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22:真性終幕

ゴーレムの一撃を躱し、左ステップでゴーレムから離れる。突っ込んで来た本体の攻撃を3重の帯で防ぐ。けど雷が貫通して、足元に幾何学模様の黒いアートを描いた。


「ふむ。割と防げるんだね。」


ギュスターブはそこから連打を掛けてきた。一発一発に雷が宿って、確実に防壁を貫いてくる。貫かれる度に防壁を重ねるけれど、それもまたすぐに破られる。このままじゃ埒が明かない。左に思いっきり転がって距離をとる。起き上がる勢いでギュスターブに向かって飛ぶ。手から瀧のような水を出して叩き落とそうとしてきたけれど、帯を是面まで伸ばして左に躱す。次に左に帯を撃って再接近する。全身の血、(いや魔力かもしれないけど)を右拳に集めて打ち込む。


「上手いね、君」


横殴りの拳を食らって左に吹き飛ぶ。さっきのアルミナントの気分を120%増しで味わいながら倉庫の壁を三棟位ぶち抜いた。



「起き上がれるなら早く起き上がれ。三秒後に次の攻撃を撃つ」


大きな声ではないのになぜか瓦礫の中からでもよく聞こえた。回復してる暇もない。幸い上手く血を背中に集めて受け身が取れたから良かったけど、これができてなかったらまずかった。右腕で瓦礫を払って左方向に飛び上がる。コンマ1秒後、僕のいた空間を大量のマグマが襲った。すごい。これまでほとんど一度も同じ攻撃をしてきてない。どうやらほんとに他人の能力をコピーできるらしい。


「逃げるばかりじゃなくて攻撃してきたらどうだ。」


さっき打ち込んだマグマをそのまま持ち上げて僕の方に投げてきた。それを前転して躱して起き上がろうとしたところに今度は頭を狙った電撃が飛んでくる。

それを伏せて躱すと、右前方に火が打ち込まれた。それをまた後ろに飛んで躱したその先に、いきなりツタが生えて左足に絡みついた。それを右足で切断したらちぎれたはずのツタが右足に巻き付いて左足のツタと繋がった。僕はバランスを崩して倒れ込む。地面についた瞬間首と腕、胴にツタが巻き付いて完全に動きが封じられた。ギュスターヴが近付いてきてこう言った。


「なかなか楽しませてもらったよ。ああ、答えなくていいよ。君もなかなか強い。それは認める。しかし、三年早かった。まだまだ能力が荒削りだし、戦い方も単純だ。例えば攻撃する時に君は全くフェイントをかけない。あと魔力をどこに集めているかがわかり易すぎる。あれじゃ僕には当たらない。」


僕は何も言わなかった、何も言えなかった。図星を突かれたとかじゃない。首を絞められて声が出なかったんだ。


「ああ、そうだ。最後に一つ僕の成功哲学を教えよう。最後まで油断せず、触れなくてもいい相手には触れない。これに尽きるね」


ギュスターヴが言い終わった瞬間、首のツタが一気に締まり始めた。意識が飛ぶ前、最後に見たのは、僕を覗き込む緑髪の少年だった。

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