表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多言失言遺言  作者: シャバゲナイト老婆
first season
PR
25/49

ホワイトチョコレートの真実

 お話は急激に急展開になってますが、というのも、今回は趣向を変えてみました。ガチ章をつくってみました。

 なぜ明日ではなくて元旦に投稿したのか、というならば、元旦に投稿してみたかったからです。

 クライマックスに入った物語は、どうやって終焉を迎えるのだろうか。

 このふざけたような物語は、どのようにして終わるのだろうか。

 シリアス展開に打つのだろうか。

 鬱展開に打つのだろうか。

 それは、誰もわからない。

 ただ、1つ、言えることがある。

 私は、とりあえず、なんとしてでも、ジャスティスさんを、生かさなければならない。このまま、生きて、返さなければいけない。

 岩がさく裂した音、あの音を、私は聞いたことがある。

 銃弾が岩に当たった時の音だ。

 あの特有の響きを、私は覚えている。

 正直なところ、私はどうすればいいのか分からない。

 だが、一度失われそうになったこの命、誰かに尽くすために残そうと思っていたこの命。助けてもらった恩人のお孫さんに捧げられるのならば、それに勝るものはない。

 何としてでも、逃げ延びなければならない。

「ジャスティスさん。」

 私はジャスティスさんを呼ぶ。

「とりあえず、こっちに来てください!」

 私はジャスティスさんの手を掴んで、ビルの入り口付近にあった階段を駆け上がる。とりあえず、1階にいるのは良くない。

 階段は当然のようにボロボロで、足を踏みしめた途端に、足場が崩れてしまいそうで、できることならば歩きたくない。

 だが、そんなことは言っていられない。

 ただ、逃げるしかないのだ。

 私達は三階に駆け上がった。最上階である。

 最上階の窓から地上を見る。

 探す。

 探す。

 探す。

 いた。

 彼らは動くもの全てに銃を構える。目があったら銃弾を飛ばす。

 まずい。

 逃げられない。

 あそことあそこ、それにあっち。

 数はざっと10というところだろうか。

 どうしようか。視界を窓からビルの中に戻すと、そこには困惑しているジャスティスさんの顔があった。

「大丈夫ですか?顔色がチンパンジーみたいですよ。」

 私は動揺を表情や声に出さずに会話する。

「もうチンパンジーはいいですよ。そもそもチンパンジーはチョイ役じゃないんですか。どんだけ引っ張るんですか。」

 もう手はこれしかなかった。

 あんなものに頼りたくはなかった。だが、これしか手はなかった。私だけならまだしも、ジャスティスさんを連れた状態でこの状況は危険すぎる。

 自分の不甲斐なさに悲しくなってくる。腹が立ってくる。もしもこれが他の人だったなら、もっと上手にできたのではないだろうか。

 自分のやり方が悪かったのではないだろうか。もっと臨機応変に対応できたのではないだろうか。

「ジャスティスさん。」

「なんですか?」

「チンパンジー欲しくないですか?」

「いや、いらないです。」

「欲しいですよね?」

「欲しいかもしれない。」

「いやいや、欲しいですよね?」

「欲しいです。」

 きた。

 私達の目の前にチンパンジーがいた。

「ジャスティスさん、準備はいいですか?」

「準備なんて、あってないようなものです。」

「じゃあ、行きましょうか。」

 私は、目の前にいたチンパンジーの左腕を両手で持った。

「なんです?」

 チンパンジーは話す。

 気にしない。

 私は歯を力いっぱい噛みしめて、

 腕の筋肉に最大限に力を入れて、

 足を踏ん張って体をひねり、

 私はチンパンジーを外に投げた。

 チンパンジーは高々とあがり、四方八方から撃たれた。

「ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

 チンパンジーが断末魔の叫びをあげた。

「チンパンジーがああああああああ!!!!!!!」

 横にいたジャスティスさんも叫んでいた。

「ジャスティスさん、いきますよ。」

 私はジャスティスさんの手を掴み、3階の窓から飛び降りようとした。

 ジャスティスさんは逆の方向に力を入れた。

「なんでですか!危ないですよ!」

「ああ!畜生!」

 私は叫んだ。

 まずい。

 チンパンジーに注目が集まっているこの時間に逃げなくてはいけないのに。このままでは私達もやられてしまう。

「私を信じろ!」

 私は叫んでいた。

 それから何秒後だろうか。

 それは、時計的に見てしまえば、数秒だったのかもしれない。

 だけど、私にはそれは何分にも何年にも長く感じた。

 ジャスティスさんは私の顔をじっと見ていた。

 私達は初めて目が合った。

 ジャスティスさんは飛んだ。

 ああ、そうか。

いよいよ物語は終わりになるのだ。


 私に明日は残されていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