↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後輩にライダーにされた俺は異世界に召喚されて熱中症になりそうです。  作者: ふうらいぼう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
30/33

ふしだライダーVS「うぉっと!?」ー勇者も女神もいないこの世界でー

金田一ルックのニコニコお嬢さんは、大体俺と同じくらいの年齢。ふむ、ぺったんこ属性でショートカット。このカッコという事は間違いなく俺と同狂もとい同郷人。中々に可愛らしい。しかし……此処にいるという事は、間違いなく『手からビーム出しちゃうおじさん』のお仲間か。


後はもう1つ気になる点がある。コイツ......何故だ? なんで佐枝後輩と同じ気配を感じる......? 厳密に言えば、『これはきっと両想いですー☆ 見方によれば両想い♡』で正体を現した後&こっちに来てからの彼女......まあ、AIなんだけど……と同じ感じ。変化球な表現で言えば、フランダースの犬のネロ少年のラストランに近い感じだ。


――『ルーベンスの絵が見たいんです。最後にそれだけが見たいんです。他には何も要りません』――


......みたいな? 以前、佐藤敦子同輩が追い詰められた夜鷹の哀しい物語を、アオノハコを見て今後の展開にワクワクしている俺に対する嫌がらせの様に語ってくれたことがあったが、何故かその時、「お侍様、買ってください」の台詞の後に、意表を突く台詞があるとしたらどんなだろうという大喜利が始まってしまった事がある。


あんまり悲しい話だったものだから、気分を変えたいという事もあり......まあ、不謹慎ではあったのだが、その時にゲーマーの西野君が……


「俺だったらニンテンドースイッチ2を買ってくださいと言うぜ」


......と告げて、お侍さんがゲーマーだったら、意外にシンパシーを感じて買ってくれるかもねとか、変な話になった事もあったが。それとも似た……似てないか。まあ、いいや。


どっちにしろ、この気配は非常にマズイ。彼女がどんな変態コマンドを有するか、もしくはビックリドッキリギミックを持っているかは知った事ではないが、此処で変に抗戦することになったら思わぬ伏兵現るで大打撃をこうむると直感した。


アンナさんは......信じられないほど、青い顔をしている。これは......うん、彼女はちょいと俺の後に隠れてもらおう。さり気なく、後手で俺に任せろジェスチャーを出した。変にこの金田一は刺激したくない。そこで俺は、金田一女にウザがらみする事にした。ようし、飛ばすぜ! 


「ちょいと女将さん! ここの名物はドルアーガと聞いたから楽しみにしてきたのに! それなのに金田一さんがお出迎えってどういう了見だね!?


貴方のお仕事は全部終わった後に、「僕がもっと早く気づいていればぁぁぁ(クッ)」とかやる事であって、最終戦前にホイホイ出てくる事じゃないでしょうに!


それとも何かね! この塔は最終戦がやる前に既に終わっているという、肩透かしドッキリこそがメインだとでも言うのかい!? ああ、だったらガッカリも良い所だよ! ドッキリとガッカリは語感は似てるけど、旅館的にはどうかしてるんじゃあないのかい!




ああ、さっさと俺のドルさんを......ああ、ええと、ドルアーガ役がおじさんなのか、それともドルアーガとおじさんで2人でプリキュアならぬボス役なのかは知らないけど……連れてきておくれ! さもないとSNSの塔レビューである事ない事書いてやるからね!」


.....近くの瓦礫をテーブルに見立てて、そこをバンバン叩き、面倒くさい客ムーブで行った! さあ、どう返す!?そんな俺の先手に対し、後手金田一は人差し指を立てて、可愛らしく「んー」と言いつつ、同じく瓦礫の反対側にチョコンと座った。


「んー☆ 僕としても大変心苦しい限りではあるんだぜっ? 面倒くさい客ムーブの君にいきなりぶっちゃけムーブで行っちゃえば、実は君、なんだかんだで事の真相をズバリ言い当てちゃってるんだ☆


僕としても、今この場にいるのは......「僕がもっと早く気づいていればぁ(くっ)」そのまんまの気分なんだぁ☆」


「……(しばし考え)……え、あれ? もしかして、おじさんガチでいない……?」


「イグザクトリー☆ その通りでございますっ☆ ええとね、ほら。そこのドアちょっと開けてみて。あ、でもまだ此処クリアしてないから行き成り飛び込んじゃうのはダメだぜ? ほらほら、そこのアンナ君も一緒に」


金田一に勧められるまま、ドアから聞き耳を立てると上の方から......


