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魔魅相談!〜魔法JKひかりがお悩み相談部と共に魑魅魍魎なキャラ達を巻き込む〜ドタバタ学園生活!  作者: 風みやび
1年の4月

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35/51

第35話 捜索!発見!前編!

 時は朝——。

 日差しが部屋を白く光らせる。

 普通なら眩しくて目を覚ますが、ひかりはものともせずぐうぐう寝ている。


 気持ち良さそうに笑顔で寝てい……


“バァン”


 寝返りをしてひかりはベッドから落ちた。

 さすがに目が覚めて、うっすら目を開けて、

「もう、朝……?」


 頭が働かない、動く気力がない、そう思いながらも起きようと奮闘した結果……


 ひかりはいもむしのようにケツを上げて、顔を引きずらせながら、洗面所に向かった。


 部屋を出るとリビングに着く。

 リビングでは母親が掃除をしている。


 母親はズルズルとひかりの部屋から聞こえる音に注目していると、ドアが開いていもむしで移動するひかりが目に入った。


「何やってるの?!!」

 母親は驚きで声がうわずっていた。

 ひかりの元へ駆けつけた。


「おはよう……」

 とだけ言って、ズルズルと洗面所へと進む。

「おはようじゃなくて」

「え? もうお昼なの? こんにちは」

 ひかりは眠そうな声で的外れなことを言った。


「そうじゃない。何やってるのよ?」

「顔を洗いに行ってる」

「そんな移動で?」

「立てないんだもん」


 母親は目の色を変えて迫り来るように、

「まさか、ひかり病気?! すぐに病院行きましょう!」

「そうじゃない。起き上がる気力がない」


「もう、仕方ないわね」

 母親は呆れた様子でひかりの腕を自分の肩に回し、起こした。


 ひかりはトボトボと歩き、洗面所に向かい顔を洗った。

 洗っても眠そうにあくびをして、スマホを取りに自室に戻った。


 スマホを確認すると、SNSアプリ——磯スターのOSBアカウントにDMが届いていた。


 写真とメッセージが送られていて、ひかりは写真を見ると「やったー!!」と声を上げて喜んだ。


 眠気は吹っ飛び、いつもよりも元気な様子で梓に電話をかける。

 少しすると、梓が出た。


「もしもし、どうしたの?」

「もしもし、梓、今日暇?」

「暇だけど……何?」

「じゃあ、学校に集合ね!」

「何? どういう……」


 ひかりは梓の返答を聞かず電話を切った。

「やったー! さあ、準備開始!」

 ひかりは興奮して、足をジタバタさせた。


     ***


「“遅ーーーい”」

 ひかりは校門で待っていると、梓がやって来るのが見えて、大声で梓に向かって言った。


 梓はムッと顔をしかめて、仕方なく駆け足で向かった。


「いきなり呼び出してなんなの? あとそれ何?」

 梓は少しキツめに言った。そして、ひかりが持っている物に目がいった。

 

