第69話 VS殲滅龍
殲滅龍は咆哮をあげながら突っ込んでくる。
みるみる巨体が空を覆う。
「矮小な人間ども、我は殲滅龍ディーガである。我がしもべに攻撃した貴様らは生かしては返さぬ。
我の最強のブレスで消し飛ぶがよい」
殲滅龍はそう叫ぶと口を大きく開いた。
見ると喉の奥の方から眩い光が漏れ出ている。
しかし、その隙を見逃すような学園生ではない。
魔導王子バインドは、滅星弓を強く引くと矢を放っていた。
矢は巨大な口の中に飛んでいく。
ボム!
何かが弾ける音と共にぐわっと殲滅龍が口を閉じる。
次の瞬間、派手な爆裂音と共に殲滅龍の閉じられた口から煙がモクモクと漏れ出した。
目がクルクル回っているようだ。
古代龍ギガズは、殲滅龍の様子をチラ見すると慌てて後ろに飛び退いて距離を取った。
殲滅龍は、すぐに意識を取り戻した。そして猛り狂った。
「こ”ら“あ“ーー」
口から火を吹きながら殲滅龍は咆哮する。
その時、カチッと僅かな音が鳴ったがあまりにも小さな音なので誰も気付かなかっただろう。
一人、アッシュだけが猛り狂う殲滅龍ではなく剣鬼ライドに視線を向けていた。
ドン!
猛り狂う殲滅龍の咆哮すら圧倒する衝撃波が学園生たちを驚かせた。
次の瞬間ライドの姿が消え、瞬間移動のように殲滅龍の首の横に出現していた。
それは上空百メートルの高さに達していた。
ライドは一っ飛びでそこまで瞬間移動に移動したのである。
しかも、その手には黄金に輝く刀身が握られていた。
残心。空中で刀を抜いた姿には、美しさすらあった。
次の瞬間、ゆっくりと殲滅龍の首が傾き始めた。
ゆっくりと首が落下し始めたのはすぐ後のことだ。
クラスメイトたちがライドの驚愕の技にどよめく。
タッ!
ライドが地上に降り立った一瞬後、殲滅龍の首が地上に墜落、地面を揺らすほどに響く。そしておまけのように殲滅龍の巨大な胴体が墜落し、更なる地響きをあげる。
古代龍ギガズは逃げたのか既に跡形もなく消えていた。
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