初授業
今日は初めての授業日だ。教員は常勤で担任を持たないなら通常、週に18時間担当するが、特殊な留学生科のみ担当ということで、一日一時間を二クラスを週5日で、10時間の授業担当だ。しかし、ホームルームや、課外活動が多いということらしい。初めてなので何が普通なのかわからないが・・・
瑞穂高校は住宅街にあり、駅から徒歩15分。就職が決まって駅の近くに引っ越してきたので、徒歩10分ぐらいで到着だ。
今日からお弁当を作ろうと思っていたが、昨日の疲れが残っていて作れなかったので、コンビニに寄ってから学校に行くことにする。学食も食べられるらしいので慣れたら食べてみようと思う。
学校に着いた。生徒たちは続々と投稿してくる。自転車で来る生徒もたくさんいる。学校の裏手からくる生徒は留学生たちだろう。
「おはようございます。」
「おはようございます。水川先生、今日が初授業ですね。頑張ってください。」
「はい。ありがとうございます。頑張ります。」
靴箱で、女の先生に会ったので挨拶すると、応援してもらえた。でも、関わっている先生が留学生科の先生だけなので先生の名前がわからない。以前に撮った教職員の集合写真をもらったら必死で覚えようと思った。
出勤スリットをすると留学生科の職員室へ向かう。すれ違う先生や生徒たちと挨拶していると、この学校の一員になったのだなあと実感する。今日の初授業頑張ろう。
「おはようございます。」
「「おはようございます。」」
職員室に入ると、加瀬先生以外はそろっていた。
「水川先生、今日が初授業ですね。頑張ってくださいね。」
「はい。ありがとうございます。」
みなさん応援してくれる。うまくできるかな。頑張らないとと気持ちを新たにする。
予鈴がなったので、アン先生とアレックス先生が教室へ向かう。入れ違いに加瀬先生がきた。
「おはようございます。」
「おはようございます。」
挨拶をして、今日の二時間目にある初授業の準備をする。ドキドキする。いつも口数の多い加瀬先生が静かなような気がするが、こんなものだったかなと思い、二時間目の授業に思いをはせた。
さあ、二時間目だ。授業だ。ドキドキする。心臓が口から飛び出してしまいそうだ。
カチコチになりそうな自分を奮い立たせて一年B組の教室にむかう。教室に入ると、生徒たちは思い思いに休み時間を過ごしていた。あー緊張する。
チャイムが鳴った。先ほどの一時間目で日本の学校のルールを教えられたのか、一人の子が言った。
「起立、礼、
「「「おねがいします。」」」
着席」
「おねがいします」
今日は、授業の進め方を話す。中学生までの日本語能力はあるそうなので、高校一年生用の授業をしていいそうだ。なので、成績のつけ方や、授業でのルールを話す。
テストの点数と授業態度・提出物で成績を付けること。
授業中は、立ち歩いたり、私語をしてはいけないということを話した。
お互い緊張しているので固い空気のまま時間は流れていく。
「それでは、少人数なので、前で話す練習も含めて自己紹介をしてください。みなさんは幼馴染と聞いてますが、私はみなさんのことをあまり知らないので知りたいです。わたしのことも知ってほしいのでお話ししますね。
私は、水川瑠衣といいます。大学を3月に卒業しました。この学校に車でアヴァロンの存在を知らなかったので、とてもわくわくしています。趣味は映画鑑賞と読書とお菓子作りと旅行です。犬がとても好きです。みなさんとたくさんのお話をしたいと思っています。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
生徒たちが拍手をしてくれた。
「ありがとうございます。それでは、出席番号1番のエレインさんからお願いします。」
モデル体型のきれいな女の子だ。ストレートのベージュ色の髪に緑色の目をしている。
「エレインです。エルフ族です。日本に来れて嬉しく思っています。風魔法が得意です。趣味は木の実でタルトをつくることです。こちらに来て、お菓子作りの勉強もしたいと思っています。よろしくおねがいします。」
パチパチパチ
「次は2番のセレナさんお願いします。」
こちらもきれいな女の子だが、グラマーさんだ。ウェーブした黒髪に青い目だ。
「セレナです。セイレーンです。特技も趣味も歌うことですが、学校では禁止されています。ふふ。
ので楽器でも習おうかと思っています。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「次は3番のニムエさん」
これまた美人な女の子さん。妖艶な雰囲気が漂う黒髪ストレートの紫の目だ。
「ニムエです。湖の乙女です。薬草学が得意です。趣味は、植物採集です。薬学部へ進んで製薬会社に就職してみたいと思っています。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「次は4番のランスさん」
ベージュのストレートを後ろで一つ結びにしている男の子だ。エレインさんとしんせきなのだろうか、緑の目も一緒だ。ランスはむすっとしたまま前に立った。
「ランスだ。趣味はない。特技もない。以上だ。」
パチパチパチ みんな苦笑している。強制してわるかったかな。
「また機会があったら色々お話ししてくださいね。次は5番のリックさん」
銀色の髪を短くした男の子だ。目は青灰色だ。
「リックです。苦手なものは早起きです。はは。特技は速く走ることです。趣味は散歩です。
人狼族です。寮にはジンと住んでます。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「最後は6番のレオさん」
ランスさんの髪の毛を濃くしたような茶色の毛に茶色の目だ。髪は短くしてはねている。
「レオです。エルフ族です。留学が夢だったので来れて嬉しく思っています。木魔法が得意です。趣味は木の上で風を感じることでしたが、こちらではあまり感じないので新しい日本風の趣味を探せたらと思っています。よろしくお願いします。」
パチパチパチ
「みなさん自己紹介ありがとうございました。一年間一緒に頑張りましょう。」
初めての授業は終わった。
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