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現代日本の魔法事情  作者: ナカタカナ
燃え上がる?萌え上がる?魔法祭
23/26

皇女様来る

やっと皇女様の登場です。

 

 あの後、使い魔組と桜花はいわゆるガールズトークって言うのをしていた。

僕はあの場にいると少し気まずいからリビングでさっき読んでいた本の続編を読んでいた。


 続編の内容は、馬鹿にされていたが徐々に周りから実力を認めてもらえたが、世界最強との大きな差を

見せつけられて主人公が更に強くなる話だ。

しかも、主人公の強くなる理由が、もう二度と妹を悲しませたくないからだったりする。

そして、主人公は最強にまた一歩近づいて終わる内容だった。


 本を読み終えると十一時を過ぎていた。

一回部屋を覗いてみるとまだガールズトークは終わっていなかった。

流石にあの場で寝るのは忍びないので、客間に行って布団を敷いて寝た。


 朝目が覚めると六時過ぎだった。

いつもより少し早く起きたので二度寝をしようかと思ったが、どうせすぐにみんな起きてくると思うから

顔を洗った。

 

 顔を洗い終えると、みんなは起きてきたので僕は学園に行く準備をして朝食を食べた。

朝食を作る手伝いをしようかと思ったが、蓮姉ちゃんと桜花が手伝わなくても良いよと言ってくれたので

学園に行く時間までゆっくりしていた。


 「そう言えば桜花はみんなが学園に行ってる間はどうするの?」

「私は留守番をしておきます」

「一人で大丈夫?」

「大丈夫ですよ、私だってもう中学三年生ですよ、子ども扱いしないでください」

「子ども扱いじゃなくて妹扱いだよ」

「妹、あつ、かい」

僕がそう言ってやると桜花は顔を隠して「フフフ」と笑っていた。


 『なんか気に障る事とか言ったかな』

「大丈夫です兄様、だから私の事は心配しないで学園に行って勉学に励んでください」

「そう言ってくれると助かるけどほんとに大丈夫、何かあったら連絡してね」

「はい、任せてください」

桜花は元気の良い返事をして敬礼をした。


 「それじゃ行ってくるわね、留守番よろしくね桜花ちゃん」

「はい、行ってらっしゃい兄様姉様、皆さん」

「うん、行ってくるね」

「それじゃ、行ってきまぁーす桜花ちゃん」


 昨日のガールズトークの甲斐があってか桜花はレヴィとアスモ、ベルゼと特に仲が良くなっていた。

僕としてはやっぱり自分の使い魔と妹分が仲良くなってくれるのは非常に嬉しい。


 学園に向かっている途中でいつも通りに仲良く登校しているがほんと毎度毎度飽きないのかって思うくらい、僕の方をみんな(男)が凝視してくる。

まぁ、慣れたから気にしないけど


 「凶夜はぁ、一皮むけたよね」

レヴィがいきなりそう言ってきた。

「どうしたのいきなり」

「だってさ、前まで眼帯とニット帽か普通の帽子をかぶらないと外に出なかったのに、今は何もつけてない

からさ、一皮むけたなぁって思って」

「まぁ、もう恥ずかしくないからね、それにしてもレヴィとアスモとベルゼは随分桜花と仲良くなったんだね」

「えぇ、桜花ちゃんは私達の親友って言えるくらい仲良くなったわよ」

「そうだよね、桜花ちゃんって面白いよね」

「そうそう、凶夜と蓮子の話になると面白い反応してくれるから」

「ありがとね、桜花と仲良くなってくれて」


 するとマモンが僕に何か言いたそうな顔をしていた。

「どうしたのマモン?何か言いたそうだけど」

「なんかいつも弟の凶夜がちゃんと兄になってると思うとなんか変だなって思って」

「失礼な、僕だって妹分の前だとちゃんと兄貴してるから」

「ふーん、でもやっぱり弟の方が凶夜って感じなんだけどね」

「大丈夫よ、私からしたら凶夜はいつまでも私の弟なんだから、私だけの弟なんだから」

すると蓮姉ちゃんは僕の頭を撫でた。


 なんか、蓮姉ちゃんに撫でられると頭の中が真っ白になっていく・・・

