↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後輩にライダーにされた俺は異世界に召喚されて熱中症になりそうです。  作者: ふうらいぼう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
9/33

ライダーが戦う時!熱中症で俺は死ぬ!―いつから初戦の相手が異世界存在だと錯覚していた?―

「そ、そうと決まれば! おっぱじめるんでしょう!? そういう契約方法もあるって聞いた事があるわ!さっさと愛人でも呼びなさい! ふ、ふしだらな事だって慣れてやるわ! 脳髄抉りでもおっぱじめなさいよ! あ、あたしだってそんくらい、いつかそういう事だってあるんだなぁ……って思ってはいたけどさぁ……」


アナウンスお姉さんは、なんかマントを自棄気味に叩きつけつつ、自身の衣を脱ぎ捨てようとしかけた。半分涙目で本気も本気な様子が超伝わってきてしまう。彼女の俺に対する誤解は深刻な様だった。ついでに、桃色は……確かに桃色は俺は嫌いではない!


嫌いではないし、こうマスター→ご主人様、サーヴァント→尽くす人的に脳内変換すればドキドキしてしまう癖もあるのだけれど、愛がないのはダメなのである! なんというか……こう、遠藤君じゃないけれど、可哀想と思ってしまうと、土下座したくなってしまうのだ。


例えばこうコミック恒例の女湯覗きイベントとかあったりするのはコミックでは「いいぞもっとやれぇ」とか思うものだ!


しかし……! リアルの方で、2つのお風呂の壁に対し、順転と反転を合わせつつ虚式紫とかやっちゃうのは、こう……後で深刻にノイローゼとかになってしまいそうな子やら、無表情でウジ虫を見る視線でこっちを見る子やらが脳裏をよぎって、「NO!」と言っちゃう! それが……それこそが俺と遠藤君が親友足り得る最後に残った道しるべ……!


遠藤君......! 俺は間違ってないよな......!? そんな万感の想いを込めて、俺はアナウンス令嬢の手をガシリと掴んだ。彼女が「ひぅ!?」と小さな悲鳴を上げる。よく見ると掌が血豆だらけだし、多くの青あざとか怪我の跡もある。そして綺麗な顔に覚悟と同時に大きな悲壮感が見えた。


中世価値観とかだったら、「レジャーよぉ♡」みたいなのもあったとか、佐藤同輩が言っていた様な気がするが、これは......貞操感がおそらく現代とかよりも、かなりガッチリしている類ではなかろうか。だったら、同時に心の底から思う。お願いだから、やめてほしい。そんな気持ちをこめて俺は、彼女に告げた。


「……完全なる誤解だ。君は俺にこの世界に来てほしいと告げて、こっちに呼んでくれた者なのだろう?だから、その後に必要な事等があるかどうかと思って、俺が知った知識の中からそれらしい事を告げたに過ぎない。何より……こういうのは俺の趣向じゃあないんだ。故郷に戻る方法だったり、君が俺を呼び出した理由とか色々聞かせてほしいのだが」


一瞬の沈黙があった。アナウンスさんは何か考え込んだ様子であったので、俺はドサクサで落っこちていた旅人のマントとアーミングソードを拾って、彼女に手渡してやる。胸元もえらく開いていて……おおう、これは......契約といえば拇印ならぬ……ボイン……うぉのれぇぇぇ!? これが「レジャーよぉ♡」な世界観だったら、「おなーしゃーす!\(^o^)/」とか言っていて……いやまて、佐藤同輩は感染症の事も言っていたな。


嗚呼……! 結局ダメじゃあないか!?(血涙) 一瞬思ってしまったよ!? 佐枝後輩の時からこう……モテ気とか思ってしまったよ!? でもさでもね!? 開頭手術と引き換えだったり、可哀想でどうしようもないの二択とかあんまりじゃあないか!


