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後輩にライダーにされた俺は異世界に召喚されて熱中症になりそうです。  作者: ふうらいぼう


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フォレスト領魔王怪異討伐作戦本部顛末

寝たフリがバレた後、ミリアさん......紆余曲折があった後で「さん」付けに確定となった……と、フォレスト領での魔王怪異討伐の作戦責任者であるというフィーナさんと面会することになった。


ちなみに、かの人形姫と名高いミリアさんだったが、ノーパン宣言で俺を翻弄した後に、実は紐であるとか食い込んでいる等を無表情で言いつつ、その都度「……嘘なのだけど」をドヤァと言い放ち、更に俺を狼狽させるという離れ業をやってみせた。


(※最終的に、現在討伐作戦実施してた場所は結構寒かった関係で、実は毛糸のパンツだったという事が本人から発表されている。フィーナさんや侍女さんが、お腹を冷やさない様にと気を利かせたのだとか)


そんなミリアさんを、困った顔でフィーナさんが抱っこしつつ、「はしたないですよミリア」とか言いつつ、眉を軽くしかめながら「め」してるシーンを見て、なんかアンナさんは鼻を啜りながら、「へ......!全部はこの為よぉ!」とか漢前な顔つきをしていたりもした。


ちなみに、このフィーナさんだが......「ミリアと初対面で此処まで楽しそうにお話しできた人は......貴方は魔神ですが......初めてで。わたくし、ちょっと感動してしまいました」とか、泥が付いた顔で俺にお礼を言ってくれたりした。


あ、え、そのターミネーター台詞を自嘲しつつ呟いたら、貴方の所のお姫さまにパンツを所望していると勘違いされただけなんですが......まあ、喜んでもらえたのなら、何より。


ちなみに、なんか俺が思っているよりもずっと保護者さん的な安心みたいなものを感じたりもしたのは何故なのだろう? 


この際、アンナさんが横から「テツヲ......どうだ! 可愛いだろう!? あたしの親友は!」とドヤァしていたのに対し、無言でサムズアップしてみせたら、「……何かあった場合は......分かってんな...?」とすげえ顔もされた。ううん、難しいねアンナさん☆


ただ、アンナさんがすごく大事にしている理由は、何となく察する事も出来る。なんというのか、こんな後輩にライダー改造され異世界に放置された挙句、SAN値に深刻な欠損を抱えているネタ人間な俺が言うのもアレなのだが、このフィーナさん、恐らく聖女の類と見た。


空色のセミロングの髪をしたホッソリした体格で、今はこの世界の女性用甲冑らしいものとマントと、弓矢を背負っている......背丈は佐藤敦子同輩と同じくらいで、150センチ前後くらいか。それだけだったらアンナさんとドッコイドッコイなのだが。


ただ、なんだろう、誰かと接する態度を見ていると透けてみえるものがあって……『此処にいる人たちを守る為に、必要があるんだったら、本当に幸せそうな笑顔を浮かべて自分の首をちょん切ってしまいそうな覚悟』を感じるのだ。


やるといったら本当にやる凄みとでも言えば良いのか。侯爵家のお嬢さんとの事だし......ううむ、きっと現代人には分からない事情とかも絡んでいるんだろうが、アンナさんはフィーナさんと付き合い長いとの事だし、きっとそんな重圧を少しでも軽くできたらとか思っているに違いない。


俺はそう思って納得しかけていたのだが。


「尊ぇ......尊ぇ......(←ミリアさんを抱っこするフィーナさんを見つめ口から何かが垂れそうなアンナさん)」


口から何かをこぼしかけ、頬を赤らめ、心なし内股のヤベェ顔したアンナさんを俺は見てしまった。


......視線が……ネットリ......支える。まあ、ネットリしているものが何かを支える事に利用出来る事もあるような無い様な......


「……見返りぃ......!? は、要らねえよそんなもん。アンナさんは......これだけの為に地獄の果てまで走れる女なのさあ......あたしの推しはまだまだ続くぜ......! あ、でもミリア......! ちょっと変わって……(小声)」


よし、考え方を変えよう。動機が何であれ結局フィーナさんが今現在困っていないなら、それはそれで結果オーライ。後の事は後の事でまあ、どうにかしたらいい様な無い様な......? さておいて、この後から登場したフィーナさんとミリアさんだが。


この2人は、違う意味で俺の天敵である事も判明してしまう......! ええと、その具体的に何かという事なのですが......! 


