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後輩にライダーにされた俺は異世界に召喚されて熱中症になりそうです。  作者: ふうらいぼう


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ふしだライダーVSアへ顔怪人ダブルピースー果てしなく暑いこの服の中でー

『あれぇ......? ダーリン? あたいに会いたくてこっちまで来てくれたならぁ……言ってくれれば逝ってあげたのにぃ♡ 本当に照屋さんなんだから♡ あの心霊スポットであたいを助けてくれた時にぃぃ......♪ あたいは貴方にとっておきのマーキング......違う! 違う違う! お前は誰だ! 何故お前の手からダーリンにしたはずのマーキングの匂いがするぅぅ!?』


マーキングの匂い......だと!? ちょwww人聞きの悪い事を言うな! 俺が遠藤君を助けた後から既に数か月は経過しているぞ! 確かにあの時吐瀉物まみれになった遠藤君の荷物掃除&お風呂を貸した覚えがあるが……!


そこで俺の脳内に電光が走った。これは熊なんかと同じなのかもしれない! 熊は1度でも唾液やら匂いをくっつけた物を50キロ以上追跡し、盗んだと判定した者をヌッコロソウとすると聞いた事があるが……! 呪霊お姉さんの嗅覚はその数億倍とかだったりするならば、俺の手から自らのマーキングの匂いを感じ取ったとしても全くおかしくはない。


でも、だとすると俺は呪霊お姉さんの吐瀉物にまみれた手で、その......この数か月暮らしていたという事になるんだろうか……? 吐瀉物を処理した雑巾の味である事を気づかずラーメンとかを......よそう。昔、佐藤敦子同輩が、レクター教授が作った人体料理を食べちゃった可能性があるときの対策を俺に教えてくれたことがある。


「そりゃあーあれよー。あんた。あたしは大丈夫だった。あたし偶然全部やべえ所は避けちゃったという事で決めちまえば良いんよー」


......実際、俺もそう思った。もう喰っちゃったらノーカンである。だってしょうがないんだもの。じゃんけんでいう所の、「今のは練習! これからが本番!」と同じだ。よーし、気を取り直すぞ☆


俺がそうやって自分自身を励ましていると青い顔をしたアンナさんが、俺のそばにやってきた。何、大丈夫。タイムリミットとか出ちゃってるけど、色々やればきっと打開策は見つかるはずとか言いかけるも、彼女は俺の赤い目を見て……


「アレって……アンタの同族なの......? なんかマーキングつけたまま数か月とか言ってたけど、え、あたし......さっきアンタと握手しちゃって......えぇ......」


やめてぇぇぇ!? その表情地味に傷つくから、やめてぇぇ! タイムリミットもガンガン減ってるんだし、もうすぐ戦いが開始されるんだけど、本題に戻らせてよぉぉ!? ええい、もう強引に気分を切り替える......!


しかし、だとしたら心霊スポットで遭遇した、遠藤君は何で速攻で殺されなかった......!? 先ほど豪快に蝙蝠怪人にパイルドライバーを噛まし爆殺した腕から考えても、遠藤君だったり俺の前に出現しないままになったのはどうしてなんだ……?


佐枝後輩の前に出現した場合は、間違いなく佐枝後輩が完勝する確信があるけど、一体呪霊お姉さんに何があったというんだ!? そんな事を考えて悶々としていたら、お姉さんが何かに気づいたようにギリギリと歯ぎしりをした......!


『そうか......! そうなのか分かったぞ!! あたいをこの世界へ追放したあの......あの忌々しい巫女の仲間だなぁぁぁ!? ダーリンのスティーブマックィーンな原付捌きにぃぃぃ! これは何が何でも一緒に逝かなきゃと思ってぇぇぇぇ! ワンカップ集めていざ突撃しようとしたらぁぁぁ! 邪魔にしにきたあの女ぁぁぁぁ!』


おや? これは......まさか、今までの展開的に言うと……これは佐枝後輩の暗躍だったのだろうか? しかし、彼女は遠藤君の事を「運が良い」と評していた。率先して討伐に赴いた気配はない……? はて、一体どこのドナタ......?


嫌だよ、呪霊お姉さんの一件の様にこれも伏線だったりして更なる変態だったら目も当てられないぜ......? しかし、藤田和日郎先生作品のお役目様みたいなお嬢さんだったりしたら、なんかこう……清純派とか、俺ぁ嫌いじゃないですよ?


