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異国の勇者編3 聖女ローレル

≪よいやみ視点≫

 勇者っすか。どんなのがいるんすかねぇ。

 まぁ、みつきくらい面白いのはそうそうでないと思うっすけど。そういえば、どこぞの国にも勇者を教会が選び抜いて、神の啓示とかほざいてた国があったっすね。なんていったすかね?

 あしは、串焼き(大)を食べながら、街の中を歩いていたっす。

「よいやみちゃん!!安くしとくよ!!」

「お、ありがとうっす!!」

 肉屋のおっちゃんがコロッケをまけてくれたので、喜んで買いに行く。


 コロッケを食べながら歩いていると、見たことのある女がいた気がするっす。

 昔の知り合いがいたような……とっても嫌な奴っすけど。

 まぁ、気のせいっすよね。


 あしは、異国の勇者の情報が欲しくて、ギルドに寄ってみたっす。

「ラビさん。コーヒーくれっす」

「よいやみさん、ギルドは喫茶店じゃないですよ」

 そう言いながら淹れてくれるっす。あしは、コーヒーを飲みながら、ギルドを見回すっす。

「何か暇つぶしになることないっすか?」

「暇なの?」

「せっかくのオフだし暇じゃないっすねぇ」

「なら、なんで聞くの?」

「なんでっすかねぇ。そういや、ギルドが静かっすねぇ。何かあったんすか?」

 今の時間は昼過ぎ。いつもなら、それなりに人がいるはずなのに、今日は一人もいない。

「さっきまで、みつきさんがいたんですよ」

「そうなんすか?何をしてたっすか?うちの黒姫ちゃんは」

「よいやみさんは凝りませんねぇ。前にあんなに殴られていたのに……」

 みつきをからかうのは面白いっすよ?最近は割と命懸けっすけど。

「そういえば、ラビさんは異国の勇者の事は知っているんすか?」

「異国ですか……さっきの人がそうかもしれませんね」

「ん?何があったんすか?」

 ラビさんは、あしにみつきが痛めつけていた、魔法使いの事を教えてくれたっす。

 確かに今のこの国に、みつきを魔力無しと馬鹿にする奴はいないっす。

「みつきがやらかしたっては時は大爆笑したっすけどね」

「あの時は酷かった……」

 ゼロの魔力を少し使えるようになったみつきは、魔力が使えることが嬉しくて、ギルドで見せびらかして、暴走したんすよね。ゼロの魔力はただでさえ上限がないっすから、魔力が暴走してギルド内を吹き飛ばしたっす。幸い、死者は出なかったっすけど、賠償金はたくさん払わされたっす。

「あの後、いつきに5時間、説教を喰らってたっすよ。あれは笑ったっす」

「いや、笑えないからね」

「しかし、もうこの国に入ってるって話はバトスさんから聞いていたっすけど、早速やらかしとるんすか?シドさんの言う通り、痛めつけて帰国してもらうのが一番っすかね?」

「うーん。そこは外交問題にもなるから、あまり手荒な真似は出来ないんじゃないかな?」

 ん?この声は巨乳のリリアンさんっす。

「あのさぁ、よいやみちゃん。私を確認するときいちいち胸を凝視するのはやめてくれるかな?」

 いやいや眼福っすなぁ~。最近、陛下との仲が良くなってきているという噂があるっすけど、どうなんすかね?

「リリアンさん。異国の勇者ってやつの情報、なにかあるんすか?」

「私が知っているのだと、勇者一行の中にソーパー王国の第一王女がいるという話は聞いたわよ。なんでも聖女と言われているとか」

「は?あいつが聖女?」

 いや、あしの知っているあいつは、王女という立場を利用して、男をとっかえひっかえしていた糞ビッチだった気がするっすよ?その女が聖女?

 という事はさっき見たのは、間違いなくあいつっすか?

