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ジルキン編6 ジルキン大陸到着

ブックマーク追加ありがとうございます。

 海の旅は初日以外は順調だった。

 よいやみの船酔いも、酔い止めポーションを継続的に飲むことで緩和されたらしい。

 今もボクの隣でポーションを飲んでいる。

「うん。味がいいから飲むのに抵抗がないからいいっすよね」

 僕も一度飲んだけど、ポーション原液よりは飲みやすかったよ。

「そうだ、グレンさんと互角だった剣士って、ゴロクさんっていう剣星さんの師匠だったんだって」

「剣聖っすか?強いんすか?あ、みつきに聞いてもしゃーないっす」

 失礼な、とは言えない。よいやみの話では、僕は相手の強さを強く見積もり過ぎるらしい。いつきさんに言わせると、僕に自信がないからそう見えるのでは?と言われた。でも、弱く見積もって痛い目見るのは嫌じゃないか。

「あしも一度見に行きたいんすけど、初日以降、見かけないんすよね?どうしたんすかね?」

 よいやみは今日まで部屋に引きこもっていたので、ゴロクさんの事は知らない。

 ゴロクさんは初日に船を降りたそうだ「アロン王国まで泳ぐでござる」と訳の分からないことを言ったらしく、いつきさんが港町まで転移魔法で送ったそうだ。

 せっかく知り合ったんだから、挨拶くらいしてくれたらよかったのに。

「みつきさん。自覚がないんですね……」

 うん?どういう事だろう?

「いつき。何があったんすか?」

 いつきさんがよいやみに何かを話ししている。その直後に僕を哀れんだ目で見ている。

「なんでそんな目で見るの?」

「みつき。自分のやったことの異常さに気付くっす」

 え?

「みつきのゼロの魔力は異常なんすよ?それを知らずに自分の得物で斬鉄をされたら、自信を無くすっす」

 えぇ!!!?僕、魔力も闘気も使ってないよ!!?

「技術だけで斬鉄したんなら救いようがないっす。剣聖のプライドはズタボロっす」

「も、もしかしてゴロクさんがアロン王国に帰ったのは僕のせい!?」

 二人は無言で頷く。

 むぅ。それは悪いことをした…

「おはよー。どうしたの?みーちゃん」

「おはよう!!ゆーちゃんだけが僕の癒しだよ!!」

「?」

 ゆーちゃんは僕に抱きつかれながら首を傾げている。


「そうだ。ゴロクさんに刀を見せてもらった日の夜に、聖剣が刀の形に変形した」

 聖剣が刀の形に変わったことを話しておこうと思って三人に言うと、よいやみからおでこを触られた。

「熱はないっすね」

「みつきさん。いくらなんでも形状変化する聖剣なんて聞いたことないですよ?わずかな装飾や色が変わるとは聞いたことありますけど」

 僕は無言でアルテミスを召喚した。

 僕の手には、鏡のように綺麗な銀に光った刀身を持つ聖剣が握られていた。

 聖剣を見た二人の顔は驚愕していた。

「な、なんすか?聖剣ってそこまで出来るんっすか?」

「いや、普通はあり得ないですからね?」

 よいやみはアルテミルを手に取り「綺麗っすね。流石にあしが持っても銀色には光らんっすけど」と言ってアルテミスをマジマジ見ていた。

『そんなに見つめられると照れますね』

 アルテミスを持っていないのに、アルテミスの声が聞こえた。

「そういや、剣星の師匠って人はどんな人なんすか?」

 よいやみがアルテミスを返してくれる時に、僕に聞いてきた。

「僕も詳しくは聞いてないけど、多分、時の番人じゃないかな?」

「それって、3番目の人ですか?」

「うん。グレンさんと互角って時点で僕達が会った8番目より強い人ってことになると思うよ。だってグレンさんなら8番目の人に勝てるでしょ?」

「それを言うなら、その師匠に勝ったみつきのじいちゃんは何者っすか?」

 いや。それは僕も聞きたいよ。


「おーい!!陸地が見えたぞ!!」

 乗組員の人が大声を上げる。

 僕達は甲板にでた。遠いところに陸地がある。よいやみは明らかにホッとしている。酔い止めを飲んでいても、やっぱり船は苦手なのかな?

 僕はこの3日間楽しかったけどなぁ。


 それから数時間程で港に着いた。この街はアレンスというらしい。

「何か生臭いね」

「これは魚の匂いですよ?」

 魚かぁ。僕は村近くの川でとれる魚しか食べたことないから、おいしいのかな?

「あしはいらんっす。魚は苦手っす」

「よいやみって嫌いなもの多いよね」

「そうっすか?」

 血も苦手で魚が苦手。あ、それだけか。


 僕達は3日間、旅を共にした冒険者さん達と別れた後、一日はこの街で過ごすため宿を取った。よいやみは肉料理が少ないことに不満を言っていたが。

 晩御飯を食べに適当な店に入って、僕は感動した。魚美味しい!!これを苦手なんてよいやみが可哀想と思った。よいやみは肉料理を頼んでいた。

 その日は、船旅の疲れを癒すために早めに就寝して、明日の朝早めに動くことにした。


 次の日。

 いつきさんが言うには、冒険者は滞在許可を取らなきゃいけないので、冒険者ギルドに行かないといけないと言っていた。

 アレンスの冒険者ギルドはこじんまりとしたギルドだった。

 人は閑散としていたが、ガタイの大きな人が多かった。

 僕達がギルドに入ると、いやな目で見てくる奴が何人かいた。


「おい。ここはガキどもの来るところじゃねぇぞ?それとも男漁りに来たのか?ぎゃはははは!!」

 なに?冒険者は女子供を見るとそれしか考えられないのだろうか?ちょっとムカついてきた。

「みつきさんダメですよ?いきなり問題起こしちゃ」

 失礼な。僕がいつも問題を起こしていると思っている。僕はいつも絡まれる側だよ?

 しかし、冒険者ギルドに入るといつも絡まれるな。

「おい!!金髪!!そこで脱げ!!そしたら痛い目を見なくて済むぜ!!」

「もしくはそっちの茶髪でもいいぜ。ぎゃはははははは!!!」

 突然、僕の後ろ辺りから轟音が鳴る。よいやみだ。

 轟音のとともにギルド内は静まり返る。

 僕が言うのもなんだけど、冒険者はもう少し人の強さとか人の機嫌の悪さとかをちゃんと見た方が良いよ。今のよいやみは凄く機嫌が悪いから…

「あしが脱がんでも、もうお前らは痛い目を見るんすよ?」

 よいやみから殺気が溢れ出ている。これは、相手は冒険者をできなくなるようになるね。



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