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現代日本の魔法事情  作者: ナカタカナ
波乱の新入生
20/26

連携攻撃

 

 僕達は図書室から闘技場に来ていた。

「紅羽さん、最初にどんな幻惑魔法か見せてもらえる」

「えぇ、良いわ、どんな感じのが良いの、派手なのそれとも地味なの」

「どっちでもいいけど、派手なのが見たいかな」

「分かったわ、爆炎(エクスプロージョン)


 紅羽さんは深呼吸をした後火の上級魔法を唱えた。

轟音と共に強烈な光が僕の目に入ってきた。

「うわっ」

僕はとっさに腕を組んで防御した。

「大丈夫よ、これは幻よ」

紅羽さんが呆れたような顔で僕を見てくる。


 「そ、そうだよね、ビックリしちゃった」

「そう、ビックリさせることが出来たのなら良かったわ」

「うん、これだと行けるね」


 僕と紅羽さんは最初の連携を練習した。

作戦は、僕が最初に飛び出し敵の魔法を全て混沌の武器屋カオスウェポンショップを使って魔法を弾く。ほんとだったら混沌の皇帝カオスエンペラーを使えればいいんだけど、魔力消費が大きいから

最初の方は出来るだけ使いたくない。


 「紅羽さん合図してね」

「分かったわ」

僕は闘技場に置かれている練習器具を使って練習をした。


 僕は飛び出し、魔法器具から飛び出す火の初級魔法火の玉ファイアボールを魔法で作った

野球のバットでかっ飛ばした。

見事に火の玉ファイアボールは観客が座る席に入った。

「ホームラン」

僕はそう呟き、紅羽さんの指示を待った。


 「月夜君今よ」

紅羽さんの指示が入った為、僕は離脱して紅羽さんの近くに加速アクセルを使って戻った。

魔法器具に向かって雷の上級魔法天雷ライトニングが刺さった。


 でも魔法器具に損傷は見られない。

「す、すごい」

「これくらい当然よ」

紅羽さんは当然の事よとでも言いたそうな顔をして僕の方を見た。

「もう一度練習して、次の作戦を練習しようか」

「えぇ、しっかり覚えないと当日に困るのはいやよ」

「そうだね、当日に連携がとれなかったらカッコ悪いもんね」

「恥を掻くのはいやよ」


 僕らはもう一度練習して次の作戦を練習した。

次の作戦は、僕が遠距離から敵を攻撃し紅羽さんが実態の魔法で攻撃する。

でもそれだと多分攻撃はあまり効かないから、とどめとして僕がツッコミ魔法を纏った拳を使って殴り飛ばす。


 大会のルールとしては直接攻撃は禁止だが、魔法を使った攻撃であれば問題ないらしい

だから、別にあれを殴ってしまっても問題ないのであろう。

といった具合に、ルール内でのギリギリのことをして攻撃するのも作戦のうちだ。

それから、五つの作戦を練習し少し休憩を挟んでいると、工藤先生がこっちに来た。


 「オーイ、月夜練習はうまくいってるか?」

「まぁ、結構うまくいってますよ」

「そうか、だったら良かった、実はな枢木学院長がな、月夜は大罪を纏めし王ロードオブギルティとしての

姿を見せるようと言ってきてな、開会式のときに七人の使い魔と一緒に開会宣言をしてほしいんだが、頼めるか?」

工藤先生は、両手を会わせて悪いと言ってくる。


 「まぁ、いいですけど、どうせ普通にやっても満足しないんでしょう」

「そうだな、少し工夫してくれ、ヒントを与えるとすると・・・いかに王様っぽく見せることができるかだな」

工藤先生は僕がやるっていったら安心したようでは僕にどんどん注文を増やしてくる。


 「例えば・・・玉座とかどうでしょう?」

「それだっ」

工藤先生は声をあらげて僕に指を指してそう言った。

「玉座を魔法を使って、作って僕は何か衣装とか着こんだ方がいいでしょうか」

工藤先生は考えるそぶりを見せる。

「鎧とか着てくれ」

「鎧だったら今できますけど見てくれますか」


 「あぁ、どんな鎧か見せてくれ」

僕は意識を集中した、混沌の武器屋カオスウェポンショップをつかう。

僕は黒い煙に包まれた。

そして、再び僕の姿が現れる。


 僕の今の姿は、漆黒の鎧の上から光のオーラを纏っている。

そして、兜を取る。

兜を着けたままだと僕が誰だかわからなくなるから、本番ではつけない方が良いな。


