も聞かされていない。
「いえ、なにも」
「えっと、じゃあどのコースを取るかみたいな話は?」
「全く」
「えーと、じゃあ、これからすぐに任務に出る話は、、、、聞いてるわけ無いか」
全く聞いていない。というか、学生の間は戦わないと聞いている
「ええ。しかも学生の間は任務には出ないと聞いています。もしやここって結構なブラックなんですか?」
僕が純粋な疑問でそう尋ねると。ジョヴァンニは頭をかきながら答えた。
「うーんと、簡単に言うと学生でも強い人間は戦うんだよ。そのための部隊がアナグマ。まいったな。あの校長、何も教えてないじゃないか」
どうやら面倒だから全部ルームメイトに押し付けるというのは本気だったらしい。これから数年は通うだろう学校の校長がこれだなんて。不安でいっぱいすぎて、体から不満の粒子が溢れ出しそうだ。




