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もしかしてこれって異世界転移?  作者: ぬか漬けプディング
第三章 王都 アスガルド
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9月10日 PM4:37~6:14 異文化交流……?

人物紹介

アリノ:生きてた...

ショウヘイ:幼女連れまわす

マチルダ:ちょっと前まで半裸で街を練り歩いていた

イザベラ:迷子

9月10日     PM4:37


「イザベラ、見つからないな。」

「見つからないね...。」


太陽が西に傾き始め、街は少しづつ赤く染まっていく。

その街の一角でショウヘイとマチルダは腰を下ろしていた。


そりゃそうだ。

アスガードの首都であり、この国で二番目に大きな街なのだ。

そんな一日二日で見つかるはずがない。


もしかしたら...あくまで可能性の話にしか過ぎないが、イザベラは先ほどの爆発に巻き込まれたのではないだろうか。

マチルダはイザベラはいつも近くにいると言っていた。

あの爆発に巻き込まれた可能性も考えられる。


...しかしあそこにはイザベラと思しき人物はいなかった。

僅かな時間であの場所から立ち去ったと考えることも出来るが...

跡形もなくその四肢が吹き飛んだのだとしたら?


ここで俺はチラリとマチルダを覗き見る。

疲労のせいだろうか、その顔は暗いが、その瞳はまだ煌々と輝いている。


...ダメだ。言えない。

イザベラを探し出すというのが彼女のこの異世界での生きがいであるのだとしたら、俺がこれを口に出した瞬間、彼女がとる行動はきっと限られる。


これが可能性の話だとしても。


俺はまだイザベラは生きていると心の中で自分に言い聞かせる事しかできなかった。


――――――――――――――――――――――

9月10日     PM4:40


「ボチボチ暗くなるから早く宿屋で休もう。」

俺は尻に着いた砂を叩きながら立ち上がる。


王都と言っても治安は日本と比べ悪い。

夜中にあまり歩き回らないほうが得策ではある。

特にマチルダのような幼い少女と一緒に出歩くのは。


「え...?」

マチルダは目を丸くして体操座りをしたままの格好でこちらを見ていた。


「え...?」

マチルダの声に俺も同じような反応をする。


「いや、私は良いよ。ほらお金がもったいないし。」

マチルダは上目づかいでおずおずと答える。


「明日もイザベラ探しをしなくちゃだろ?一緒の宿に泊まった方が何かと便利じゃん。」


俺の言葉に若干狼狽えるマチルダ。

「...確かにそうだね。そっちの方が便利だし。ありがとう」

彼女は年相応の満面の笑みを俺に見せた。


「よしっ!!そんな訳で今日泊まる宿を探すぞ!!」

張り切る俺。

俺と彼女は明かりが灯り始める街に踏み出す...


踏み出したのだが、ここでようやく頭の端に追いやっていた存在を思い出す。

「やべぇ...アリノのことを完っ全に忘れてた...」


俺達は宿屋探しからアリノ探しに方向転換することになった。


―――――――――――――――――――――

『ムガルとは魔獣の一種であり、タナカ大魔王によって作られた生物と言われている。

またタナカ大魔王という人物は実在の人物かは定かではない。

魔獣とは神話の中に出てくる神々の叡智が作り出した生物を一括にして指す名詞であり、数多の災害をもたらした忌むべき生物と言われており、ムガル以外は全て討伐あるいは封印されたと語られている。


その個体は5~10年周期的に増減し、ズラグジムの森付近の街(アスガルド・ニメ=フルフィア・ヴィグリッド等を襲う。


またその牙には遅効性の毒が含まれており、現在まで多くの冒険者が命を落とした。

発見から200年ほど経った今でさえその解決策は見つかっていない。』


―――――――――――――――――――

9月10日     PM6;14


ここで俺は本のページを閉じる。

人がまばらになった図書館にパタンと本を閉じた音が虚しく響いた。


この本もダメか。

俺は机の上に鎮座する山に本を積み上げる。


また同じような内容だった...

俺は恨めしくまた高くなった机の上の山に目を向ける。


それは全てムガルの生態に書かれた本である。

が、どれも一貫して『ムガルの毒牙に掛かった者は命を落とす。』

この一文が書かれている。


いや、助かる方法はきっとあるはずだ。

たまたまこれらに書かれてないはずで...

俺はそう思いなおし、新たな本を求めに席を立つ。


その瞬間、背後から声が掛けられた。


「いつまでいる気なんだよ、お前は。」


俺は思わず振り返る。

そこには約数時間ぶりに見るショウヘイと...誰?


「えーっと...どちら様?」

俺はショウヘイの方を見ながら尋ねた。


「?ショウヘイだけど。」

「いや、お前じゃない。天然かよ。お前の横にいる女の子だよ。」

「あぁ...彼女はマチルダと言うんだ。」

「ふーん...お前そういう趣味だったんだな。」

「いや、おいこら待て。お前何か勘違いしてないか?俺はロリコンじゃないぞ?」

「まぁ不審者は自分のことを不審者だと申告はしないからな。」


俺はショウヘイに疑いの目を向ける。


「あ!!信じてねぇなコイツ!!何がいけないんだ!!まだ年端も行かない少女を連れまわしている所か?

ゴスロリファッションを着ている所か?

道端で半裸状態の所を保護したからか?

それとも出会って数時間の少女にホテルを誘ったことか?」


「いや、全部。...というか最後マジかよ...お前の倫理観、終わってんな。」


淀むことの無いマシンガントークを一通り披露した俺はショウヘイの後ろでこちらをチラリと覗き見るマチルダに近づく。


「アリノだ。よろしく。」

俺は短く自己紹介をし、手を差し出した。


「いや、お前なぁ...もうちょっとマシな自己紹介しろよ。」

ショウヘイに咎められる。


「いや、できる事ならしたいけど記憶喪失だから取りあえず分かっている名前だけしか言えねぇよ。」

「あ、それもそうか。」


一人で勝手に納得するショウヘイを横目に俺はマチルダに一つ二つ質問をする。


「ショウヘイの半裸でいたという言葉に違和感を覚えたけど大丈夫?両親とかの知り合いはどこにいるんだ?」

自分の胸の高さ程度しかないマチルダはこちらを見上げる。


その表情からは何も読み取れない。


「私のパパとママはいないよ。妹のイザベラはどこにいるか分からないし。」

「あ...ゴメン...」

「いやいや...マチルダ言葉足らず過ぎるだろ。」


ここでショウヘイが話に割り込んでくる。


「正しくは妹と異世界転移したせいでこの世界に両親がいない、だろ?」

ゴスロリの少女はショウヘイの物言いにコクリと頷いた。


あぁそういう事ね...この子も異世界転移した人物の一人なのか...


「にしても日本語上手いな。良かったよ、言葉が通じて。」

俺はマチルダを褒める。

この年で外国語を喋れるのはぶっちゃけて言ってスゴイ。

若いからこそ知恵の吸収力も違うのだろうか。


「ニホンゴ...?」

マチルダは俺の言葉に眉を|顰≪ひそ≫める。

「私日本語なんて喋れないよ?」



時計の分針が時を刻む音が聞こえた。




はい、どうもこんにちは。おっさんです。


本当に久しぶりに書いた気がすっぞ...


また明日...は多分投稿できないから明後日...も難しいかもしれない...

...また次回お会いしましょう!!それでは。

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