『光のオーロラで規制が入った股間を見ても、欠片も動じなかったのである!』


2人揃って、股間の様子を真剣に検討した上で何かいろいろ相談を始めたのだ。


「……こっちの姿が真の姿だけれど、最近あの姿にも変じる事が出来るようになったというのですね? そして鼠径部が輝くようになったのは、最近。ああ、ごめんなさい。羞恥......感じて当然と思います。


ですが、しばしの辛抱を。魔王怪異との戦いにおいて男女とも下半身の方に問題が起きる事も当然あります。ですので、わたくし達に今現在の様な姿を見せている事は何も気になさらないでください。


解決策を模索するためにも、もう少しだけ忍耐をお願いします。ミリアは特にこういった事に詳しいので」


あの......深窓の御令嬢の様なフィーナさんに、申し訳なさそうに告げられた挙句......


「……岩の権能とある種通じる物を感じる。これは......成程。テツヲ。これは推測だけど、この輝きはエネルギー消費からの回復段取で発生するものだと思う。


もう少し経過すれば、自然と消えると思う。放置でOK......(しばしの後何かを思いついたように)気にしないで服を着ても良いと思うけど、羞恥心の問題があるなら、人から離れて時を過ごせばいい。離れなどは後で用意してもらおう......(首をカクン)」


......ミリアさんの方もミリアさんの方で、最期の最後に「最後の一言はしっかり入れた」とジェスチャーをアンナさんに送り、アンナさんは両手で丸を作ってエライ感無量な顔をしていた。


まあ......当然想定してしかるべき事ではあった。彼女達は魔王怪異という怪物相手に大戦争している人達なのであり、言ってみれば前線部隊みたいなものなのだ。そんな人達がイチイチ裸だか、股間だかで泣き言を言う様な事は......少なくとも前線においてはあり得ないのだろう。


うん、でも、そうだと分かっても……光り輝いているソレを偉く綺麗なお嬢さんに見つめられていると……ですね。ここでゾクゾク出来たら俺も来るところまできたという感じなのですが。


こう……聖女様な感じの人にやられてしまうと、なんか......背徳感もあったのはそうなんですが、やはり所詮は男子高校生。新種の拷問の様な気分でしたよっ☆ その内、慣れるに違いないという声には……慣れる......俺も慣れますかね? 癖性でもヒーローに...(以下略)


フィーナさんによりアンナさんの時より、改めて事情説明等もしてもらえたが、このリンディア王国は魔王怪異というある種の自然災害に深刻な打撃を受けており、王国中枢の方も魔王怪異の大発生と......ゴルゴムと『手からビームを出しちゃうおじさん』にテロられて、未だ安定を見せてはいないのだとか。


だったら、国の中枢奪回の為にみんなで行けば良いのではないかといえば、此処でミリアさんとアンナさんが2人揃って、首を掻っ切る仕草をしてみせて「「ダメ」」と即答してしまう。


ミリアさんへの私怨があった様なのだが、アロン王子さんとやらが、魔王怪異の大発生への対策を訴えるフィーナさんの訴えを握り潰した挙句に、彼女を辱めようとしたりしたやら醜聞が多発してしまう始末で、今、フォレスト領から出発してしまう事は論外なのだそうだ。


後は3人ともこの点のみ、意見は一致している点は『手からビーム出しちゃうおじさん』との共闘はあり得ないという事である事も面白いポイントと言える。


ぶっちゃけ、俺は当初ネタスレとして読んでいただけだったのだが、「最近犯罪者が手からビーム出してこねえスレ」なんかの内容も思い出す限り、『手からビーム出しちゃうおじさん』は、「手からビームを出す事ぉぉ! それだけが全てよぉぉぉ! 後の細かい事は面白おかしければそれで良いのだぁ!」で済ませちゃう男である。


フィーナさんは......「助けて頂いた事もあります。ですので投降勧告をした上で保護が出来ないかも考えてはいたのですが」と迷う様な様子も見せていた。


ただ、王都脱出の時に、合流した穏健派ゴルゴム......ゴルゴムに穏健派も減ったくれもあるのか......によれば、王都に残ったゴルゴムの方は「ビームを手から出して世界を超越したい」という愉快人類と、「とにかく門閥貴族2564たい」がほとんどだとか。


