第四話 三番目の個室と怪奇現象
――放課後。三階のトイレ。三番目の個室。
突然の尿意に襲われ、トイレへと駆け込む朱音。だが、運が悪いことに個室は全部閉まっていた。そして、三番目の個室から聞こえてくる謎の音。
「ゴーン…!」
――って、なんだよこの、安っぽい効果音(笑)!!
と、ツッコミはさておき、朱音はさすがに我慢の限界っ! 音がするということは、三番目の個室に入っているやつはヤバいやつ?? いや――、
(音がするってことはさ、三番目の個室もうすぐ空くんじゃね??)
ここで朱音の迷推理!! 朱音は三番目の個室をイチかバチか、ノックしたっ!!
「すみませんっ! もうすぐ空きますかっ?! 私、もう――!!」
陰キャが出せる最も大きい声を出し、ノックした。と、その時だった――。
「ガチャッ!」
(あっ、出た――! って、アレ…??)
刹那、動揺した。無理もない。なにせ、またも怪奇現象が発生。
「嘘…なんで…?? どうして??」
朱音がそう思うのも当然である。それもそのはず、三番目の個室が開いたのってのはまあそうなのだが――、
「どうして…誰もいないのっ??」
――えっ?! 怖っ!!
空いたはずの個室の中に、誰も人がいないっ!! って、これは人知れずにトイレのドアが勝手に開いたってコト?! これはまさか――?!
「って、これ…ポルターガイスト現象?!」
そう――ポルターガイスト現象! 博識な朱音ちゃんはそう思ったのである!
知らない人に説明しよう! ポルターガイスト現象とは、誰も触れていないのに物が動く、激しい物音がする、電化製品が勝手につくなどの不思議な騒がしい現象のことであるっ! ドイツ語で「騒々しい霊」を意味するらしいっ! まあ、詳しくはウィキで確認してくれっ(笑)!!
と、そんな解説はひとまず置いといて、誰もいないのに個室のドアが開くってガチで怖すぎるっ!! 朱音もさすがに恐ろしくて尿意が逆に止まっちゃったみたいだ(笑)。
(なに今の…怖いんですけど。まあとりま、ゆっくりとトイレしますか)
一旦落ち着き、便座に座った。だが、まだ落ち着かない。いや、でもまあさすがにこれは無理もない。なにせ、今しがた怪奇現象が起こったばかりなのだから。年相応のJKにはあまりにも恐怖だったはずだ。
と、その時――朱音の脳裏に、またも迷推理…否、今度は『名』推理が浮かぶっ!!
(三階のトイレ…三番目の個室…そして、私は三回、ノックした…って、アレ??)
これは――?! これはまさかっ?!
(まって?! これ、トイレの花子さんってコト?!)