『あたいを自身の身に降ろした挙句ぅ! あたいの精魂尽き果てるまで、あたいの十八番のダブルピースを連打した挙句ぅぅ! ワンカップの代わりに毎日玄米茶を飲みやがったあの女ぁぁぁぁ!


あたいの手が重度腱鞘炎&酒が切れて、肝臓の具合とかが真剣に心配になって素に戻りかけた所をぉぉ!黄泉平坂経由で蹴り堕としたアイツのぉぉ仲間だな!?』


霊能者なのそれ!? というか何なのその巫女さん......! つまる所呪霊お姉さんを己が身に憑依させた後で、その呪力だかを徹底浪費させて、あっちの世界からこっちへ叩き落したって事だと思うけど……あの吐瀉物まみれの雑巾チックお姉さんを身に宿す......夏油さんの身内か何か?(汗)


しかも今、黄泉平坂っつたか!? え、ここ中世どころか死後の世界だったりする? 俺、アンナさんの召喚に応えた事が真剣に選択ミスだったように思えてきたんだけど。するとアンナさんがボソボソという感じで、俺に耳打ちしてきた。


「多分だけど、こっちで言う所の魔王怪異の類と判断されて......何らかの討伐組織に世界の外へ吹っ飛ばされたんじゃないかって思う。こっちでも似た様な事はあるもの」


「えええ!? 勘弁してほしい! あんな呪霊操術のチューしよ呪霊みたいなもの、君らガンガン世界の外へうっちゃったりしてるのか!? 他の世界の迷惑も考えるべきじゃあないか!?」


「こっちだって心苦しいけど……! でもあんまり強力だったり事情があったりすると、それで手を打つって事もあるのよ! 今回は迷惑こうむってるのはこっちの世界だし、その辺は話しても仕方ない。ノーカンで頼むわ。恐らく他の世界でも似た事はあると思う」


佐枝後輩に改造されてから、まだ半日も経過していないのに次々世界の真相が明らかになって胃痛がする思いだった。そんな俺達の様子を見ていた呪霊お姉さんはワナワナ震えながら酒色に染まった視線をこっちに向けた……!


『ふふふふ......そうかそうか......! こっちに流されダーリンと一緒に逝く機会は失われ......こりゃあ、次なるダーリンを探すしかないかなーって事で、アンテナを張っていた所に……くく......まさか、男の娘以外にあたいを阻む者がいたなんてね……? うぃー☆


しかもそれが……まさか……まさかバッタ男&あたいの同類だったなんてねぇぇぇぇ!m9(-_-メ)」


「え!? あたし!? なんでまた!」


突然降って湧いた呪霊お姉さんの指さしに、アンナさんが絶句していると呪霊お姉さんはワンカップを煽りつつ、それをブーっと周囲に吐き捨てた……! うわ、汚ねえ!?


『アンタも……アンタもあたいと同じなんでしょう……!? 思い人を予想の斜め上を行く男の娘だかに持っていかれ、世をはかなんでいた所、新機軸で挽回を図るべく......バッタ男にターゲットを定めたのでしょうぉぉ!?


だって......! だってさっきそこで盛ろうとしてたものねぇぇ!? あたいはあたいでダーリンの匂いを感じるから此処に来たのに……そこでバッタと盛ろうとしていたアンタを見てしまったあたいの気持ちがアンタに分かるぅ!?


新感覚だったわよ! ダンジョンの代わりに心霊スポットに出会いを求めたら異世界に飛ばされ、挙句にあたいがダーリンにしたマーキングと同じ匂いがするバッタと事に及ぼうとする......そんなアンタを見たあたいの気持ちがぁぁぁ! ダーリンの匂いのするバッタ! バッターリン!? あれなの転生したらバッタでしたでそのバッタがNTRされましたって……あたいはどうしたら良いのよぉぉ!?


でもね、流石にバッタは流石にねえわとは思うけど……新たな基軸に逆転を求めようとしたアンタの気持ちは分からないではないのぉ……? うぅいー』


アンナさんは完全に絶句し、赤い顔を青くしたりで口をパクパクさせている。皮肉な事に呪霊お姉さんの言葉はある面では間違いではなかったから。ただし、アンナさんの場合は失恋はしていない。彼女はあくまで自分が愛する故郷と親友たちを守ろうとしているだけの話なのだ。


そんな彼女の心中を知ってか知らずか、呪霊お姉さんはネットリした笑顔でアンナさんを見た。


『そこで......アンタには機会をあげるわぁ……! あたいに新たな何かを見せてくれた事はそれはそれでポイント高かったわけだしぉ? そこのバッタは見逃してあげるわけにはぁぁぁいかないけど!