フィーナさんに対しては、「尊ぇ」&「孕み袋連呼マンとお嬢様どっちにつく?→お嬢様!」で味方になってくれたというだけで、話を聞くだけだったら聞いてくれそうだが、基本はバカ騒ぎしたい連中がメインであり、これとおじさんが組んでいる時点で、どっかで連中は排除せざるを得ない。


ちなみに、これ以外の方では、王族そっちのけで、『手からビーム出しちゃうおじさん』から提供されたコマンドで身を守り、同時に故郷を守るために決起した有志の攻略組が、魔王怪異殲滅の為に死闘を繰り広げているという構図になっているという地獄絵図。


む、後者の攻略組の方は、桐ケ谷君とか参加してそうな気配だが、何にしてもそんな面白おかしい状況に、何が哀しゅうて、ワザワザ危ない故郷そっちのけで出かけなけりゃいかんのというお話なのだ。


ミリアさん曰く……


「……王都だけでこの有様。このフォレスト領を横合いから刺そうという領地も2つ、3つある以上、フォレスト領からはフィーナは絶対に出てはダメ。


民間攻略組の方には、商業組合と遍歴職人達に作った内緒の援助網で手を貸し続けている。王都の方もダンテとシャロンの2人が動いているけど、アロン派閥の連中や他の王子と王女に無法集団も随分動いている。


『手からビーム出しちゃうおじさん』が連日やっているあの放送のおかげで、フィーナはシンボルに流用しやすい。今出かけた場合、暗殺されるか拉致監禁されて最悪な結果になる。


その点でもフォレスト領死守しながら、そこそこ混乱に形が見えてから王都へは攻勢をかける。テツヲ。貴方に此処に来てもらったのは、この状況の中でフォレスト領の切り札を1つでも増やすための方策。


貴方がゴルゴムやおじさんと因縁があるというなら、最終的には王都攻略の時に出向いてもらう事になるだろうけど、今は、私が出陣している最中のフィーナ達の守りや私が消耗している時に、貴方が倒せそうな場合に出てもらうという事で……良い?(首をカクン)」


……だそうで。アンナさんもアンナさんで、「ま、要するにアンタはあたしと組んで各地を回って魔王怪異かロクデナシのお仲間をボコボコにしてりゃいいの!」と楽しそうだった。


で……このままフィーナさんが、リンディア王国の細かい生活基本等を教えてくれる家庭教師をつけてくれる等の話等もしてくれて。ああ、これで本格的に異世界生活スタートだ&抜刀斎ビックリな暗殺稼業に任命みたいな事にはならないで済んだという事で、ワクワク&ホッとしたとなった。


そして、この時点では……今できる事に集中しようで終わるかと思ったのだ。最後にミリアさんから、こんな話を聞かされるまでは……。


「それはそうと……テツヲ。貴方の心臓の部分にだけど、恐らく魔女か何かに掛けられた呪い……だと思うのだけど……『SAN値ゼロシステム♡』って言葉に何か心当たりある……?(小首をカクン)」


「Σ(゜Д゜;) AIさんだ! 絶対にAIさんだ……! 心当たりありすぎだ……!? とれるだろうか……! 解呪とか......出来そうなのか教えてほしい……!」


「……心臓と一体化しているから……ズボッてなっても良いのなら(小首をカクン)」


「(ノД`)・゜・。」


SAN値がゼロにならずに、あの機能が使えるのが佐枝後輩なのかはたまた、SAN値がゼロだからこそあの機能を平然と使えるのが後輩なのか。とんだジレンマめいた悶えが俺の中に生まれた瞬間だった。


フィーナさんはそんな俺を慰めてくれて、それが……ふふ、そのマニアックな例えですが、世界名作劇場で放映された名作『ロミオの青い空』に登場したアンジェレッタ嬢に慰められるかの様な……うぉ、君は……君は男をダメにする後輩とは別ベクトルの魔性がある人なのか……とか、そんな事を思ったりもした。


そして最後に、ミリアさんが……「まあ、王都にはダンテとシャロンがいる以上、当面は放置でも……」と言いかけた正にその瞬間、凶報が王都よりもたらされたのである......!


「シャロン様がとっ捕まったっす! ミリアさん! 塔攻略に力を……! 60階あってついでにクリア条件満たさないと「ゆーざっぷとぅー」する塔攻略に力を貸してほしいっす!」


ん、んんー? ど、ドルアーガ……? RTA攻略者の魂が今静かに燃え上がる……!



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