なんなの? こうベネット的な感じに俺は煽られてるの!? 「どうした深山! 理性なんか捨てて掛かってこい! 怖いのか!」とかそんな感じに!? 「野郎!おっぱじめまーす♡」とか無理だよぉぉぉ!? 俺の心の中に降って湧いた鹿目まどか少女が「こんなのってないよぉぉ!」していた。


ロンリーロンリーハート……♪ 独りぼっちじゃないのさー♪ 歌だけが……RXだけが俺の心を分かってくれる……! そんな俺に対し、アナウンス女史は服を整え、一定の納得をしてくれた様に正面に回ってきた。


「……そうか、理解したわ……! 種族が違うものね!? ごめんなさい文化の違いという物を考えて然るべきだったわ! アンタは少なくともあたし達には欲情をしないのね? 同時に言葉から理解した。アンタはマニアックではあっても、鬼畜ではない。こういう理解でOK? 故郷へ帰るのとかも少しかかるけど……全然構わない。ただ、申し訳ないけどあたし達にも力は貸してね」


独りぼっち……でしたね……?( ;∀;)


なんか普通に泣きたくなってきた。協力には同意しつつも、ライダーマスクの中だから、涙は隠せるのだけれど……俺は……俺は悲しい……! 依然やべえ中世案件で頭ぶん殴られる可能性が頭にあるけど、なんか本当に必死みたいだし、協力自体は帰還の為にもしても良いと思ったのだけれど……もうネフェルピトーされちゃえば良かったのかねえ!?(涙) その上で佐枝後輩に介護されつつ、こう沙耶の歌的な「誰も救われないけど俺達だけは幸せだぜエンド」とかになっちゃえば……!


ああ、遠藤君! 君はがんばりすぎたのかもしれない! アクシズを破砕する爆発が強すぎて俺の孤独を深める手伝いをしちゃったのかもしれないぞ! 嗚呼、でもそれでも君は俺に許しを請う必要はないんだぜ! だって俺達はずっ友だろう……?


そんな事を延々と思い続けていると、アナウンス女史は俺に対し、おずおずとだけど手を差し出してきた。握手がしたいという事らしい。そっと握ると彼女は人好きのする笑顔を浮かべた。あ、よかった。正解だったみたい。


「あたしはアンナ・マロリー。事情はよく分からないかもしれないけど、今あたし達の国…...ああ、リンディア王国は魔王怪異という異常災害に襲われているの。ただ、王都に関しては王城を『手からビーム出しちゃうおじさん』とGGM団がのっとって、ざまあな様子だから知ったこっちゃないんだけどさ。


一番大変なのは、あたし達のフォレスト領でね! アンタにはそこで命を懸けて戦っているあたしの親友2人を助けてほしい……! それで契約に関して……ええと、どうしたの……テツヲ......だっけ? なんか驚愕して……ない……?」


『手からビーム出しちゃうおじさん』だと……!? あれ、なんかそれどっかで聞いた事がある様な......都市伝説チックに一時語られた『最近の犯罪者手からビーム撃って来ねえスレ』で、現役おまわりさんらしい人が、深刻な愚痴を書き込んでいた気が……?


しかし、あのスレ、確か最後におじさんの勧誘を......「君も手からビーム出せるようになるぞ? 楽しいぞぉ?」な勧誘を...…えらく、男気溢れる理由で勇者ならぬ刑事さんが拒否して、一部コア住人が顛末に涙をしていた様な......?


え、おい、あのスレはネタスレだと思ってたんだがね!? ライヘンバッハの滝で相討ちになって両方死んだって……なに、ガチだったんかい!? 異世界転生とかしたのか!? それとも異世界転移の方なのか!? 刑事さんの方の消息は如何に…!


嫌な汗が全身を走り回った。しかし、それにしても暑い……ううむ、それにもう1つ気になる単語があったな。GGM。これも……これもスレで見たような気が。GGM......ご、ご、えむ……ごる……ごむ!?


「GGM......!? ゴルゴム!? ゴルゴムの仕業……だとぅ!?」


「え、アンタ、何なの知っているの!? 知っているのねあの『手からビーム出しちゃうおじさん』とGGM団の事を、あれはゴルゴムなの……ゴルゴムって一体......!」


俺は腹の底から愉快な感覚が立ち上ってくるのを感じた。ああ、そうかそうだったのか! 俺が此処に来たのは何か色んな人から怒られそうだが、必然の運命だったそういう事か!


「ああ、そうだよアンナ令嬢! 俺は……俺は『手からビーム出しちゃうおじさん』と戦う運命にあった! 俺がテツヲであり、ヤツがゴルゴムを名乗る限り......雌雄は必ず決さなければならない!(カッコイイポーズ)」


「一体、どんな因縁があるというの!? テツヲとおじさん……そしてゴルゴム……! 魔王怪異の渦巻く中でなんでまたこんな運命まで......! でもいいわ。あのおじさんとはあたし達も最後には何とかしなきゃいけない因縁があるから、それまでアンタの事はあたしも手伝ったげる……!


