表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
収容施設はシェアハウス  作者: NAriS


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/10

来訪者 壱

伏屋を乗せた車が廃病院付近に止まる。

「ここだ。」


伏屋は少し沈黙していた。

「ここ、人が多い場所じゃないだろ。」


縄渡が周囲の建物を見渡して言う。

「そうだな。それがどうかしたか?」


伏屋はただ、

「止まっている車の数...」

とだけ言った。


縄渡も理解して言った。

「20人にしてはおかしい量だな...」


伏屋は少しため息をついた。

「武装集団でも雇ったか...」

「とりあえず行ってくる。」


縄渡は特に心配せず、

「おう」

と答えた。


伏屋は病院の玄関に立つ。


「おい、待て。」


伏屋は頭に銃を突き付けられていた。


両隣に見張りであろう屈強そうな男が立っている。


「お前何者だ」


「この中に用があるので入らせて欲しいです。」


「質問に答えろ!」


伏屋の髪を掴みにかかろうとするが、腕を払われて腹部に鋭い打撃が入る。


勢い良く転がる。


「動くな!」


もう一人が銃を向けるが伏屋は男の反応速度よりも早く腕を折り、そのままナイフで首をなぞる。


背後で立ち上がる音がした。


「し" ぃ" ね" ぇ" ぇ...」


へこんだ腹から声を出している。


やがて引き金を引く。


(あれ...)

男は困惑していた。

安全装置が外れていなかったのだ。

(確かに俺はぶん殴られる前に安全装置を外して...)


「撃つ前に確認しましょうね。私からのアドバイスです。」


「今更ですけどね。」


伏屋はざっくりと見張りの胴を切り裂いた。


中に入ると静けさが建物を包んでいた。


一階には複数人の武装した人間がいた。


誰も伏屋に反応できず、伏屋が通った後は血だまりになっている。


伏屋は床に滴る血を避け、上の階に続く階段を登った。


(外から光は見えなかった...。建物の中心付近にいるだろうな..。)


途中で誰かが歩いている気配がした。


そこには巡回中であろう人間がいた。


伏屋は音もなく近寄り、そのまま心臓を一突きする。


ドサッと倒れた音がした時、

「どうした?」

という声が聞こえ伏屋は身を隠す。


見張り二人が仲間の死体を目にして固まる。


二人を流れるように刺す。


(逃げ道を確保したいから非常階段に近い所を選ぶだろう...)


階段を登った時だった。


「おい、そこにいるのは誰だ?」

「ここは俺の警備ルートだぞ。」


伏屋は沈黙している。

ごまかしは効かないと感じたのだ。


(バレたな...)


「ぁっ....!!」


伏屋は一瞬で背後に回り、首を締める。


三階には先ほどより多い人数だった。


その全てが今は血の池である。


階段を上がっていくとやがて声が聞こえ始めた。


「撃て!」


登り切った直後、銃声が響く。


伏屋を狙った銃弾だった。


伏屋は咄嗟に姿勢を低くして負傷しなかった。


「どこに行った?!」


暗闇の中、伏屋は身を隠して銃撃をやり過ごす。


突然、伏屋が集団の背後に現れ、両手に握られたナイフが二人同時に首を掻く。


断末魔が聞こえ、暗闇の中は混乱に満ちていた。


伏屋は銃を奪い、そのまま全弾を命中させる。


「おい!何が起きた?!」


そんな声が聞こえた。


その直後、足音が聞こえた。伏屋は銃のカチッという音を耳にして伏せる。


機関銃が周囲に穴を開け、悲鳴や血の吹き出す音が混ざって聞こえた。



伏屋は少し悩んだ後、死体を盾にしてそのまま突っ込む。


銃を持つ手を切り落とし、激痛に悶える。


伏屋はそのまま喉に深くナイフを突き刺した。


全てが終わったように思えた時、生き残っていた集団の一人が銃を構えていた。


伏屋に照準を合わせた直後、ナイフが飛んで来て眉間を割る。


病院に静寂が訪れる。

伏屋は服についた血を見て怪訝そうな顔をした。


「今度こそ完全に終わったな。」


縄渡が伏屋の元へ来て言った。


「なぁ、縄渡。」


「なんだ?」


「なぜこいつら逃げなかった?」


「....。」


「逃げれたタイミングはあったはず、それに応戦も雇った奴らに任せれば...」


「お前の足止め...か?」


伏屋は突然嫌な予感がして血の気が引いた。

伏屋は縄渡を掴んで走り出し、窓から飛び降りる。


その直後、先ほどまでいた部屋は大きな爆発を起こす。


伏屋と縄渡は茂みに落ちて無事だった。


だが、

「この感じ...まだ狙いがありそうだぞ...」

縄渡が伏屋に言った。


「狙いは私じゃない...だが私を足止めした...」


伏屋ははっとして焦る。


「まさかシェアハウスに...!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