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リザードマン

少し書き直しました。

 

 リュウトが冒険者達に連れていかれた後、リリアンさんに怒られたが、それと同時に褒めてくれた。

 リリアンさんの話だと、普段からリュウトには迷惑している女性冒険者が多かったそうだ。


 冒険者の殆どが、自分達の生活や、やりたい事のために頑張っているので、あのアホの誘惑なんかに惑わされなかったそうだ。

 もともと実力もないから、上級冒険者には声もかけなかったらしいし、むしろ初心者の女性冒険者だけに声をかけていたそうだ。

「あいつこそ、勇者としての地位を剥奪しないとさー」

 僕がそう言うと、リリアンさんは目を細め、口角を少し吊り上げ、「私になにか言い寄ってくれば、簡単に剥奪及び投獄が出来るんだけどね」と低い声で笑っていた。

 おぉ! リリアンさんが王様を利用しようとしている「流石は未来の王妃様だな~」とニヤニヤしながら言うと、凄い怒られた。


 落ち着いたところで、今回のクエストについて、リリアンさんが説明してくれることになった。

 まず、クレイザーへのクエストの説明だ。一緒のクエストと思ったが違うらしい。

「クレイザー君は、最近発見されたダンジョンに行ってください。明かりが必要だそうで……」

 そこそこ強く尚且つ光る、ダンジョンメインの冒険者から見れば素晴らしい存在だそうだ。

 最近は、任意に光を消すことも出来るらしく、更に需要が高くなったそうだ。

「って、わけで、クレイザー今日はよろしくな!!」

 クレイザーの後ろに屈強そうな、大男が立っていた。

「あ、はい。よ、よろしくお願いします」

「大丈夫だ! しっかりかわいがってやるからな!」

 僕は、その台詞を聞いた瞬間、背筋が凍りそうなほどの寒気を感じた。それは、僕だけじゃなくて、よいやみやリリアンさんも感じたらしい。

 ゆーちゃんは何故かにやけついていた。

「ほもぉ……」

 ゆーちゃんが何か呟いた?

 クレイザーは泣きながら抵抗していたが、屈強な男に引きずられていった。

 さようなら、クレイザー君。頑張って綺麗な身体で帰ってきてくれたまえ。


 次は、僕達のクエストの話だが、昨日連絡を受けた時は緊急ではなく、出来るだけ早く解決したいと言われてたな。

 リリアンさんは、一枚の依頼書に書いてある魔物について聞いてきた。

「みつきちゃんは、リザードを知ってる?」

 リザード、たしか爬虫類系の魔物。亜人にリザードマンがいたはず。

「近くに、リザードマンでもいますか?」

「そう報告されているわ」

 たしか、リザードマンは見た目は強そうだけど比較的弱い亜人のはず、こちらから攻撃すればリザードマンが一方的に殺されるだけだ。

「今、リザード退治のクエストを受けている冒険者なら大丈夫だとは思うけど……。魔大陸との交流が始まる前だから、なるべく亜人達に人間は恐ろしいとか思って欲しくないのよ」

「魔物の生態をそれなりに知っている、僕が行くのがいいんだね」

 僕とリリアンさんがクエストの事を話していると、外に嫌な気配を感じる。僕は生体感知を使ってみる。

 うん。どうやって()()()()()()()()()

「みつき、あの下衆、外にいるっすね」

 よいやみも気付いたか。もしかしたら、よいやみも生体関知を使うことが出来るかもしれない。

「あんな雑魚、一人では何もできないでしょ? 放って置いても大丈夫だと思うよ」

 僕は、この判断をしたことを後で後悔することになる。


 リザードが出現するという沼まで、馬車で二日程かかるらしい。

 僕達は、二日分の食料等を買い込み、馬車に揺られて目的地に向かった。

「みつき。あの下衆、必ず邪魔してくると思うっすよ?」

「僕達を邪魔してくるなら適当にボコボコにすればいいけど、クエストの邪魔してくるなら、そのときはギルドに報告でいいんじゃないかな?」

 二日というのは、なかなかキツいもので、沼地が近くなってきた頃には、僕もよいやみも疲れきって話をしようとしなかった。

 ゆーちゃんは僕の膝の上で寝ているけどね。

「みつき……。ゆっきーを膝の上に乗せてると、余計疲れるっすよ?」

「ゆーちゃんはいいんだよ!」

 僕の言葉によいやみは呆れた顔をする。僕は間違ってない。


 馬車が停まって、リザードが出現するという沼地に着いた。

 馬車を降りて、辺りを見渡す。馬車の御者さんに聞くと、かなり広い沼地らしい。沼の主はドラゴンだという噂まであるそうだ。

 僕はそれがドラゴンじゃ無い事を知っていた。

 リザードが異常に成長すると、ドラゴンほどの大きさになるという研究結果を聞いたことがある。

 僕の持っている魔物図鑑にそう書いてあった。

 恐らく、主というのは成長したリザードのことだろう。

「やっと、着いたっす。ゆっきーはいいっすよね。みつきの膝の上でずっと寝てたんっすから」

「当たり前でしょ!? ゆーちゃんが疲れたら可哀想でしょ!」

「相変わらず、ゆっきーには甘いっすね」

 それこそ、当たり前でしょ? ゆーちゃんの可愛さがあるから僕は頑張れるんだ。

 真面目な顔で、よいやみに目で訴えた、僕の真剣な眼差しだ、鈍感なよいやみでも通じるだろう。

「先にクエスト受けてる冒険者に話を聞くっすよ。みつき、いつまで睨んでんすか!?」

 どうやら、通じなかったようだ……。


 沼地には、僕達の他に男女5人組の冒険者がいる。

「お嬢ちゃん達、ここはリザードが出現するから危ないぞ」

 リーダーと思われる男性の冒険者の一人が声をかけてきた。

「大丈夫、僕達もクエストで来たから。僕は勇者みつき、よろしく」

「じゃあ、お嬢ちゃんが黒姫みつきか!!?」

「な!!? なんでその名を!?」

 おかしい! リリアンさんの話だと式典とかでない限り、二つ名が公表されることはないはずなのに!

 ど、どこで漏れた!!

「冒険者ギルドでバトス様の仲間の、賢者はる様が言いふらしていたからな」

 賢者? あんのババアかぁーーー!?

 僕が叫び疲れて、項垂れていると、魔法使いらしき女性冒険者の人が僕の背中を優しく撫でてくれた。

「で、黒姫様はどうしてこの程度の依頼を?」

「黒姫はやめて!? あー、この辺にリザード以外に亜人いなかった?」

「亜人を売り飛ばすつもりか?」

 少し冒険者から怒気を感じる。リリアンさんの話の通り、王様の考えに賛同してる人なのだろ。

「違う違う。リザードと間違えるといけないから、確認して来てくれって依頼なの」

「そうか……。リザードマンならあっちの沼にいたよ」

 さっきまで怒っていた冒険者が、優しい顔に戻って別の方向の沼地を指差してくれた。

 その指さした先から、女性冒険者が走ってくる。

「た、大変よ!! 向こうの沼地で勇者リュウトが亜人を襲ってる!!」

 リュウトが亜人を!? リザードマンは戦えないから、雑魚のリュウトでも倒せる!!

 くそっ!! 僕のミスだ!! 僕があの時リュウトを再起不能にしておけば!!

「みつき!! 悔やんでいても仕方ないっす!! 行くっすよ!!」

「わかった!!」

 僕達は急いで、亜人がいると言われている沼地に駆けだした。


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