「何って虫取り網だけど」

「だから何するの、虫取り網使って?」

「それはね……」


 ひかりはスマホを操作しながら言った。

「今朝、DMが届いてて、その内容がこれなんだよ!」

 梓にスマホを見せた。


 梓は写真を見て、目を丸くして驚いた。

 なぜなら——写真にツチノコらしきモノが写っていた。


「本物?」

 梓はすぐに疑った。

「当たり前でしょ!」

 ひかりは勝ち誇ったように言った。


 ひかりと梓は言い合いになった。


「やっぱりツチノコいたんだよ!」

「有り得ないよ」

「でも、写真があるよ」

「絶対におかしい!」

 梓は一歩も譲らず、信じようとしなかった。


「アタシの言うとおりじゃん」

「うん? ひかりは見間違えたって言ったよね?」

 梓はその時の会話を思い出して、言った。


 ひかりは焦りながらも否定した。

「あれは違う! 言ってない」

「言ってた」


「そういう梓だって、いないに決まってるって」

 ひかりは梓に反撃したが、

「それは姫乃さんが言ったセリフ」

 失敗に終わった。


「でも、信じてないから同じだよ!」

「分かったよ。それで、私達は何するの?」

 梓は事実なので折れて、ひかりに質問した。


 ひかりは写真と一緒に送られた、メッセージを読む。

「えっと……

『学校近くのコンビニ、ファーソンらへんでツチノコがいました。お悩み相談部にはツチノコが本物か確かめて欲しいです』

 だから、捕まえよう!」


「もうどっか行ってるかもよ。それか捕まってるか」

 梓はめんどくさそうに言った。


「でも捕まってないかもじゃん!」

「『サーチ』は使えないの?」

 梓は逃れるために聞いた。


「生物には使えないの! だから、現場百遍、歩き回ろう!」

「刑事はツチノコ探しに本気出さないよ」

 梓は嫌ながらも、ツッコミを入れた。


「いいから行くよ! ツチノコ探しにレッツゴー!」

「何年前の掛け声?」


     ***


 2人は目撃現場のファーソンへと向かった。

 写真を見比べながら、どの角度で撮られたのか探して見つけた。

 そこを見てもツチノコはいなかった。


「いないね」

「なんでいないの?!」

「だって、メッセージ来たの2時間前じゃん。

 どんだけ寝てたの?」


 梓の言葉にひかりは顔が赤くなり、

「うるさい! 良いでしょ別に、休日なんだから」

 と言い放った。


「二手に分かれて探す?」

 梓は無視して、言った。

「聞いといて反応無しなの?!……こういう時は前みたいに動物に聞けばいいから」

 ひかりは周りを見渡すが、鳥どころか人すらいない。


「何にもいないよ」

「なんでー!?」

 ひかりは町に響くぐらいの大声で嘆いた。

「うるさいよ」


 梓の言葉にひかりは「うん?」と眉をひそめた。

「梓、今ハエって言った?」

「言ってないよ——確かに五月に蝿でうるさいだけど」


「蝿……蝿……虫か!」

 ひかりは何かを閃いて、しゃがみ込んで道路を隅々まで見るとアリがいた。


「『翻(・)訳(・)』アリさんこの辺でツチノコ見なかった?」

 ひかりは魔法を使い、アリとの会話を試みた。


「アリって話せるの?」

 梓が質問すると、ひかりは手を向けて待てといった感じだった。

 ひかりはアリに耳を傾けながら、梓にそのことを言う。


「何々、『はあっ、知らねぇよ! 邪魔なんだよ、退けろよ、うすのろが!』

 だって。言われてるよ、梓」

「ひかりに対してでしょ」


「梓にだって! 足遅いじゃん」

「ひかりにだって! 鈍臭いじゃん」

 2人はうすのろがどちらか言い合いになった。


「梓だ」

「ひかりだよ」

「梓で間違いない!」

「ひかりしかいない」

「梓に100ポッチー賭けよう!」


「……私がうすのろでいいから、早く場所聞いてよ」

 またしても、梓はこれ以上埒が明かないので折れた。


 ひかりはスッと正常に戻り、アリに聞こうとするが、どこかへ行ってしまったようだ。

「また探さないと……」

 2人は肩を落として、他に生き物がいないか探し始めた。


 すると、ひかりは遠くに物影が動いたのに気づいた。

「なんかいた! 行ってみよう!」


 2人はその場所に行くと、茶色い生き物がいた。

 大きさは猫が香箱座りしているような感じで、見た目はツルツルして斑点模様だ。


「えっ……」梓はそれを見て固まった。

 ひかりはそれに近づいていき、声をかけた。

「『翻(・)訳(・)』この辺でツチノコ見てない?」


 反応はない。

 ひかりは聞こえてないのかと思いもう一度声をかけた。

「あのー、ツチノコ見なかった?」


 それでも反応はなかった。

 もう一度言おうとした時、梓はひかりに呼びかけた。

「ひかり、ひかり」

「何?」

「そ、それ……“ツチノコだよ”」


 TO BE CONTINUED

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