 あいつ、顔だけはいいっすからねぇ。アホなクレイザーなら引っかかりそうっすね。一応、注意しといてやるっすか。

「リリアンさん。バトスさんやよしおさんは大丈夫だろうっすけど、クレイザーのアホに顔だけは美人な、異国の聖女に気をつけろって言っといてくれっす。下手したら外交問題になるっす」

「よいやみちゃん。異国の聖女を知っているの?」

「ローレルっすよね?知ってるっすよ。糞ビッチ女っす。イケメンや有力な男に身体を使ってすり寄る変態っす。うちの兄ちゃんにも、昔すり寄ってきたっす」

「よいやみちゃんのお兄さんって、魔道大国第一王子で王太子のやと殿下?」

「そうっすよ」

 あしの兄弟は兄ちゃん一人の姉ちゃん5人の7人兄弟っすからね。親父、頑張ったっす。

「あの方って、溺愛している婚約者いなかったかしら?」

「いるっすよ。レイチェルねーちゃんっす。公爵家の娘っすけど、とっても優しいお姉さんっす」

「そうなの?一度会ってみたいわね。身分が違うけど」

「リリアンさんなら大丈夫っすよ。立場一緒になるっすから」

 リリアンさんと他愛もない話をしていたら、外が騒がしくなったっす。


「何すか?……ゲッ」

「そこの貴女!!今わたくしを見てゲッおっしゃったでしょ!!無礼ね!!」

「ロ、ローレル。お前やっぱり来てたんすか?帰れっす。お前のようなビッチの来る国じゃないっす」

「あ、貴女!!無礼にも程があるわ!!そこの冒険者!!あいつを捕まえなさい!!」

「あ、いや。彼女はこの国の英雄の一人なので」

 あしも英雄の一人なんすか?初めて聞いたっすよ?

「ほら、よいやみちゃん。ティタンを倒しているから」

「え?その話、冒険者に漏れてるんすか?まだ陛下からの発表まだっすよね?」

「はるさんが言いふらしてたわよ」

「あの婆ちゃんの口縫った方が良いっすよ。黒姫の時もあの婆ちゃんから広まったし」

「あの方も英雄だから……」

「わたくしを無視するんじゃありません!!」

 ローレルが騒ぐ。こいつ、これで聖女を名乗っているんすか?最悪っす。

 ………

 うちの聖女も大概だったっす。でもこいつと違って、いつきは本物っすからね。

「異国の聖女?様はさっさと国から出ていくっす」

「!!わたくしを聖女と知っているなら、もっと崇めなさい!!」

「死ねっす」

「な、なんですってぇ!!!」

「すまんっす。本音が漏れたっす」

「本音ならなお悪いだろうが!!」

「おい、口調が崩れてるっすよ。ビッチ姫」

「やかましい!!……って、あんた、脳筋姫のよいやみか!!!?あんたこそなんでこんなとこにいるのよ!!」

「うるさいっす。あしはもう姫じゃないっす」

 こいつ大声で姫って呼びやがったっす。確か、あしの正体はリリアンさんとギルマス以外知らんはず

っす。相変わらず、余計なことをする奴っす。

「おい。よいやみちゃん脳筋姫って……よいやみちゃん、お姫様なのか?」

 ギャラリーが騒ぐっす。ウザいっす。

「ガストの第六王女のあんたが、なんでこんなへんぴな国にいるのよ!!」

 しまったっす!!殴ってでも口止めしとくんだったっす!!?

「よ、よいやみさん。本物のお姫様だったんですか?」

 ラビさんもビックリっすね。どう弁明するっすかねぇ。

「あしは王位をはく奪されてるっすから、ただの冒険者っす。お前黙るっす。それ以上喋ったら、実力で黙らせるっす」

 あしが凄むと、ローレルは一歩下がって、足がガクガクしている。ビビってるっす。

「きょ、今日のところは見逃してあげるわ!!!覚えてなさい!!脳筋姫!!」

 ローレルは走り去っていったっす。

「面倒臭い奴っす。とりあえず、みつき達に報告するっすかね」

 あしは、リリアンさん達に挨拶をして、拠点のいつきの店に帰ったっす。


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