そしてそのまま意識が沈んでい・・・「はぁッ」

『なんだ今の?』


 蓮姉ちゃんの方を見るとニコニコしている。

『ちッ、あと少しだったのに、あと少しで凶夜をせんの・・・ゲフンゲフンじゃなくてお姉ちゃんっ子に

出来たのに』

すると僕の背中に鋭い寒気が走った。

少しずつ後ろを振り返るとニコニコしている蓮姉ちゃんの顔があった。

「どうしたの凶夜?」

「いや、ちょっと寒気がしただけだよ」

「風邪かしら、大丈夫?」

「う、うん大丈夫だと思う」

「そう、だったらいいけど」


 一度深呼吸をしてから僕は学園に向かった。

その後も何度か寒気に襲われながらもなんとか学園にたどり着くことが出来た。


 「それじゃ、また昼休みね」

蓮姉ちゃんはニコニコしながら靴箱に行った。

『ニコニコしてるのは分かるんだけど、あの笑みはなんか怒ってる感じだよな、なんかしたかな』

「凶夜、早く行こ」

ベルが手を引いてくる。

さっきの蓮姉ちゃんのニコニコとは違ってベルのは純粋な笑顔だった。


 即ち・・・・・・・・癒しだった。

SAN値がだいぶ回復した、否、全快した。

「ありがとう、ベル」

「どうしたの凶夜?」

「いや、何でもない、教室に行こうか」

みんなと一緒に教室に向かった。


 教室に着いてから少しぐったりしているとすぐにホームルームの時間になった。

「お~い、お前ら今日は二校時にサラ・メロウ・クレハ・デュヘイン皇女様の転入の式典をするからな」

『忘れてた、そうだ今日は皇女様が来る日だった』

「それじゃ、今日のホームルームは終わりィ」

そう言うと工藤先生は教室を早々に出て行った。


 一校時の授業は数学だった。

テスト一か月前と言う事もあってか授業中にここテストに出るぞが多かった。

それでやっと授業が終わったかと思ったらすぐに体育館に移動した。

体育館に来るなんて入学式以来だった。


 体育館に中には垂れ幕やら、色々な飾りが飾られていた。

そして並び終えてから五分くらいすると枢木学園長が出てきて色々話していた。

「では私からの話はここまでにして、サラ皇女様に入場してもらおう」

枢木学園長がそう言い放った途端に後ろに体育館の入り口が開かれレッドカーペットが敷かれた。


 そして入場してきた人に僕は言葉を失った。

綺麗、美しい、可愛いを全て備えた美貌はこの会場に男女ともに虜にしたであろう。

制服を着ているはずなのに、レッドカーペットを歩く姿はドレスを纏い、王子様とダンスをする

おとぎ話のハッピーエンドにしか見えない。

歩くたびに揺れるブロンドの長い髪は光輝き、可愛らしいながらも力強い雰囲気を纏う表情

『まぁ、美人だと思うけど、逆に近寄りにくいかな』


 そして、さっきまで枢木学園長が立っていた場所には皇女様が立っていた。

「初めまして皆さん、私はデュヘイン皇国第三皇女サラ・メロウ・クレハ・デュヘインです。

私は今日この学園に転入できたのを誇りに思っています。

私は学ぶということは立場や身分など関係なく誰にでも学ぶ権利があると思います」

皇女様は演説でもしているんじゃないかとでも言いたくなるくらいの気迫を持って話している。


 「私はあの国では学べない魔法をこの地に学びに来ました。

皆さんも同じではありませんか?、この学園には魔法を学ぶために来たと思います。

だから皆さんは私と同じ立場にあります。

だから学園では気軽に話しかけてきてくれると嬉しいです。

これからよろしくお願いします」


 皇女様が礼すると体育館に拍手が轟音となってこの体育館を振るわせた。


 枢木学園長がマイクを受け取り話し始めた。

「それでは、サラ様はどのクラスに属したいと思っていますか?」

すると皇女様はハッとした。


 「月夜凶夜君はどのクラスなんですか」

今なんつった・・・つきよきょうよ、ツキヨキョウヤ、誰だそれって僕じゃないか

なんで僕の名前が出てきたんだ?