 「どうですか、とあるAUOを真似してみました。」

「バッチリだ、本番までに玉座もかっこいいものを頼むよ」

「任せといてください。本番までにカッコイイ玉座を作って僕が居座りますから」

「あぁ、お偉いさんのジジイどもの度肝を抜いてやれ」

工藤先生はそう言って僕にグッジョブと親指立てる。

「それじゃ、練習頑張れよ」

「口調も変えた方が良いですかね」

「そうだな、出来るのか」

「フハハハハ、この俺にとってはこれしきのこと造作もないわ」

「おぉ、様になってるじゃねぇか」

「それじゃ、僕はもう練習に戻ります」


 僕は少し恥ずかしくなり逃げるように紅羽さんのところに戻った。

「やっと戻ってきたの大罪を纏めし王ロードオブギルティ君」

「がはっ、そ、その呼び方はやめてください」

紅葉さんは僕を見てクスクス笑いながらイタイ二つ名で呼んできた。


 「それじゃ、再開しましょう。もう時間も無いし」

「そうだね、ごめんね話が長くなっちゃって」

「聞こえてたわよ、フハハハハ、だっけ」

さらに僕のハートに槍が刺さった。

「それは、忘れてよ、ほらキャラ作りってやつだから」

「そうなの?私には中学二年生が拗らせる病気にしか見えなかったんだけど」

クッ、いってることが正しくて反論できない。


 あの後、残り十分くらいだったが連携の練習をした。

「紅羽さん、今日はもう終わりにしようか」

「そうね、もう時間だし、それじゃまた放課後呼びに来てね」

「う、うん」


 内心では蓮姉ちゃんが紅羽さんを殺したりしないか焦っていた。

『どうする、速攻で帰って部屋に閉じ籠るかでも、それだと女の子を部屋に連れ込んだ野郎って思われるし

・・・そうだ、地価の練習場に行けばどうにかなるな』

この考えが、間違えだったとこの時はまだ知る由もなかった。


 教室に戻ってホームルームを終わらせた僕は急いで図書室に向かった。

「紅羽さん、いる?」

「ここよ、どうしたのそんなに慌てて」

「いや、早く帰って連携の事とか話そうと思って」

「ソウ、だったら早くいきましょ」

「そうだね」

僕は軽く返事をして紅羽さんと一緒に帰った。


 校門の前に来た時だった。

「凶君、何で女の子と一緒に帰ってるの」

なんと待ち伏せされていたのであった。

しかも彩華先輩もいた。


 「へっ、いや、そのこれはさっき言ったよね家で練習するからって」

「えぇ、言ったわね、でも私こういったわよね、女の子と組んでもいいけど行き過ぎた事はだめって」

「うん、確かに言ったけど、練習するだけだから」

「ほんとかしらね」

「大丈夫よ、月夜君は私には興味がないみたいだから」

「へぇ、それはどういう意味かしら」

「言葉のとおりよ、彼はあなたにしか興味を持っていないわ、私なんか眼中にないわ」

「そ、そうなの」


 すると、小声で紅羽さんがこう言った。

「ほら、何か言って宥めないと」

「そ、そうだよ、僕は蓮姉ちゃんの事が(家族として)好きだから」

「そうよね、私ったら何を勘違いしていたのかしら、良いわよ家で勉強しても」

「ありがとう、それじゃ一緒に帰ろう」


 僕達はこうして一緒に帰った。

帰りの途中で彩華先輩と蓮姉ちゃんも一緒に練習することになった。

ちなみの帰ってる時に蓮姉ちゃんは鼻歌を歌いながら帰っていて言葉を一言も発してなかった。


 家についてすぐにみんなは練習場に向かった。

「すごい、家にこんな施設があるなんて」

「まぁ、親が親ですから、これくらいの施設が無いと普通にぶっ壊れちゃいますから」

「蓮も、これくらいだったら普通に壊しそうだけどね」

「え、えぇ、世界最強の強度を持つ金属も壊しちゃうくらいですからね」

「もう、月夜家って化け物の巣窟だよね、ある意味」


 「紅羽さん、ここだったらどんなに暴れても大丈夫だから、早速始めようか」

「そうね、時間が惜しいわ」

「それじゃ、さっきは出来なかった連携から始めようか」

「えぇ、確か、私達二人で相手の目を潰すために煙幕を張って、その後私が幻惑魔法を使って相手を惑わして、そのまま気絶させる」

「うん、それじゃ始めようか」

「分かったわ、合図はそっちがして」

「うん、分かった、紅羽さん頼むって言ったら幻惑魔法を使ってね」


