ハイパールールは両生類で足を大きく上げられない
「真白さん。」
「なんですか。」
「なんでいるんですか。」
「まあ、後で。」
「はあ。」
僕は座席についた。
前回みたいに飛行機の描写を長くすると、今から会いに行く人に迷惑をかけるから、出来る限り飛行機の描写をおさえなくてはいけない。
ググググ。
飛行機は持ちあがる。
「うおおおお。」
僕は声を出してしまう。
……時間が経ちました。
今は、飛行機。おまえは、いったい、どこを、飛んで、いるのかなぁ~?
思いっきり話を飛ばしたと予想する人は、そうのように予想すればよい。僕が前回のトラウマを思い出して気絶したと予想する人は、それが正解なので喜んでほしい。やったあ!
天井を見上げると、シートベルト着用サインが付いていなかったので、もう上空を飛んでいるのだろう。
あいにく、窓側の席を取らなかったので、わからない。
そこにジャストのタイミングで、真白さんが通りかかった。
「真白さん。」
「僕は呼びかける。」
「ジャスティスさん、思ってることが声にでてますよ。」
あ、本当だ。カギカッコが付いていた。
「それで真白さん。」
「なんですか?おしり触りたいんですか?9999999円でいいですよ。」
「またカンストしてる……。」
「平成のカンスト野郎とは、私のことです。」
「自分で言うんですね、野郎、って。」
「だって、私、野郎の女バージョンしらないですし、平成のカンストウーマンって言った方がいいですか?」
「どっちでもいいです。」
「自分から聞いてきたのに!」
「それで真白さん。」
「なんでしょうか。」
「これからの情報がほしいんですけど。」
「なんの情報ですか?」
「北広島市についてからの情報です。」
「ああ、そういえば渡すの忘れてました。少し待っていてください。」
そういって真白さんは飛行機の後方へと走っていった。
飛行機内で走るのもどうかと思うし、キャビンアテンダント用の服装は走るのに不向きだとは思うのだが。
案の定、真白さんはこけた。
いや、こけるまでは予想していなかった。まさかこけるとは思わなかった。
とんだオテンバである。
真白さんがこけたので、僕はさりげなくスカートの中を確認した。
あれ?
まさか……。
僕はその光景をすぐには理解できなかった。
よく観察したところで、僕は状況を理解した。
真白さん、スカートの中にジャージの短パン履いてる……。
小学生かよ。
キャビンアテンダントがしていい服装じゃない。
真白さんは立ち上がり、また後方へと走っていった。
歩けよ。
そこから数分経ち、真白さんは戻って来た。
「真白さん。」
「なんですか。」
「さすがにジャージを中に履くのは社会人としてダメでしょ。」
「えー私のスカートの中を見たんですかエッチ。」
「僕に下着姿を見せたことあるくせに何を言ってるんですか。」
僕はそのとき、僕が座っている通路の反対側に座っていたおじさんが、「こいつら、できてやがるな。」的な顔をしたのを確認した。
このクソおやじ。
だが、悪いのは明らかに僕であった。こんな発言をしたのだから、こう思わないほうが不自然である。
「俺にも下着みしてくれよ。」
そのおじさんが言った。
「は?」
真白さんは、とても客にするような態度でも声でも言葉使いでもない、ただの不良の1人として、発言した。
えー!真白さん不良だったの!
「うるせえな。死ねカス。」
その真白さんの一言で、おじさんはシュンとなり、関係ない僕までもシュンとなった。
「それでですね、ジャスティスさん。」
「話をつづけるのかよ……。」
飛行機は到着しない。