あんただけは生かしておいてあげても構わない……。なんだったら、アンタが新しいダーリンを探す手助けをしても良い位だわよぉぉ......♪ うぃー(ダブルピース☆)』


あへ顔だった。ついでにダブルピースの表情が心底やべえ感じだった。俺はそっとアンナさんを見て告げる。


「ぶっちゃけ俺は急がなければいけない理由があるから、そろそろ本格的におっぱじめるけど、アンナさんは何だったらこのまま逃げるというのも……」


しかし、アンナさんは頭を振って呪霊お姉さんを見つめ、彼女にアーミングソードを突きつけた。


「あたしはあたしの推しの為に、そこのテツヲ......バッタ怪人に用があるだけよ! それにはコイツに此処で死んでもらっちゃ困るわけ! そして……残念だったわねぇ! あたしはあんたと似ていた面はあったかもしれないけどぉ! あたしの推しを邪魔する泥棒猫はおじさんによって討伐されて、今や虜囚の憂き目を見てる頃合いだわ……!


更にあたしは、自分の推しの為に手段を選ぶつもりなんかない! さあ、問答の時間は終わりだわ魔王怪異め! ぶった斬ってやるから覚悟なさい!」


カッコよかった......! エライカッコイイと思った。俺はこの異世界で1人というわけではなかったのだ。今度こそマイクパフォーマンスも終わり、本格的な戦いが始まる。いや、本当にカウントを消費しまくってしまったね?(汗)


おい、300秒しかないんだよ、そろそろ本格的に戦いを始めないと俺は熱中症で死んじゃうんだよ!?そんな俺達の前に、呪霊お姉さんは一瞬俯くとクックックと奇怪な笑顔を浮かべ始める......!


『ふ、選択死が異なった結果のあたいがあんたってわけね……』


呪霊お姉さんは何かを悟った様に、遠い目をした。ついでにアンナさんは......


「え、やめて。あたしは推しの寝室の壁にガラスコップレベル......同類じゃ......どうる......どうるい?」


なんか闇落ちしそうな顔をしている。なので、とりあえず肩を叩いて正気に戻した。寝室の壁にガラスコップ。後でゆっくり話を聞かせてもらおう。ん、眼前の瘴気が巨大になった。来るか......!


『でも分かったわ。ああそう......? あたいが共に逝きたいのはダーリンだけなんだけどぉ……? でも邪魔をするというなら話は別だわぁ……! さっきの蝙蝠怪人と同じようにパイルドライバーの餌食にしてあげるぅー☆(ダブルピース☆)』


次の瞬間、呪霊お姉さんは目にも止まらぬ速さで動き、同時に俺のマスク内のウインドウから佐枝後輩そっくりなAIが囁く......!


『アへ顔怪人ダブルピース確認しました……♪ 右ですよ先輩......?』


ひでえネーミングセンス!? そう思いつつも反射的に右に飛ぶと呪霊お姉さん改めダブルピースのスクリュードライバー(ウォーズマンの様な)が空を切った。更に、AIの声が囁く......!


『左......! 嗚呼……なんてイケナイ人。でももう少しです。あと少しで……そこで何かに耐える表情で

限界を待ち......放って......!』


見える......! 俺にも敵が見えるよ佐枝後輩......! ダブルピースの目にも止まらぬ攻撃が見えないのだけれど感じ取れるのだ。まさかこれが……これが後輩が見ていた世界なのか!? アンナさんが驚愕している方に上手くダブルピースを投げ、彼女が察して炎を放ち......倒せる!


これはダブルピースを俺達2人で、何とか出来るに違い……あふん♡......ちょ!ダメだ!なんかこのシステム......! 使えば使うほど、謎のゾクゾクが止まらなくなる! 後輩のあの声が……! あの理科室の机で思わず大人の階段を登る事を覚悟してしまったあの声が……思い出されて......ん、なんか未来の景色らしいものが見えてきた......?


その中の俺は五条袈裟を着こんで......はて、一体何を......? 「サルめ......」とか言ってしまっているよ!? どっちかの選択でヤバい方を選んでしまう世界線を覗き見てるのか! 


これSAN値がガンガン削れるヤツじゃねえか!(ノД`)・゜・。


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