 そして二人同時に火の下級魔法火の玉ファイアボールを使って煙幕を張る。

「紅羽さん頼む」

「任せなさい、天雷(ライトニング

紅葉さんの幻惑魔法が炸裂した。

しっかり意識していないと僕まで呑まれそうだ。

さらに、頬に伝わる風が本当にこの魔法が幻なのか?と錯覚させる。

ここが闘技場だと、砂ぼこりまで再現されてそうだ。


 蓮姉ちゃんの方をチラ見してみると、彩華先輩との連携の練習をしていた。

二年生ってだけあって、二人の魔法の完成度は高い。

これだと優勝は確定だ、いや蓮姉ちゃんと彩華先輩が組んでる時点で優勝は確定だったけど。

「なに、よそ見してるの?月夜君」

おっと、チラ見のはずだったが、いつの間にか見入ってしまった。

「ご、ごめん、続けようか」

「よそ見してると、怪我するわよ」

「う、うん、そうだね、気を付ける」

「分かったら、いいわ」


 僕達はその後一時間ほど練習をした。

すると、ベルゼが入ってきた。

「凶夜、おなか、へ、った」

バタっと倒れる。


 時間を見ると、もう六時半だった。

「もうこんな時間だ、そうだ、紅羽さんと彩華先輩、晩御飯食べて行ってください」

「いや、良いよ、迷惑だろ」

「良いじゃない、食べていきなさいよ、紅羽さんも食べて行ってね」

「わ、私は別に良いわ」

「遠慮しなくていいよ、二人増えるくらいだったら、別に大変じゃないし」

「そう、だったらお言葉に甘えようかしら」

「すぐに作るから待っててね」

「蓮姉ちゃん、作るの手伝ってくれる」

「ええ、何を作る?」

「なにがいい、紅羽さん彩華先輩」

「何でもいいわ」

「私も何でもいいよ、私も手伝おうか」

「いや、先輩はお客さんなんだから手伝わなくても大丈夫ですよ」

「それじゃ、お願いしようかな」

「それじゃ、洋食、中華、和食全部作ろうか」

「そうね、それが手っ取り早いわ」


 僕と蓮姉ちゃんはキッチンに行って夕飯を作り始めた。

結構量を作らないといけなかった。

結局出来たのは七時を過ぎてからだった。


 「それじゃ、食べようか、いただきます」

「「「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」

紅羽さんがちょびちょびと食べている。

「紅羽さんどうしたの、口に合わなかった」

「いいえ、とても美味しいわ」

「そう、良かった、彩華先輩も苦手な物とかありましたか」

「私は、特に無いから大丈夫だよ」

さっきから無言な使い魔のメンバーはバクバクと食べてる。

食べるのに必死過ぎて一言もしゃべってない。


 「「「「「「「「「「「「ごちそうさま」」」」」」」」」」」」

食べ終わると、八時を過ぎていた。

「送って行こうか」

「別に良いわ」

「そんなこと言っても、もう八時過ぎてるし、女の子一人だと危ないよ」

「大丈夫よ」

「だったら、僕はコンビニに行くから」

「勝手にして」

結局僕と蓮姉ちゃんで紅羽さんと彩華先輩を送って行った。


 家に着くと蓮姉ちゃんが話しかけてきた。

「あの子、良い子ね」

「そうだね、たまに見せる悲しそうな顔がなんかほっとけないんだよ」

「分かってるわよね、行き過ぎた事はだめって」

「大丈夫だって、僕ってそんなに信用ないの」

「ちゃんと、信用してるわでもね、もしもって事があるでしょ」

「もしもって」

「まぁ良いわ、ほら、もう遅いし早く寝ましょう」

「そうだね、明日も早いだろうし、お休み」


 僕はその後、風呂に入ってないことを思い出し、風呂に入り寝たのは十一時過ぎだった。




 「フフフ、もう少し、もう少しで奴らに仕返しを出来る。

私の事を存在こと消した憎き血を持つあいつらに・・・フフフ、フハハハハ

始まるぞ、血に染まる、全てを血に染めてやる」

「そんなに、彼らの事が憎いですか」

「えぇ、憎いに決まってるじゃない」

「そうですか、だったら僕は何もしませんよ、勝手にしてください」

「はぁ、楽しみだな、奴らの苦痛に歪む顔を想像したら興奮してきちゃった」

「全く、あなたという存在は・・・」





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