9月8日 AM5:10~5:15 割とトントン拍子
あらすじ
緊急クエストを挑戦する一行。
しかしアクシデントが起こりショウヘイは殿を務め、アリノ・受付嬢さんはクエスト達成のため宿屋に戻る。
9月8日 AM5:10
触れただけで生物を無に帰すその掌が俺に触れた。
「...っ!!」
服の上からでも柔らかい掌の感触を感じる。
これを感じた刹那、俺の体は爆散する。
が、不思議なことに俺の体は爆散することなどなかった。
戸惑いながらも俺は目の前のタナカ大魔王から距離を取る。
おかしい。俺の体が爆散しない。
何故だ?
俺が思っていた魔術とは違うのか?
...取りあえず今はこの場からすぐに撤退しなければ。
俺は屋根から飛び降りる。
危なっかしくも俺は受け身を取り、宿屋に向かい走り出す。
「...くそっ...」
上手く事がいかないことに腹が立ち、思わず悪態を付く。
懸念材料が数多くあるが、今はそろった手札で戦うしかない。
勝率を少しでも押し上げるために作戦を考えなければ。
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9月8日 AM5:15
空気がやけに重い203号室。
ベッドの上でぼんやりするシルフィン。
窓の近くに立ち腕組みをしながら外を覗くアリノこと俺。
椅子に腰かけ、ショウヘイが無事であることを願う受付嬢さん。
突如、外から声が響く。
「アリノォォォォォ!!」
その声を起点にして面々は動き始める。
「シルフィン!」
「もうやっている!」
シルフィンに魔術でバフを掛けることを促す俺。
この声の前に既に俺の体に手を伸ばし、魔術を掛ける準備をしていたシルフィン。
「2...1...今!!」
シルフィンの声と共に、俺は己の体に力を入れる。
一蹴りのみで弾丸のように突き進む。
窓ガラスを突き破って俺は外に飛び出す。
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9月8日 AM5:15
ガラスが割れる盛大な音と共に一人の男が空を舞う。
破片となり空中でバラバラになっているガラスは太陽の光を反射し、個々が光を放つ。
この光景を見てショウヘイは息を上げながら、ニヤリと笑う。
「アイツ......損害賠償って単語知ってんのか?」
どこか呆れたような声を上げた。
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こちらの世界に来て早くも20年が経った。
外見では年が経とうともいっこう変化が見られない。
やはり私の体に何かが起きている。
それはきっと異世界転移する直前。
黒い靄に吸い込まれる時。
何年かかっても私は帰ってみせる、
そのために私は...
はい。どうもこんにちは。おっさんです。
なんやかんやで時間がヤバいんで後書きはこの辺で。(スミマセン)
てなわけで...ここまでお読みいただきありがとうございました。
それでは!