 「月夜凶夜ですか?彼は一年一組に所属していますが彼と何かあるんですか」

「決めました。私は一年一組に転入することにします」

「あっ、はい、分かりました」

枢木学園長は何がなんやらと言った表情で立ち尽くしている。


 そして僕は今周りからの視線がものすごく痛いです。

嫉妬などが含まれた視線の嵐のなか胃に穴が開きそうです。


 「一つお聞きさせていただいてもよろしいですか」

「敬語は無くても結構です。この学園では私は一生徒ですから」

「分かった。ではなぜ月夜凶夜と一緒のクラスになりたがったんだ」

「それは、私と彼が昔に約束したことが関係しています」


 『ハッ、約束?そんなのしたっけ、というか僕と彼女は初対面のはずじゃ』

「約束とはどんなことを?」

「恥ずかしくて言えません」

その言葉がこの空間を凍り付かせた。

全てが凍った。


 時が凍り、思考が凍った、音も、表情も凍り付かせた。

すると学園長がこの凍てついた空間を動かせた。

「では、質問はここまでにして教室に戻りましょう」


 その後の事はよく覚えていない。

気が付くと教室で座っていた。


 それはクラスメートも同じだったようで教室内に皇女様が入ってくると全員の時が動き出した。


 工藤先生の横まで行くとチョークを持って背後の黒板に名前を書き始めた。

そして名前を書き終えるとこっちを向いた。


 「サラ・メロウ・クレハ・デュヘインです。これからよろしくお願いします」

そして彼女は礼をした。

「あぁ、何か質問したい奴はいるか?」

工藤先生が転入生が来ると必ずあるテンプレを言った。


 一番最初に手を挙げた人がいた。井上さんだった。

「はぁーい、月夜君とはどういう関係なんですか?」

すると彼女はもじもじと動いて顔を朱に染めている。


 「月夜君とは昔城を向けだして一緒に遊んだりした仲です」

『城を抜け出す。確かにあったようななかったような』

「ですよね、月夜君」

そして彼女は僕の方を向いた。


 「えぇと、なんとなくは覚えてるけど詳しくまでは覚えてないんだごめんね」

「・・・へっ・・・えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ、何で、何でナンデナンデナンデナンデナンデナンデナンデ」

「ほんとごめん、ちょっとしか覚えてないんだ」

「ワタシは全部覚えてるよ、魔法を見せ合いっこしたり、昼寝したり、鬼ごっこしたり」

「ヒィ、ほんとごめん」

「ずっと、ずっと待ってたのに、いつか必ず私に会いに来るって言ったのに、なのになんで来てくれなかったの、私ずっと待ってたよ、ダカラワタシからキチャッタ」

ハイライトが消えている。


 チラ見をして教室内を見渡す。

みんな足をがくがくとしている。

「でも、もう大丈夫、今日からはまた一緒だよ」

見とれてしまうほどの笑みを浮かべる彼女

綺麗な紫をした彼女の瞳は濁っている。


 「それに約束したよね、私が大きくなったら・・・結婚してくれるって・・・」

「・・・えっ、ウソ、そんな約束したっけ」

この一言が爆弾だった。


 一瞬で僕の前まで彼女は来た。

水属性魔法の上位互換である氷の魔法で再建を作った彼女は僕ののど元にその切っ先を向けた。


 「ヤクソク、シタヨネ」

「・・・ごめん、ほんとに覚えてないんだ」

「そう、ソウナンダ、ソウナンダソーナンダ、アハハハハハハハハハハハ」

狂ったように彼女は嗤い続ける。


 「ねぇ、決闘しよっ」

「へっ」自分でも間抜けって思う声を出した。

「決闘、私が勝ったら結婚しよ、月夜君が勝ったら私を好きなようにしていいわ」

「・・・いや、何で、そうなるの」

「いやなの、勝たら私を好きに出来るんだよ」

「そう言う、事じゃなくて、一国の皇女であるあなたと結婚って言うのは無理なんじゃないかな」

「そんなことないわ、月夜君の義父様と父上が許嫁にしてあげるって言ってた」

 

 彼女の口から出た言葉に僕は絶句した。

『あの親父何勝手に話し進めてんだよ』

「だから無理じゃないよ、私と結婚しましょ」

彼女の濁った瞳に睨まれると蓮姉ちゃんとはまた違った寒気が僕を襲った。


 「決闘してもいいけど、僕が勝ったら僕と友達になってください」

「友達ですか、何でですか恋人じゃないんですか、夫婦じゃないんですか」

「いや、ほら友達からって言うでしょ」

「そうですか、ならそうしましょう」

彼女の瞳に少しだけハイライトが戻った。


 するとまた工藤先生の横に戻って席を工藤先生に聞いていた。

「私の席はどこですか?」

そしたら工藤先生は二ヤリと黒い笑みを浮かべて僕の隣を見た。

「喜んでください、月夜君の横の席が空いてるのでそこに座ってください」

「ありがとうございます」


 そして一歩ずつ僕の方へ来る。

そして席に着きハイライトの戻った眼で僕を見つめてこういった。

「これからよろしくね」

「う、うん、よろしく」としか消せなかった。


 どうして僕の周りにはこうもハイライトの消えた目で僕を見つめてくる女性しかいないんだ

僕が何かした?







 


ヤンデレばっかり

癒しはベルだけなのか

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