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魔魅相談!〜魔法JKひかりがお悩み相談部と共に魑魅魍魎なキャラ達を巻き込む〜ドタバタ学園生活!  作者: 風みやび
1年の4月

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第11話 話猫物語〜出会い〜

 朝——。

 ひかりは走って校門をくぐり、嬉しそうにしている。

「今日もセーフ!まだ2分も余裕がある!」


 それを聞いた先生は、

「あと2分しかないから。なんで君はもっと余裕持って来れないの?」

 と聞いた。


「ギリギリまで目が開かないんです。不思議〜!」

「不思議〜!じゃない。いいから早く教室行きなさい」

「はーい」

 ひかりは教室に向かった。


 そのやりとりを物陰からじっと見つめる者がいた。

「やっと見つけたにゃ」

 その者はニヤリと笑い、呟いた。


 放課後——。

 この日はOSBを訪ねる者は誰もいなかった。

 外が暗くなり始め、2人は日が沈む前に帰ることにする。


 2人は校門を出て帰路に就く。

「あーあ、今日は来なかったなー」

 ひかりは独り言を言った。

「まあまあ、相談に来ないってことはみんなにお悩みがないってことでいいんじゃない?」

 梓はフォローを入れた。


「いやいや、みんな1つや3つ、お悩み持っているんだから」

「1つや2つね」

「みんなに知られてないのかな?遥花と真希に広めてって言おうかな」


 それを聞いた梓は耳を疑う。

「ひかりがまともなこと言った!」

「ちょっと梓?!アタシはいつもまともだけど?!」

 ひかりは少しムッとした。


「ごめん——ひかりはいつもまともだよねー」

 梓は心がこもってない声で言った。


「お前達、待つにゃ」


 2人が話していると、後ろから呼び止められる。

 2人は振り向くが、誰もいない。

 不思議に思っていると、「下にゃ、下」と聞こえた。


 下を見ると2人の間に茶トラ猫が座って、ひかりを見上げている。

 その猫は銀色の鈴がついた赤い首輪を着けている。


「わ〜猫だ!!可愛い!!」

 ひかりはその猫の頭を撫でようとすると、その猫は片手でひかりの手を払いのけ、

「やめろにゃ」

 とその猫は言った。


 2人は驚き、思考停止したかのように無言になり、やがて2人は顔を見合わせる。

「ひかり、魔法使った?」

「使ってないよ」

 と言いながら、頭をぶんぶん横に振る。


「ってことは……」

 2人が一斉に猫を見る。

「にゃあは喋れるにゃ」

 淡々と事実だけを言った。


「えーーー?!」

 2人は再び驚き、声を上げる。

「うそ?!ありえないんだけど、猫が喋った?!絶対ドッキリだよ。カメラどこ?」

 ひかりは周りを見渡す。


「ありえないけど、ひかりも魔法が使えるって十分ありえないからね。たぶん本当に喋れる猫だと思う」

 梓は難なく受け入れた。


「魔法?何言ってるにゃ?そんな非科学的なもの……いや、魔法って言って誤魔化しているのかにゃ……」

 猫は手を顎に当てて、ぶつぶつ呟いた。


「本当に喋れるの?そうだとして猫がどうしたの?首輪着けているし迷子?」

 ひかりは半信半疑で、猫に質問した。


「猫って言うのをやめるにゃ。にゃの名前はアルベルトにゃ。いやだろ、名前があるのに人間って言われたら、そういうことにゃ」

 アルベルトは2人を叱る。


「それはごめんね、アル……なんだけ」

「アルベルトね。私からも謝る、ごめん」

「アルベルト……長いからアルって呼ぶね!アタシは天魔野ひかり!ひかりって呼んで!」


「どこが長いにゃ!天魔野ひかりの方が長いにゃ。ちゃんとアルベルトって呼ぶにゃ」

 アルはキレながらツッコミを入れた。


「地の文でもアルって書くなにゃ!!」

 アルは何もない所に向かって言った。

 2人は誰に言っているんだろうと思い、冷たい視線を送る。


「えっと、私の名前は鈴木梓。梓って呼んで。よろしくね、アル」

 梓はひかりに乗っかり、アルと呼ぶ。


「だから、アルって呼ぶなにゃ!!」

 アルはついに怒った。


「まあまあ落ち着いて。あだ名で呼ばれるのは光栄なことだから。ね、梓」

「うん、そうだよ。仲良くてもあだ名で呼ぶことないんだから」

 2人はアルを落ち着かせようとした。


「本当かにゃ?ならいいにゃ」