大衆の面前で人をオープンピンク呼ばわりした事......必ずズンバラリンで償わせてやるわ……!」


オープンピンク......だと……? アンナさん、まさか君は……さっき貞操観念が強いとか色々思って庇おうと思っていたのだが、実は……貞操観念強い一歩間違うとオープンになりかけない系女子とでも言うのか……!? 癖の沼の底が見えない……! 君はエッチな人なのだろうか……!?


そんな悶々とした俺の純情な男子心が分かったのか分かっていないのか、アンナ令嬢は「よし」と言って小さい筆を取り出した。


「魔神を呼び出した後は、ミリア……あ、あたしの友達曰く、あたしがアンタに魔力的な防御だったり、攻撃に手を貸したりとか出来るみたいなのよね。その辺りを補助するための呪文をアンタの手に今書くわ。


それで、申し訳ないのだけど、今から此処を脱出するのを手伝ってもらう事になる。実はここ結構な封印遺跡の中で……外に出るまで魔物と戦ったりしないといけないのよね。簡単にだけど、呪文書いた後に少しテストして……」


そう言いかけた瞬間だった……! 壮絶な音ともに熱で溶けて潰れていた通路のドアが木っ端みじんになる。そしてそこから出てきたのは蝙蝠怪人だった……! ゴルゴムなのか!?いえーい、とうとうライダーデビューだぁ♪


「しまった! 時間をかけすぎた! 蝙蝠怪人が入ってきちゃった!? テツヲ……! 此処にはああいう魔王怪異の成れの果ての怪人達がたくさんいて、此処から出るにはアイツらを蹴散らす必要がある!期待してるわぁ! いっちょ、見せつけてよぉー!」


アンナさんは、俺を呼び出せたことで覇気が戻ったのだろう。アーミングソードを構えつつ、手から炎を溢れさせて、蝙蝠怪人を睨みつつ、俺に期待の眼差しを向ける……! いや、おまかせよアンナ令嬢! 俺の体は俺をライダーにすべく虎視眈々と時を伺っていた、佐枝後輩謹製のものよ!


たかだか蝙蝠の1匹や2匹、指先1つでダウンってなもんよぉ……! 来な遊んでやるって所……いや、本当に暑いね……!? なんでまた......ん、おや、なんだこのウインドウ……?


『冷却機関のロックが解除されておりません☆ だって手術の途中ですから♡ タイムリミット300秒以内に倒せない場合先輩は熱中症で……♡』


721!? この口調……! え、なんなのこれAIなの!? それとも時空を超えて佐枝後輩に監視されているの!? いやあ、なにそれ怖い……! でもさでもね……! あるでしょう……! ライダーなんだからこれを倒せるだけの力はあるんですよねぇ!?


そんな俺に迫る蝙蝠怪人……! ちくしょうやったらぁ! こうなったら柔道部残念男子10傑衆にして、放課後寝技スパー同好会常連のこの俺……深山秋穂さんはやってやりますよぉぉぉ!


初戦が開幕しかけた正にその瞬間だった。何者かが……何者かが蝙蝠怪人の背後に回り込み、すさまじい勢いで錐もみパイルドライバーを噛ました……! 地面を抉り散らす大爆発! え、なにそれ怖い……!


「なに……!? この圧倒的な瘴気……まさか!? 人型の上位魔王怪異が此処に出現してしまったってわけ!?」


アンナさんが真っ青な顔でアーミングソードを構えながら叫ぶ。同時にこっちに撤退指示を出そうとしかけていた。そんなに強い相手が此処にいたのか……!? そんな息を呑む俺達の前でその存在はゆっくりとこっちをロックオンした。


壮絶なワンカップの匂い......! 壁に波紋習得者の様に張り付く血走った目でこっちを見つめるその存在は……! 馬鹿な……! そんな馬鹿な……!?


「だぁぁぁりぃぃん☆ 匂いがするぞぉぉぉ♡ 痛くしないからぁぁ! 一瞬で終わるからぁぁ!うぃー☆ あたいと一緒に逝っちゃおう☆」


キサマは宿儺の指を何本か喰った疑惑濃厚の、遠藤君の怪談に出てきた呪霊お姉さん!? これもゴルゴムの仕業なのか! 助けて五条悟! そしてコイツを生かして返したら遠藤君が大ピンチだ! かくして、此処に俺の300秒の親友と自身とアンナさんの命が掛かった戦いが幕を開ける……!





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。