『......ぐぉぉぉぉ!? ぬかったぁぁ! 卵パン......! 実況の御茶請けにあんなデンジャラスな物が混ざっているとはぁぁぁ!? 腹が……腹が裂けるぅぅ!?』


『ちょっと、おじP! おじPの腹が裂けるのはこの際コラテラルダメージで放置するにしても、シャロンちゃんのイケナイ水着ちぇき企画は、どうなってるの!? まさかこのまま終わっちゃうとか言わないわよねっ!?』


『流石! 流石王族! 下々の下の具合がエライ事になっていたとしても、全然気にしないとはっ! そこに痺れる憧れ......あ、企画自体は問題なく......しかし、吾輩またトイレ......!』


『もう☆ アイドルはイメージこそ全てなのに......!』


......卵パンだと……? まさか、あのお肌けおじさんか!? あのダヨーンみたいな顔の魔王怪異上でもやらかしやがったのか!? ええ、そんな展開かよ!?


シャロンちゃんのイケナイ水着とは、なんか極道から若返ってる情報とかもあったので、何気に紐とかオーバックとか、色々ドキドキするポイントも多い気がするが、どうせまた釣られたら、俺に逮捕されかねない嫌疑が山とかかるオチだろうとか……そりゃあ、まあ色々な事が思い浮かぶ。


アンナさんもその辺は同様だったらしく、「やっぱり、あのパン......?」と俺に聞いてきた。すると、金田一が……手をポンと叩いて真相を語る。


「ほら☆ 君たちさっき下でダヨーンみたいな魔王怪異から卵パン貰って、そこの未完成改造人間君が食して、今現在栓をされている状態で辛うじて生存しているわけだけど……♡」


「名推理どうも。あらためて意識させるとか鬼畜生認定確定だ……おいといて。確かに食べて、やべえ呪いから逃げつつ、人類最古の呪いの1つ腹痛で死にかかっているが?」


「おじさん本人が言ってたようにねー? なんか、あの魔王怪異上にも現れて君達の戦いを実況中の、おじさんの御茶請けのドーナッツに、卵パンを混ぜちゃったみたいなんだなぁ☆


あの魔王怪異、流石に女の子に問答無用で喰わせるとかはしなかったから、シャロンちゃんは無事だったみたいだけど、おじさんはあのザマでね……♪


で、ドルアーガ役のおじさんは不在って事になっちゃったから、僕がこうして挑戦者様にその旨を伝えるべくスタンバってたって寸法さぁ☆」


....なんという事だ!? だったら、無理して俺も卵パンとか食べる事なかったじゃん! 今も姿勢制御&人体内部機能統制&栓という訳わからない機構で、ビックンビックンしながら辛うじて息をしている様な有様なのに! ああ、それなのに......!


こんな事だったら、食べないでも......あ、でも食べないままだったらアンナさんがお嫁にイケナイ状況になってしまった......ピンク的&コズミックホラー的な意味で……可能性大だから、これはこれでコラテラルダメージなのか......?


良いんだ。俺はオールマイト理論を信じている。ヒーローはどんなにつらくても、ニッコリと笑うんだ。これは絶対に正しい……と思うのと同時に、腹痛の時に笑おうとすると下腹部がガチで辛いので。せめて、しかめっ面は許してください。おいといて。アンナさんが目の前の金田一から目を放しながらだけど、俺に聞いてきた。


「でも、テツヲ。これって絶好の好機って事なんじゃない!? おじさんが腹痛で動けずシャロン王女も無事っていうなら、後はこのまま一気に攻め上がれば少なくとも一連の事件は......」




「ああ、とりあえずは一段落出来るというわけなんだけど……で、そこの金田一お嬢さん? 当然そのままというわけにはいかないのだな? あ、それはそうと自己紹介をしていなかった......! 我が名はテツヲ! そこのアンナさんにより召喚された後輩に改造され熱中症で死に掛けつつ、なんかヘンテコトラブルと戦いつつ、今日も戦うそんな改造人間......あ、そういえば、さっき俺の事改造人間って、当てていたな? でも、それはそうとお約束なので名乗らせてください!(カッコイイポーズ☆)」



「あたしはアンナ・マロリー。フォレスト領領主の娘フィーナ・マーレイユ・フォレストとミリア姫を守護する衛士......一応、アンタとは敵......かどうかは分からないけど、まあ、よろしく」




アンナさんは、まだ構えを取っていないが、警戒しながら金田一に名乗った。しかし……アンナさん、君達の目的が魔王怪異根絶なのは百も承知しているが、ガチバトルは絶対に避けたいんだ。だからこそ、君の緊張はすごく気になるぞ?