 アルは不貞腐れながらも落ち着いた。

「アルは何しに来たの?」

 ひかりは聞いた。


「そうにゃ。お前達に手伝って欲しいことがあるにゃ。断ろうとしても無駄だからにゃ。お前達の正体を知っているから断ればそれをバラすにゃ」


 2人はアルの脅しに反応した。

「正体ってなんのこと?ただのJKだけど」

 ひかりは誤魔化そうとした。

「誤魔化したって無駄にゃ。はっきりこの目で見ているからにゃ。そうお前達は、宇(・)宙(・)人(・)にゃ!!」

 アルは堂々と言い、確固たる自信があった。


 それを聞き、2人は目が点になった。

 しばらく、静寂が場を支配し、アルは耐えきれなくて口を開く。

「なんにゃ?黙りで誤魔化す気だにゃ。

——にゃあは、4日前に起きたことを目撃しているにゃ。

 あのチワワがトラックに撥ねられた時、普通なら即死だが、地面につく時一瞬だけ浮いて、助かったにゃ。

その後、お前達が近づいて来て、確信したにゃ。

お前たちは高度な技術を持って、人間社会に溶け込んでいることを。

どうにゃ?」


 2人は黙って聞いた。

 お互い顔を見合わせ、どうするっと訴えかける。

 梓は説明する。

「アル、私達は宇宙人じゃない。私は違うけど、ひかりは魔法が使える人間なの。浮かせたのはひかりの魔法。」


 アルは驚き、

「うそにゃ?!ありえないにゃ、魔法が使える?!絶対宇宙人にゃ。宇宙船どこにゃ?」

 とひかりと同じリアクションをする。


「宇宙船なんかないよ。ほら、『浮(・)遊(・)』アルを浮かせて!」

 ひかりがアルに魔法を使い、アルの体が浮く。


「まじにゃ?!!こんなの現実的にありえないにゃ」

 アルは驚きながらも、冷静に考える。


「どう?分かった?」

「原理は分からないにゃあが、一旦話を進めるにゃ」

 アルの浮遊を解除して、アルは本題に入る。


「お前達に手伝って欲しいこと、それは、人類を殲滅して欲しいにゃ」

 アルは真剣な顔で言った。


「せんめつって何?」

 ひかりはポカンとしているが、梓は少し強張る。

「なんで?殲滅に協力するにしても理由を聞かせて」

「いいにゃ。教えてやるにゃ——」

「ちょっと待って、せんめつって何?教えてよ」


 アルは無視して続ける。

「にゃあ、町の小さなペットショップで生まれたにゃ。

 そこは動物にとって最悪な所だったにゃ。子供を無理矢理生ませて、売り物にして、売れ残れば、すぐに殺処分して、また新たに生まれた物を売るにゃ。

 幸い、にゃあはカップルに買われて、1年間カップルの家で暮らしていたにゃあが、女が浮気して破局、女の方が飼いたいと言ったからにゃあが買われたが、女がいなくなってすぐに捨てられたにゃ。

 こんな自分勝手でゴミな人間どもいらないにゃ。

 だから、ひかりの魔法で人間どもを浮かせて、地面に叩きつけて欲しいにゃ」

 語っていたアルの目は鋭く、言葉に憎しみが込められていた。


「アルは大変な思いをしてきたんだね。でも人間は悪い人ばかりじゃないよ。

 ひかりなんて、見ず知らずの私を助けてくれたし、アルは愛を知らないだけ」

 梓は優しい口調でアルに話した。


「梓の言う通り!ひどいのはアルに関わった人達。人間はもっと優しい!

 だから人間をせんめつ?は手伝わないけど、アルに愛を与えてくれる飼い主探したあげる!!」

 ひかりは笑顔でアルに向かって親指を上げる。


「そんなのいいにゃ。手伝ってくれないなら、お前達に用は無いにゃ。1人でやるにゃ、なんたって、にゃあは天才だからにゃ」

 アルは2人を無視して行ってしまった。


「赤い首輪に銀色の鈴ね!」

 ひかりは呟いた。

「なるほどね!可哀想だし、アルの飼い主を探しするんだね」

 梓はすぐに察した。


「うん!——そうだ、梓は飼えないの?」

「私の家はいつも両親が家に帰るの遅いから、私1人で実質世話しないとだから、厳しいかも」


「そっか、アタシの家はお母さんが猫アレルギーだから飼えない。

 やっぱ、探しに行くしかないか。明日、土曜日だし朝から探そう!」

 ひかりは張り切りだした。


「張り切るのはいいけど、明日にしてよ。

 朝からってことはちゃんと遅刻しないでね!」

 梓は笑顔だが、圧を感じる。


「う、うん。遅刻しません。

……明日は校門で待ち合わせにしよう」

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