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狐の嫁入りを見てしまったら、九尾の狐の婿になりました。 〜普通ってどこに売ってる?〜 異世界スイートテイル(肉球マーク)  作者: 2番目のインク
第三章:戦闘民族

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23.受け継がれる「自慢の子」

戦場の空気が、わずかに変わった。


その瞬間だった。


地面が弾けた。


黒い衝撃波が一直線に走る。


カテリーナが叫ぶ。


「下がって!」


パパタローがローズの手綱を引く。


ヒッポグリフが急旋回した。


衝撃波がその下をかすめる。


瓦礫が砕け、土煙が上がる。


エリスが剣を構えた。


「誰だ」


そのとき――


遠くの瓦礫の丘の上。


ひとつの影が立っていた。


朽ちた鎧。


王の外套。


手には、王剣。


それは

ノアス

アンデッドとなったメイダの王だった。


王剣がゆっくりと持ち上がる。


次の瞬間。


斬撃が飛んだ。


空気そのものを裂く刃。


カテリーナが鎌を振る。


――ギンッ!


見えない斬撃が弾かれる。


だが衝撃が大きい。


カテリーナが後ろへ滑った。


パパタローが眉を上げる。


「遠距離斬撃かよ……」


王は動かない。


ただ、こちらを見ている。


三本目の斬撃が放たれる。


今度は二方向。


エリスが前へ出た。


銀の剣が閃く。


一つを弾く。


だがもう一つが地面を裂いた。


爆ぜる土。


カテリーナが息を整える。


「……試されてる」


王が初めて口を開いた。


声が戦場へ届く。


「メイダの魂を背負う者」


静かな声だった。


「その力」


「本物かどうか」


剣が再び構えられる。


「確かめさせてもらう」


カテリーナが鎌を持ち上げた。


死神の炎が揺れる。


「望むところです」


王が、初めて動いた。


瓦礫の丘から飛び降りる。


重い音。


地面に着地する。


ゆっくり歩いてくる。


戦場の中央へ。


エリスが小さく言う。


「カテリーナ」


カテリーナが頷く。


「はい」


王が剣を構えた。


「来い」


その声は、命令だった。


カテリーナが一歩踏み出す。


死神の鎌が静かに持ち上がる。


そして――


王と死神が、同時に踏み込んだ。

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