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もしかしてこれって異世界転移?  作者: ぬか漬けプディング
第二章 始まりの地、ニメ=フルフィア
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9月6日 AM3:45 終結①

ちなみに憲兵の魔術が「高速化」(2倍に加速できる)

ローブの男が「サーチ」(半径1km以内の人物の位置情報、使用魔術について把握できる)


9月6日    AM3:45 


夜の街、その中で二人の男性が死闘を繰り広げていた。

一人は青い軍服に身を包んだ憲兵。

そしてもう一人は脱走犯であるフードを深くまで被った人物。

二人は使命と延命のために戦う。


互いの手の内を読んだ二人は再び衝突する。


――――――――――――――――――――――――


狙ったのだろうか。

再び目の前のローブの男は私の拳を目掛けて拳を突き出したのだ。

その衝撃は私を襲う。

拳の先に熱い血液がこびりつくのを感じる。

私は右手に残る痛みを感じながら再び距離を取る。

一方フードの男は血が滴り落ちる右手を左手で庇うように押さえながら こちらを窺う。

......こちらの消耗を狙っているのか。

やはり相手が察知できないほどのスピードで一方的に殴るしかないのか。

だが、フルで加速できるのは長くて10秒。いや、残りの魔力の量を考えるに7.3秒ほどか。

この時間以上魔術を使用するのは最悪死に繋がる。

7.3秒。この時間内で必ず仕留める。

私は体中に魔力を回し、魔術を使用する。


―――――――――――――――――――――――


踏み込む。

それだけで衝撃が私の体を襲う。

私の能力は「高速化」

自分の動きが2倍に加速する魔術である。

一見かなり強い、というより使いやすい魔術のように見える。

ところがどっこい実はそうではないのだ。

「2倍に加速できる」と「2倍に加速しても体が無事である」とは異なる。

あくまでも魔術で底上げできるのは加速度のみ。

身体が耐えきれる衝撃の大きさまでは魔術によって底上げできないのだ。

つまりは私が魔術を使い、ただ走るだけでもこの体は蝕まれる。

......如何なる力でもその使い方によっては身を滅ぼす

それは誰であっても。

私は心の中で自論を垂れ流す。

......こんな時に何を考えているんだ。

思わず私は苦笑する。


魔力が枯渇するまで残り7.2秒。


――――――――――――――――――――――


息もつかせないほどのラッシュ。

その攻撃をローブの男に叩き込む。

何かが砕ける感触をこの拳の先に感じながら殴打する。

ローブの男は全く抵抗することは無い。

加速によって生まれた衝撃が腕を襲う。


そして7.2秒が経過した。

134発の魔術でブーストした打撃を相手に叩き込んだ。

相手の強さを認識した上で手加減のない拳だ

通常なら魔力切れで回復が行えないはずなのだが......


ローブの男は2,3歩ふらついただけで、倒れもしなかった。

私は生まれて全力を出し切ったうえで敗北したのだった。


―――――――――――――――――――――


一撃一撃が重い

その拳が自分の肉を穿ち、骨を砕く。

もはや一思いに殺してくれとでさえ思えるかのような苦痛。

だが「ヒト」の形、いや最早「生物」から逸脱したこの体はソレさえ許してくれない。

抉れた肉を修復し、破片となった骨を復元する。

意志を反するその行為には慈愛はあっても慈悲は無い。

途方も知れない痛みから気絶しかける。

だがその次の一撃で再び半ば強制的に覚醒させられ、また気絶する。

それをただ繰り返す。

どれほど時が経ったのだろうか。


身体を破壊しようとするその攻撃は突如として終わりを告げる。

意識が飛びかけたが、頭を振って何とかそれを阻止する。


どうやらすべての手を出し尽くしたのだろう。

憲兵の顔には焦りと驚きの表情がにじみ出ている。

......速くここから立ち去らなくては。

―――――――――――――――――――――


まだだ。まだ諦めることなど出来ない。

魔術が使えなくてもまだ手はあるはずだ。


私はまだふらついているフードの男をラリアットで倒し、マウントを取る。

使用可能な魔術が回復系だけであろうと今まで見てきた立ち回りからこの男はここで捕まえる、いや 息の根を止めなければ。

ここで逃がすと必ずこの街が危険に晒される。

フードの男の首にかける手に少しづつ力を加える。

その行動には一つも迷いがなかった。


――――――――――――――――――


ここで死んでたまるか......

フードの男は憲兵の下で蠢き、何とかして逃げようとする。

が、それは憲兵が許さない。

首を絞める手の力はローブの男が動くとともに、強くなっていく。

気道が圧迫され、上手く空気が吸えない。

徐々に風景がホワイトアウトする中でフードの男は生き延びるためだけにもがく。

だが、その願いは届かない。

静かに消えつつある意識の中でローブの男は手を伸ばす。

それは天に助けをも求めるために無意識で伸ばしたのか。

それとも憲兵を突き飛ばそうとしたのか。

まぁ到底それだけの行動で事態は好転することは無い。


普通ならば。


だが、その時 不思議なことが起こった。

フードの男の指が憲兵の体に軽く触れただけで 憲兵の胸の辺りから小規模の爆発が発生。

ベチャリと血肉が路上に飛び散った。

深夜の街に残されたのは意識が混濁しかけた血に染まった薄汚いローブを被る男。

そしてその上に跨っていた憲兵。......の下半身。


――――――――――――――――――――――


何が起きたのかわからなかった。

気が付けば憲兵は足だけを残し、路上の上に散らばっていた。

呆然としながら石畳の道路に大の字で倒れたままのローブの男。

その男は魔術を使用して周囲を索敵する。

一番近い憲兵との距離は僅か470mほど。

あともう少しでここに来てしまう。

速く逃げなくては。

そして男が注目したのは一つの赤い点。

そう、ローブの男の位置情報を表す点である。

この街に点在する数々の点の近くには使用する魔術について書かれている。

それはローブの男も例外ではない。


ローブの男の魔術は「サーチ」。半径1kmの周囲の人物の位置情報並びに使用する魔術について分かる。

この魔術を使っても体を回復することはできない。

そして脳内に広がるマップに書かれている赤い点にも同じことが書かれている。

......なら何度も傷が癒えたのはやはり魔術ではないのか。

一体なぜか。

男は記憶をたどり、原因を暴こうとする。

......どう考えても首に打ち込まれたあの注射ぐらいしか原因がない気がする。


「......よしっ」

やることが決まった。

取り合えずあの注射を自分に打ち込んだ憲兵を捕らえて問いただそう。

フードの男は体に重くのしかかる憲兵の残骸を押しのけ、闇に消えていった。


はい。どうもこんにちは。おっさんです。

投稿が遅れに遅れ申し訳ないです。


書いていて気が付いたんですが、2倍に加速できるって加速度が2倍なのか?

......まぁ(どうでも)いいや。

設定がガバガバな面がここぞとばかりに良く光る。


とまぁうだうだと喋ったところでボチボチ締めに入ります。

ここまでお読みいただきありがとうございました。       それではまた!!


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