ネクストシーズンは波風吹かれるお茶目の季節
ザ・ネクストシーズン・イズ・スタート。
ネクストシーズンっていうと、あたかもネクストシーズンが始まったかのように思うかもしれないが、ネクストシーズンが始まったのである。
実家に帰ってきた僕は、真白さんから伝えられたとおりに、北海道へと向かっていた。真白さんは、帰ってきて数日は我が家に居たが、気が付いたらいなくなっていた。寂しかった。
次の日になったら寂しさは無くなった。
インスタントな寂しさである。
というわけで、僕は北広島市に向かっていた。広島県にあると思いきや、北海道にあるらしい。
名前の由来は広島県の人が開拓したから北広島市だそうだ。
ということは、アメリカ人が開拓したら北アメリカ市になったわけか。
いや、アメリカと日本はだいたい横にあるので横アメリカ市になるわけだ。
なるほど。
真白さんに不要な考え事をして時間を潰すな!と、怒られたので、くだらない思考は辞めて飛行機に乗りこむ。
飛行機に乗りこむ際に、出迎えをしているキャビンアテンダントさんに話しかけた。
「問題です!」
「え?」
困惑するキャビンアテンダント。
話を止めない僕。
「フォークボール、首絞め、落とし穴、そしてこの飛行機。共通することは何でしょうか!」
「まさか……。」
嫌な顔をするキャビンアテンダント。
「正解は“落ちる”でした!」
「縁起でもない!でも、自分が飛行機に乗る直前にそんなネタを言える度胸は評価したい!」
「さて、」
僕は話を元に戻した。
「なんでキャビンアテンダントの格好をしているんですか。真白さん」
キャビンアテンダントだと思ったら、真白さんだった。
ビックリ!
「知りたいですか?」
「知りたい!」
「実は、私の仕事はキャビンアテンダントなんです。」
「へえ。」
予想がついた。
意外性もクソもなかった。
「おしりとか触られまくりです。」
「誰だ真白さんにそんなことするヤツは!出てこい!ぶち殺してやる!」
「好き。」
「結婚しましょう。」
「え」
「僕が一生しあわせにしますよ。」
「私、バツ9999ですけどいいんですか?」
「考えさせてください。」
「はあ?」
「バツ9999って、はじめて聞きましたよ。しかもカンストしてませんか、その数字。なんですか9999って。絶対改造してますよね。マスターボールとか99個もってるでしょ。」
「仮に私がそうやって改造をして、バツを増やすことによって、何かメリットが生まれると思うんですか?」
「ということは、本当にバツ9999なのか……。絶対結婚生活で重大な問題あるタイプの人だ。訳あり物件すぎる。きっと毎日の朝ご飯が魚の血管とかだ。」
「魚の血管だけを手に入れられるだけの料理の技術があるなら、それはそれで普通の料理作れよ。とは思いますね、それ。というより、なんですか魚の血管って。私はちゃんと朝ご飯は作りますよ。」
「どんなの作るんですか。」
「得意料理はマシュマロです。」
「離婚しましょう。」
「なんでですか!」
「マシュマロって何ですか。マシュマロを作ることに馴染みがなさすぎて、得意料理でマシュマロって言われても、料理が出来る人かどうかの判断ができないですよ。しかも朝ご飯の話をしてるのに得意料理を言われたから、地味に話が噛みあっていませんよ。」
「そうですか?私は噛みあっていると思いますよ。」
「まさか……。」
「朝ご飯はマシュマロチャーハンです。」
「マシュマロかと思いきやマシュマロチャーハンかよ!マシュマロとチャーハンを1つの料理にしようとする考え方が分かりませんよ。オオカミにでも育てられたんですか?」
「私の親はオオカミとカナブンです。」
「なんでそこから人間が生まれるんですか。」
「育ての親は立体音響です。」
「音楽の再生方法に育てられたの!?」
「いや、録音機材の方です。」
「それでも分からない……。」
飛行機は出発しない。