ああ、分かってる。彼女がかなりヤベェのは......いや、本当に分かってるから、徹底的に有耶無耶にしたいんだ。こういうのは、女神様に祝福された勇者とかの案件だよ? いや、間違いなく。そんな俺の心が通じたのか、いや、多分丸聞こえなんだろうけど、金田一女はクスクスと微笑んだ。


あら嫌だ。この子、本当にヒロイン顔。


「……丁寧なご挨拶サンキューだね☆ 僕の名前は迷野森夜っ♪ 今をときめく探偵さ! 君のお師匠でもある山田刑事君の愛人枠でもあるんだなあっ☆」


なん......だと!? そんな、そんな馬鹿な......!


「あの顧問先生! なんだかんだと風紀にうるさい口だったかと思えば自分だけは若い愛人囲ってるとか!? しかも俺と同じ年くらいっ!? これは事案......事案なのかどうなのか!?」


「て......テツヲの先生って言うなら……い、インモラルデカ......?(汗)」


うわ、アンナさん、ふしだライダーとインモラルデカ。並べてしまえばフランス書院案件と人が誤解しそうな名前なので、後で説教する事にしますね!? でも内心ちょっとだけ上手い事言うなとか感心してしまったのも、此処だけの秘密。


すると迷野少女は「wwww今度その呼び名を使ってからかおうっ☆ いいね、君気に入ったよっ☆」とアンナさんを見て、盛大に草生やしていた。しかし、先生の愛人......実際、そうなのかはアンナさんは信じかけている様だが、まあ、知り合いと仮定して。


知り合いといっても、味方なのか敵なのかはまだ明らかになっていない。どっちであっても知り合いという言葉は使える。


どっかの富士子ちゃんみたいな相手だった場合、信じた瞬間背後から撃たれるという事もあるのだ。アンナさんも、その辺は分かっているみたいで、やはり警戒は解いていなかった。


すると、迷野少女は「うん」と頷き......


「まあ、僕らの間の愛欲にまみれた日々は、いずれ僕の愛する......ジョンマクレーンこと山田君に聞いてくれたら良いんだけどぉ☆


で、僕は腹痛起こして寝込んじゃったおじさんに、挑戦者様への説明役としてココにスタンバってたわけなんだけどぉ……実はね、少し困ってもいるんだよっ?


だって、本来は此処でおじさんと君たちの最終決戦が行われて、僕は桟敷席からそれを「がんばえー☆」する予定だったのに、まさかのラスボス病欠でしょうっー?


いや、まあ、体調ばっかは頑張っても仕方がない事あるものね。それはそれで受け入れて、ワッパかけられたおじさんが、これから王国のムショん中で、羊たちの沈黙ごっこに勤しむのも見てみたくはあるんだけどぉ……☆


やっぱりRPGの最後は戦ってこそ達成感もあると思うんだぁ☆ だからね……一応、ちゃんと「ラスボス代理」も用意したんだけど。こう、手違いでね?


いま、下の方で違う皆さんと戦闘になってしまっている。そして君達は此処に来てしまった。うーん、どっちが良い? このまま改めて此処で改造人間をもうちょい出した方が良いかなあ……?


それとも監獄編の方が絶対に面白いし、此処はお腹も痛いであろう君に慮って、道を開けた方が賢明なのかぁ……☆ ちょっと君たちのプレゼンを聞いてみたいかなっ?」


俺は、断然監獄編を推そうとした。だってそうだろう。お腹は死ぬほど痛いんだし、階下の戦いは滅茶苦茶気になるが、山田先生ならきっと何とかなるだろうし、なによりアンナさんもいる以上、今この迷野少女と本格的に戦うのは本当にマズイと思うのだ。だから......最後の力を振り絞り、再びトークを噛まそうとしたその時だった……!


――『ライダーの口が勝手に動き出したのである』――


そして、終ぞ聞いたことのない、地獄の底から響いてくるような佐枝後輩の声が響いた......!


『ああ、やっぱり貴女だったんですね……? あの醜悪極まる愛を感じない汚物の様な改造は......貴女の、貴女の作品だったんですか......やっぱり......』


「あーあ、やっぱり嫌われちゃった......☆ でも、これはこれで素敵だ......♡』


え、ちょっと俺そっちのけで、何が何が始まるというんですか佐枝後輩……!?



『大惨事世界大戦デスヨっ♡』


……なんだか泣きたくなった。とりあえずアンナさん、超逃げて。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。