ジルキン編10 決意
100話いきました(登場人物含めてですが)
僕はショックを受けていた。僕の体はもっとボンキュボンになる予定だったのに、もう成長しないの?
「あぅうううううう」
「よしよしっす。このふざけた不老ってのは呪いのように付き纏うんすか?あしは良いとしても、寿命で死にたいと思った場合は地獄っすよね?」
「確かにな。でもそれを回避することは出来るぞ?異世界にサクラ様という女神がいる。その方に頼めば不老を消せると聞いたことがある」
女神……異世界のかよ……無理じゃん。
「ゆーちゃんに置いていかれるのはい「そいつはとっくに時の束縛ぶち壊しているぞ?」…え?」
「だから、そいつはもう不老になってる。でも、勘違いするなよ?不老であって不死ではないからな」
ゆーちゃんも歳を取らないのか……なら、ずっと一緒に?えへへへへへへ……
「おい、真面目に聞け。寿命で死ぬことはないが、殺されたらあっさり死ぬからな。それだけはちゃんと考えておけよ」
そうか…守らなきゃ。ずっとゆーちゃんを守らなきゃ。
「さて、黒女神に仕事の依頼をしたいんだが、構わないか?」
クレイグさんからの依頼か…どんな依頼なんだろ。流石に冒険者ギルドのトップに、直接頼まれるとなると断れないんじゃないかな?
「申し訳ありません。この後、城に行くことになっています。何を頼まれるか分からない以上、今依頼を安請け合いをするべきじゃないんです」
「城に?ソフィーヤの奴、黒姫にあれを頼むつもりだったのか…あのバカはどうしたんだ?」
そふぃーや?誰?
「この国の女王陛下っす」
よいやみがこそッと教えてくれた。女王様か。どんな人なんだろう?
「だからせめて、依頼の承諾は城での用事を終わらせてからでも構いませんか?」
クレイグさんはいつきさんの顔をジッと見ていた。そしてため息を吐いた。
「セリティアに好かれるわけだな。あいつに選ばれるだけあって、何事もしかっり考えたうえで判断している。お前が、黒女神の核だな。お前がいなければ三人が好き勝手やってパーティは崩壊している」
そ、その通りかも……思い当たるところしかないよ。よいやみを見ると納得している。
「ちょっと待ってください。セリティア様に会ったことがあるって、あの方に直接会ったのですか?」
「ん?あぁ、あのチビだろ?俺からすればただの小うるさいガキだからな」
「この世界を作っため「そりゃ違う。あいつは確かに神族に部類するが創造神じゃない。そもそも創造神というのは存在しない。元々異世界がいくつもあって、俺達が把握しているのは10個、実際はもっとあるだろうな。この世界よりも平和な世界もあれば、修羅の世界のように殺伐とした世界もある。セリティアのいる神界もそんな異世界の一つだ。ただしあいつらは神を名乗るだけあって、世界に干渉できるそれだけだ…」
「そ、そうですか…」
「まぁ、お前ほどの奴なら、いつかは異世界間を移動できるようになる。セリティアのもとに行くのは、その時まで楽しみに取っておきな」
「は、はい」
クレイグさんは、お茶を一口飲んで「さて続きだ。ソフィーヤの依頼も俺の依頼も同じようなものだ。だから気にしないでいい」
「もしあれなら、クレイグさんがちゃちゃッと、やっちゃえばいいんじゃないんですか?」
僕がそういうと、クレイグさんは深くため息を吐いた。
「そりゃそうだろうが、それをすると…全く成長のない国になっちまうぞ?出来れば自分たちの力で何とかしてほしいんだよ」
なるほど。それならしょうがない?あれ?じゃあ、この国の問題はこの国でやれってことになるんじゃ?
「お前らは勇者である前に冒険者なんだろ?なら深く考えるな」
「はぁ…」
「そんなわけで、俺はこの国を助けるつもりはねぇよ。ただ、冒険者ギルドのマスターとして、お前ら黒女神に依頼を出しているわけだ。よし、俺も城について行ってやるよ。ちょっと待ってろ?」
クレイグさんは連絡用の魔宝玉を取り出した。
「おう、俺だ。黒姫に王城に来いと言ったんだろ?俺も行くよ。あ?おぅ。違うよ。分かったから。じゃあな…よし、馬車を用意している間ここで待っててくれ」
今の相手は誰だったんだろう?優しそうな女の人の声が聞こえていたけど…?
暫くすると、馬車が到着したらしく馬車まで案内された。
「さて、城までは二時間くらいだ。ゆっくりしておけ。ん?えらく疲れているな。どうした?」
「いや…話が大きくなりすぎて混乱してるんすよ。不老とか…」
「冒険者やるんだったら気にするな。普通はこの世界だけで終わる冒険が、異世界まで行けるようになるくらいだ。ちっちゃい問題だ」
小さいだろうか…アルテミスもこの話知ってたのかな?
『不老の話ですか?知っていましたよ。ただ、貴女は精神が幼い。もう少し成長してから教えるつもりでした』
確かに、僕は………?精神が幼い?し、失礼な!!
「まぁ、深く考えんな。なるようになる」
そりゃそうだけど…
暫くすると、城に到着した。
アロン城に比べれば質素なお城に見える。
「今、質素だと思ったろ。そうなんだよな。ソフィーヤが城に金を使うのが嫌がる奴でな、そんな物に使うくらいなら国民の為という奴なんだ」
そんなこと出来る女王様なら、なんであんな馬鹿な冒険者が多かったんだ?もうちょっとまともな警備隊を配置できただろうに。
「みつきが何考えてるか大体わかるっすけど、そりゃ無理っす。王がどれだけ頑張っても足を引っ張る奴は絶対いるっす。王様がお人よしなら尚更っす」
「よいやみ、お前結構キツイこと言うな」
「あしも元は王女っす。親父も王として、綺麗事だけではどうしようもなかったのを見てきたっす。だからこの国の女王陛下を立派と思う反面、甘ちゃんとも思うんすよ」
「そりゃ俺も同意見だ」
僕には難しくて分からない問題だな。でも、アリ姉も同じなのかな?アリ姉の場合は魔王。魔族というだけで他国との交流も大変なはずだ。望んだわけじゃないけど、僕は不老を手に入れた。アリ姉は魔族だから人間より長く生きる、だからアリ姉もボクが支えるんだ。
「おい。みつき。何を決心した顔してるんだ。早くいくぞ」
僕はゆーちゃんの手を握って女王様の所へと向かった。
職場復帰までに100話目指してたんで達成しました。まだ職場復帰できないのでしばらくはこのペースで続けます。
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