・12・お散歩みたいな
「じゃあ、お願いね。スタンレー。」
そう言ってアルミナントとか言う男は出ていった。スタンレーっていうのは多分あのうさ耳のことだ、それ以外部屋の中には人が居ない。獣人が人かとかどうかは別として。
スタンレーが檻のドアを開けて、部屋を出てった。手錠も外されたから、ついてこい、てことだと思う。何も言わずに出ていったけど、何怒らせるようなことをしたかな?あまり覚えがない。
部屋を出てみて驚いた。軍艦の中だから、壁がパイプとか配線がむき出しで、色は灰色一色だと思っていた。なのに、まるで貴族の屋敷みたいな内装になっている。床は真っ赤なベルベットの絨毯で、一歩踏むごとに2センチぐらい足が沈み込む。壁は重厚感とツヤたっぷりのマホガニーで、一粒のホコリ、一点の曇りもなく、キラキラと輝いている。明かりは薄い象牙色の傘を被った白熱電球で、3メートルおきに壁にかかって、時間の流れを錯覚させている。これが見える限りずっと続いている。多分これを作るには国家予算並の金が必要だ。この船の主は、もしかしたら金持ちの、ただの人かもしれない。
内装に見とれて危うく前を行くうさ耳を見失いそうになっていた。慌てて足を早めてうさ耳が入った扉に自分も入る。どうやらフロアの間をつなぐ階段らしく、ここも廊下と同じテイストの内装で統一されていた。
足音を聞く限り、うさ耳は下に降りていったらしい。追い駆けて階段を降りていくと、またもや驚きが待っていた。踊り場の真ん中からいきなり絨毯が草に変わり、階段がすべて木の幹になっている。少ししていた扉からフロアを見ると、其処も同じ調子で、壁の幹から枝が生えて天井を覆い、其処全体が柔らかく光を放っていた。足音はまだ下から聞こえてくる。
またもうワンフロア降りると、今度は石壁になっていた。床も、壁も、天井も、全部石。しかも大理石とかじゃなくて、ただの石。明かりは松明で、石器人が出てきそうな雰囲気が漂っている。うさ耳はもっと下に向かったらしい。
もうワンフロア降りると、いきなり内装が人工的になった。壁は四方が灰色のペンキで厚塗りされ、壁はパイプと配線で覆われ、証明には鉄格子がついている。まさに軍艦、という感じの見た目だ。どうやらうさ耳はこのフロアに入ったらしい。
フロアに入ると、二十メートルくらい先にうさ耳が居た。これ以上見失うのは嫌なので、走って追いつく。足音が嫌に大きく聞こえた。
「あの。スタンレーさん。尋問てこんな寂れたフロアでやるんですか?」
全く答えない。確実に怒っている。多分僕が原因で。こういうときは喋らないほうが良い。確実に。
3分くらい歩くと、地鳴りみたいな音が聞こえてきた。進むメバ進むほど大きくなって、うさ耳がある扉をを開けた瞬間、最大に鳴った。どうやらここは機関室らしい。
「あのー、尋問ですよね?こんなうるさいところでやるんですか?できるんですか?声聞こえなくないですか?」
「聞こえなくて良いんだよ」
は?もしかして予想以上にキレてる?まさか殺すためにここに連れてきたとか?まさかそんなことあるわけないしなぁ。
「お前の声が総裁に届く必要はない。お前はここで殺す」
なんと。そんな事あったよ。王道展開すぎてつまんないな。
「何言ってるんですか?僕を尋問するのはその人の命令でしょう?良いんですか?」
「訂正しろ。」
だめだ。この人話通じない。怒りで耳ぶっ壊れてる。
「何をですか?主語を言ってくださいよ。」
「全てをだ!!先程の総裁への不敬、アルミナント様への暴言、その他諸々。あの方々は貴様が本来お反しする資格もない方々だ!!よって、今ここで俺が処分する!!」
まじか。すんごくかっこいいこと言ってる。けど、頭のうさ耳で全部台無しになってる。結構滑稽だ。
ちがうちがう。そんな事言ってる場合じゃない。武器は出してきてないから、多分なんかの能力で攻撃してくる。もうなんか手のあたり光初めてるし。いつものオートマ迎撃が発動するのを待ってたら多分死ぬ。どうしよう。
しばらくして、いや時間にすると0.1秒とかだけど体感それくらいたって、久しぶりに目の前に文字が出てきた。しかも今回は空中に浮いてる。すごい進歩だ。えっと、内容は?・・・
Y・・・h・・v・・c・・・・・r
何が言いたいんだろ。僕が能力を制御できるってこと?なら一回試してみよう。
「報いを、うけ・・・・」
うさ耳がかっこいいセリフの途中でぶっ倒れた。僕のビームに心臓を貫かれて。途中で途切れたもんだから、ものすごくかっこ悪くなってる。後今回のビームは今までのと違って、すんごく細かった。だから周りのエンジンらしきものには一切損害がない。
けどどうしよう。相手の多分それなりに偉い人を殺しちゃったわけだから、かなりまずい。多分さっきの人はあんまり怒らない。けど他の幹部とか、総裁って呼ばれてる人がおこったら、どんな事されるからない。
最近後先考えずに行動する事が多すぎる
投稿遅れてごめんなさい




